CSV ファイルへのエクスポート

CSV (コンマ区切り) 表示拡張機能では、レポートのデータを平面的に表して、標準化されたプレーン テキスト形式でレポートを表示します。プレーン テキスト形式のレポートは、多くのアプリケーションで簡単に読み取ったり変換したりすることができます。

CSV 表示拡張機能は、文字による区切り記号を使用してフィールドと行を分けます。この区切り記号には、コンマ以外の文字を使用するように構成できます。エクスポートされたファイルは、Microsoft Excel などのスプレッドシート プログラムで開いたり、他のプログラムのインポート形式として使用できます。エクスポートされたレポートは .csv ファイルとなり、MIME の種類として text/csv を返します。

CSV 表示

既定の設定を使用して表示された場合、CSV 形式のレポートは次のような特徴のレポートになります。

  • 既定のフィールド区切り記号は、コンマ (,) です。

    注意注意

    フィールド区切り記号を任意の文字 (タブなど) に変更するには、デバイス情報設定を変更します。詳細については、「Reporting Services デバイス情報設定」を参照してください。

  • レコード区切り記号は、キャリッジ リターンとライン フィードの組み合わせ (<cr><lf>) です。

  • テキスト修飾子は、二重引用符 (") です。

    CSV レンダラは、すべてのテキスト文字列の周りに修飾子を追加するわけではありません。テキスト修飾子が追加されるのは、値に区切り文字が含まれている場合、または値に改行が含まれている場合のみです。

  • テキストに区切り記号や修飾子が埋め込まれている場合は、テキスト修飾子でテキストが囲まれ、テキスト中に埋め込まれた修飾子は 2 つ重ねて使用されます。

  • 書式およびレイアウトは無視されます。

表示中は次のアイテムが無視されます。

  • グラフ

  • ゲージ

  • ページ ヘッダー

  • ページ フッター

  • カスタム アイテム

  • イメージ

  • 自動集計

その他のレポート アイテムは、まず先頭から末尾に、そして左から右に向かって並べ替えられます。その後、各アイテムが列に生成されます。レポートに一覧やテーブルなどの入れ子になったアイテムがある場合は、親アイテムが各レコードに繰り返し使用されます。

次の表では、表示した際のレポート アイテムの外観について説明します。

アイテム

表示動作

テキスト ボックス

テキスト ボックスの内容を表示します。既定のモードでは、アイテムは、そのアイテムの書式設定プロパティに基づいて書式が設定されます。準拠モードでは、デバイス情報設定によって書式を変更できます。CSV 表示モードの詳細については、以下の説明を参照してください。

テーブル

テーブルを展開して表示します。最も詳細なレベルでの各行と列に対応した、行と列が作成されます。集計の行と列には、列見出しまたは行見出しは付けられません。ドリルスルー レポートはサポートされません。

マトリックス

マトリックスを展開して表示します。最も詳細なレベルでの各行と列に対応した、行と列が作成されます。集計の行と列には、列見出しまたは行見出しは付けられません。

一覧

一覧の詳細行またはインスタンスそれぞれに対応するレコードが表示されます。

四角形

親アイテムは、コンテンツのインスタンスごとに繰り返し表示されます。

サブレポート

親アイテムは、コンテンツのインスタンスごとに繰り返し表示されます。

階層データとグループ化データ

階層データとグループ化データは、CSV 形式で表示するためにフラット化する必要があります。

表示拡張機能では、レポートをフラット化して、データ領域内で入れ子になっているグループを表すツリー構造にします。レポートをフラット化する手順は次のとおりです。

  • 行階層がフラット化されてから列階層がフラット化されます。

  • 行階層のメンバが CSV ファイルに表示された後、列階層のメンバが表示されます。

  • 列が並べ替えられます。本文中のテキスト ボックスが左から右、上から下に並べ替えられた後、データ領域が左から右、上から下に並べ替えられます。

  • データ領域内の列が、コーナーのメンバ、行階層メンバ、列階層メンバ、セルの順に並べ替えられます。

  • ピア データ領域は、一般的なデータ領域または動的な先祖を共有する、データ領域または動的グループです。ピア データがフラットなツリーの分岐で識別されます。

詳細については、「Tablix データ領域の処理」を参照してください。

レンダラ モード

CSV 表示拡張機能は 2 つのモードで操作できます。1 つは Excel に最適なモード、もう 1 つは、RFC 4180 の CSV 仕様に厳密に準拠することが要求されるサードパーティのアプリケーションに最適なモードです。使用するモードによって、ピア データ領域の処理は異なります。

既定のモード

既定のモードは Excel 向けに最適化されたモードです。既定のモードで表示された場合、CSV 表示データの複数のセクションが含まれた CSV ファイルとしてレポートが表示されます。各ピア データ領域は空の行で区切られます。レポート本文内のピア データ領域は、CSV ファイル内で個別のデータ ブロックとして表示されます。その結果、CSV ファイル内は次のようになります。

  • レポート本文内の個々のテキスト ボックスは、CSV ファイル内の最初のデータ ブロックとして 1 回表示されます。

  • レポート本文内の最上位レベルのピア データ領域はそれぞれ、独自のデータ ブロック内に表示されます。

  • 入れ子になったデータ領域は、同じデータ ブロックで対角線上に表示されます。

書式設定

数値は、書式設定された状態で表示されます。Excel は、通貨、パーセンテージ、日付などの書式設定された数値を認識できます。また、CSV ファイルをインポートする場合、セルの書式を適切に設定します。

準拠モード

準拠モードでは、サードパーティのアプリケーション向けにデータの形式が最適化されます。

データ領域

ファイルの最初の行のみに列ヘッダーが含まれます。また、各行の列数は同じになります。

書式設定

値の書式は設定されていません。

対話性

このレンダラによって生成されたどちらの CSV 形式でも、対話性はサポートされていません。次の対話型要素は表示されません。

  • ハイパーリンク

  • 表示/非表示

  • 見出しマップ

  • ドリルスルー リンクまたはクリックスルー リンク

  • エンド ユーザー並べ替え

  • 固定ヘッダー

  • ブックマーク

デバイス情報設定

このレンダラでは、デバイス情報設定を変更することで既定の設定の一部を変更できます。たとえば、表示モード、区切り記号として使用する文字、テキスト修飾子の既定の文字として使用する文字などを変更できます。詳細については、「Reporting Services デバイス情報設定」を参照してください。