データ ソースが異なる場合のレポート データセットの作成

Reporting Services では、Microsoft.NET Framework によって管理されている任意のデータ プロバイダを使用して、OLE DB や ODBC などのデータ ソースにアクセスできます。レポートでデータ ソース定義を作成した後は、そのデータ ソースのクエリ言語でクエリを指定して、データセットを作成します。カスタム データ ソースをサポートする独自のデータ プロバイダを作成する方法の詳細については、「データ処理拡張機能の実装」を参照してください。

データ プロバイダの接続文字列プロパティの指定

データ プロバイダに固有の接続文字列プロパティを設定するには、[データ ソースのプロパティ] ダイアログ ボックスの [全般] ページで [編集] ボタンをクリックし、[接続プロパティ] ダイアログ ボックスを開きます。データ ソースの種類が OLE DB の場合は、[データ リンク プロパティ] ダイアログ ボックスから、データ ソースに対応するデータ プロバイダを選択し、拡張データ ソース プロパティを設定できます。データ ソースの種類が ODBC の場合は、接続文字列を設定できます。接続文字列の詳細と例については、「データ ソースへの接続 (Reporting Services)」を参照してください。

データ ソースが OLE DB および ODBC の場合のクエリ デザイナ サポート

Reporting Services には、データ ソースが OLE DB または ODBC の場合にクエリを指定するために使用するクエリ デザイナが用意されています。既定では、テキスト ベースのクエリ デザイナは、[Text][TableDirect]、または [StoredProcedure] の 3 モードのいずれかで開きます。どのモードで開いているかによって、クエリを入力するか、データベース テーブルのすべての列を選択するか、ストアド プロシージャを選択できます。このクエリ デザイナの使用方法の詳細については、「テキスト ベースのクエリ デザイナのユーザー インターフェイス」を参照してください。

Reporting Services の一部の機能は、データ プロバイダが実装する機能に依存しています。たとえば、データ プロバイダによっては、パラメータ化クエリや名前付きパラメータがサポートされない場合があります。詳細については、「特定のデータ ソースでのクエリ パラメータの使用 (Reporting Services)」を参照してください。

その他のデータ ソースの場合のクエリ デザイナ サポート

各データ プロバイダのクエリ デザイナは、RSReportDesigner.config ファイルに登録されます。データ ソースに基づくデータセットを作成すると、レポート デザイナでは、そのデータセットがデータ プロバイダの既定のビューで表示されます。新しいデータ処理拡張機能をインストールすると、この機能によってテキスト ベースのクエリ デザイナが使用されるか、データ ソース用にカスタマイズされたクエリ デザイナが提供されます。

詳細については、「クエリ デザイナとデータ処理拡張機能 (Reporting Services)」を参照してください。

レポートのデータ プロバイダからのデータ型のマップ

データセットを作成すると、フィールドのデータ型は、.NET Framework の共通言語ランタイム (CLR) データ型のサブセットにマップされます。明示的にマップできないデータ型は、文字列として返されます。フィールドのデータ型の使用方法の詳細については、「レポート データセット内のフィールドの操作」を参照してください。パラメータを作成する場合、データ型は、サポートされているレポート定義のデータ型であることが必要です。データ プロバイダからレポート パラメータへのデータ型のマップの詳細については、「式におけるデータ型の使用 (Reporting Services)」を参照してください。

パスワードの特殊文字

ODBC データ ソースや OLE DB データ ソースの構成時に、パスワードが要求されるように設定したり、接続文字列にパスワードを含めた場合、ユーザーによって入力されたパスワードに句読点などの特殊文字が含まれていると、基になるデータ ソースのドライバによってはその特殊文字を検証することができません。レポートを処理する際に、この問題によって、"パスワードが無効です" というメッセージが表示される場合があります。パスワードを変更できない場合は、データベース管理者と協力して、適切な資格情報をシステム ODBC データ ソース名 (DSN) の一部としてレポート サーバーに格納することができます。詳細については、.NET Framework SDK ドキュメントの「OdbcConnection.ConnectionString」を参照してください。

注意注意

パスワードなどのログイン情報を接続文字列に追加しないことをお勧めします。レポート デザイナでは、[データ ソース] ダイアログ ボックスに、資格情報の入力に使用できるタブが別に用意されています。ここで入力した資格情報は、レポート デザイナが動作するクライアント コンピュータ上に安全に保管されます。