XML 規則
Analysis Services スクリプト言語 (ASSL) はオブジェクトの階層を要素の型のセットとして表し、それぞれが含むことのできる子要素を定義します。
ASSL では、次の XML 規則を使用してオブジェクトの階層を表します。
'xml:lang' などの標準の XML 属性を除き、すべてのオブジェクトとプロパティを要素として表します。
要素名と列挙値はどちらも、アンダースコアを使用しない、Pascal 文字種の Microsoft .NET Framework 名前付け規則に従います。
すべての値の大文字と小文字の区別が保持されます。列挙の値も大文字と小文字が区別されます。
これらの規則の他にも、ASSL では基数、継承、空白文字、データ型、既定値などに関する一定の規則に従います。
注意 |
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各要素の説明、型、基数、既定値に関する詳細や、関連する追加情報については、「Analysis Services スクリプト言語の XML 要素 (ASSL)」を参照してください。 |
基数
要素に 1 より大きい基数がある場合は、この要素をカプセル化する XML 要素のコレクションがあります。コレクションの名前は、コレクションに含まれている要素の複数形を使用します。たとえば、次の XML フラグメントは Database 要素内の Dimensions コレクションを表します。
<Database>
...
<Dimensions>
<Dimension>
...
</Dimension>
<Dimension>
...
</Dimension>
</Dimensions>
</Database>
要素の順序は重要ではありません。
継承
継承は、重複しているが大幅に異なるプロパティのセットを持つ、明確に区別されるオブジェクトがある場合に使用されます。このように重複しているが明確に区別されるオブジェクトの例として、仮想キューブ、リンク キューブ、および標準キューブがあります。重複しているが明確に区別されるオブジェクトの場合、ASSL では XML インスタンス名前空間の標準的な type 属性を使用して、継承を示します。たとえば、次の XML フラグメントは、Cube 要素が標準キューブまたは仮想キューブのどちらから継承するかを type 属性が識別する方法を示しています。
<Cubes>
<Cube xsi:type=”RegularCube”>
<Name>Sales</Name>
...
</Cube>
<Cube xsi:type=”VirtualCube”>
<Name>SalesAndInventory</Name>
...
</Cube>
</Cubes>
継承は通常、複数の型に同じ名前のプロパティがある場合は使用されません。たとえば、Name プロパティと ID プロパティは多くの要素に含まれますが、抽象型には昇格されていません。
空白文字
要素値内の空白文字が保持されます。ただし、先頭と末尾の空白文字は常に切り捨てられます。たとえば、次の要素には同じテキストがありますが、そのテキスト内の空白文字の数が異なるので、別の値として扱われます。
<Description>My text<Description>
<Description>My text<Description>
しかし、次の要素は先頭と末尾の空白文字のみが異なるので、同じ値として扱われます。
<Description>My text<Description>
<Description> My text <Description>
データ型
ASSL では、次のように XML スキーマ定義言語 (XSD) の標準的なデータ型を使用します。
Int
-231 ~ 231 - 1 の範囲の整数値。Long
-263 ~ 263 - 1 の範囲の整数値。String
次のグローバル ルールに従う文字列値。制御文字は除去されます。
先頭と末尾の空白文字は切り捨てられます。
内部の空白文字は保持されます。
Name プロパティと ID プロパティには、文字列要素の有効な文字に特別な制限があります。Name と ID の規則の詳細については、「オブジェクトとオブジェクトの特性」を参照してください。
DateTime
.NET Framework の DateTime 構造。DateTime の値を NULL にすることはできません。DataTime データ型がサポートしている下限の日付は 1601 年 1 月 1 日です。プログラマはこの日付を DateTime.MinValue として使用できます。サポートされている下限の日付は、DateTime の値が欠落していることを示します。Boolean
{true, false} や {0, 1} のように値が 2 つだけの列挙。
既定値
ASSL では、次の表に示す既定値を使用します。
XML データ型 |
既定値 |
---|---|
Boolean |
False |
String |
"" (空の文字列) |
Integer またはLong |
0 (ゼロ) |
Timestamp |
12:00:00 AM, 1/1/0001 (.NET Frameworks の 0 の目盛りの System.DateTime に相当) |
要素が存在するが空の場合は、既定値ではなく NULL 文字列の値を含んでいるとして解釈されます。
継承された既定値
オブジェクトに指定されているプロパティには、子または子孫オブジェクトの同じプロパティに既定値を提供するものがあります。たとえば、Cube.StorageMode は Partition.StorageMode に既定値を提供します。ASSL で継承された既定値に適用されるルールは、Decision Support オブジェクト (DSO) 8.0 のルールと同じです。
子オブジェクトのプロパティが XML で NULL の場合、その値の既定値は継承された値になります。ただし、サーバーから値をクエリする場合は、XML 要素の NULL 値が返されます。
子オブジェクトのプロパティが子オブジェクトで直接設定されたか、または継承されたかをプログラムで判断することはできません。
一部の要素には、要素が欠落しているときに適用される既定値が定義されています。たとえば、次の XML フラグメントで、一方の Dimension 要素には Visible 要素が含まれ、もう一方の Dimension 要素には含まれませんが、これらの Dimension 要素は同じものです。
<Dimension>
<Name>Product</Name>
</Dimension>
<Dimension>
<Name>Product</ Name>
<Visible>true</Visible>
</Dimension>
継承された既定値の詳細については、「オブジェクトとオブジェクトの特性」を参照してください。