SQL Server 2008 における Integration Services 機能の動作の変更
このトピックでは、Integration Services の動作変更について説明します。動作変更によって、SQL Server 2008 の機能や操作方法が SQL Server の以前のバージョンとは異なっています。
SQL 実行タスクの動作変更
次の表では、SQL 実行タスクの動作変更について説明します。
項目 |
SQL Server 2005 Integration Services の動作 |
SQL Server 2008 Integration Services の動作 |
---|---|---|
SQL 実行タスクからパッケージ変数で NULL 値を返した場合の動作 |
11/30/1999 として値を返します。 |
12/30/1899 として値を返します。 |
参照変換の動作変更
次の表では、参照変換の動作変更について説明します。
項目 |
SQL Server 2005 Integration Services の動作 |
SQL Server 2008 Integration Services の動作 |
---|---|---|
参照変換の使用 |
キャッシュされた参照テーブルを保存したり、このテーブルを複数の参照変換で共有したりすることはできません。 |
キャッシュされた参照テーブルを保存、または複数の参照変換でこのテーブルを共有できます。 参照変換の新しい機能を使用するには、パッケージを修正することを検討してください。 |
スクリプト タスクとスクリプト コンポーネントの動作変更
次の表では、スクリプト タスクとスクリプト コンポーネントの動作変更について説明します。
項目 |
SQL Server 2005 Integration Services の動作 |
SQL Server 2008 Integration Services の動作 |
---|---|---|
スクリプト タスクとスクリプト コンポーネントでのスクリプトの開発 |
Visual Studio for Applications (VSA) をスクリプト環境として使用します。 |
Visual Studio Tools for Applications (VSTA) をスクリプト環境として使用します。 スクリプトを含んだパッケージを移行するには、SSIS パッケージ アップグレード ウィザードを使用します。 |
パッケージ構成に関する動作変更
dtexec ユーティリティ (dtexec.exe) を使用して配置済みのパッケージを実行する場合にイベントが発生する順序が変更されました。
SQL Server 2005Integration Services では、次の順序でイベントが発生します。
最初に、デザイン時構成が適用されます (デザイン時構成は、BI Development Studio でパッケージをデザインしたときに作成し、パッケージに関連付けた構成です)。
次に、ユーティリティを起動したときにコマンド ラインで指定した実行時オプションが適用されます。
SQL Server 2008Integration Services では、次の順序でイベントが発生します。
最初に、デザイン時構成が適用されます。
次に、ユーティリティを起動したときにコマンド ラインで指定した実行時オプションが適用されます。
最後に、デザイン時構成が再度読み込まれ、再適用されます。
次の表に、構成を変更するために使用できるコマンド ライン オプションと、それらのオプションの SQL Server 2005 と SQL Server 2008 での動作の比較を示します。
dtexec のオプションと用途 |
SQL Server 2005 での動作 |
SQL Server 2008 での動作 |
---|---|---|
/Connection オプションを使用して、デザイン時構成の読み込みに使用される接続文字列を変更する |
機能しません。 実行時オプションが適用された後、デザイン時構成は再度読み込まれません。 |
機能します。 実行時オプションが適用された後、デザイン時構成が新しい場所から再度読み込まれます。 |
/Set オプションを使用して、デザイン時構成を読み込む場所を変更する |
機能しません。 実行時オプションが適用された後、デザイン時構成は再度読み込まれません。 |
機能します。 実行時オプションが適用された後、デザイン時構成が新しい場所から再度読み込まれます。 |
/Set オプションを使用して、デザイン時構成によっても設定されるプロパティ値を変更する |
機能します。 実行時オプションの適用後にデザイン時構成が再度読み込まれないため、新しい値は上書きされません。 |
機能しません。 実行時オプションの適用後にデザイン時構成が再度読み込まれるときに、新しい値は上書きされます。 |
/ConfigFile オプションを使用して、デザイン時構成によっても設定されるプロパティ値の実行時構成を読み込む |
機能します。 実行時オプションの適用後にデザイン時構成が再度読み込まれないため、新しい値は上書きされません。 |
機能しません。 実行時オプションの適用後にデザイン時構成が再度読み込まれるときに、新しい値は上書きされます。 |
/ConfigFile オプションを使用して、デザイン時構成によって設定されるプロパティ値とは異なるプロパティ値の実行時構成を読み込む |
機能します。 |
機能します。 |
詳細については、「パッケージ構成」および「dtexec ユーティリティ」を参照してください。
変更履歴
変更内容 |
---|
|