データベース メールの計画
データベース メールの計画は、msdb データベースのデータベース メール テーブルの管理の計画、使用する簡易メール転送プロトコル (SMTP) サーバーの決定、これらの SMTP サーバーでのメールボックスの構成で構成されます。
msdb テーブルの計画
電子メール メッセージとログ エントリの保有ポリシーを計画します。データベース メールでは、送信メッセージとその添付ファイルが msdb データベースに保存されます。データベース メールのメッセージと関連する添付ファイルの量が多い場合は、msdb データベースが大幅に大きくなることを考慮します。領域の確保や、組織のドキュメント保有ポリシーへの準拠などの理由で必要があれば、メッセージを削除します。たとえば、30 日を経過したメッセージ、添付ファイル、およびログ エントリを削除する SQL Server エージェント ジョブを作成できます。詳細については、以下を参照してください。
sysmail_delete_mailitems_sp (Transact-SQL)
sysmail_delete_log_sp (Transact-SQL)
データベース メール メッセージの添付ファイルのサイズを制限する場合は、sysmail_configure_sp の MaxFileSize 引数を使用します。
データベース メール メッセージの添付ファイルの種類を制限する場合は、sysmail_configure_sp の ProhibitedExtensions 引数を使用します。
注 |
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SQL Server Service Broker は、既定では、msdb データベースで有効になっていますが、msdb データベースをアタッチした場合には非アクティブになる可能性があります。データベースの Service Broker を有効にすると、データベース ロックが必要になります。Service Broker が msdb で非アクティブな場合、データベース メールを有効にするには、SQL Server エージェントを最初に停止すると、Service Broker で必要なロックを取得できます。 |
SMTP サーバーの決定
外部プログラムであるデータベース メールには、データベース メール アカウントで指定されている SMTP サーバーへのネットワーク アクセスが必要です。したがって、SQL Server のサービス アカウントにネットワークへアクセスする権限が必要であり、SMTP サーバーが SQL Server を実行するコンピュータからの接続を許可している必要があります。
セキュリティに関する注意 |
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SQL Server がローカル システムまたはローカル サービスとして実行されている場合、SQL Server には送信ネットワーク接続を確立できる権限がありません。この場合、データベース メールは別のコンピュータ上の電子メール サーバーにアクセスできません。 |
データベース メールが一日あたりに送信すると予想されるメッセージの数と、これにより SMTP サーバーにかかる負荷を考慮します。たとえば、データベース メールをエージェント ジョブからの通知にしか使用しない予定であれば、負荷は比較的少ないでしょう。逆に、開発環境でアプリケーションの負荷テストを行っている場合は、テストにより大量の電子メールが生成される可能性があります。その場合は、これらの電子メールをテスト専用に構築したサーバーに送信するとよいかもしれません。
電子メール通信のセキュリティ要件を確認します。データベース メールでは、SMTP サーバーの必要に応じて、SSL (Secure Sockets Layer) をサポートします。データベース メールは、SMTP サーバーで匿名接続が許可された場合にこのサーバーへの匿名接続を確立することも、基本認証に資格情報を提供することもできます。Windows 認証を使用して接続している場合、データベース メールでは、SQL Server データベース エンジンが SMTP サーバーの認証を行えるように、Windows サービスの資格情報を使用します。
SMTP サーバーでのメール アカウントの構成
データベース メール アカウントには、SMTP サーバーに対する特別な権限は必要ありません。ただし、基本的にデータベース メール専用に使用してください。
SMTP サーバーでのアカウントの構成方法の詳細については、お使いの電子メール サーバーのマニュアルを参照してください。
SMTP の構成後にデータベース メールを設定するには
SQL Server Management Studio のオブジェクト エクスプローラで、[管理] フォルダを展開します。
[データベース メール] を右クリックして、[データベース メールの構成] をクリックします。ウィザードの指示に従って、設定プロセスを実行します。