チュートリアル : 簡単な ETL パッケージの作成
MicrosoftIntegration Services は、データ ウェアハウジング対応の ETL (抽出、変換、読み込み) パッケージなど、高性能なデータ統合ソリューションを作成するためのプラットフォームです。Integration Services には、パッケージを作成、デバッグするためのグラフィカル ツールとウィザードが備わっています。また、FTP 操作などのワークフロー機能や SQL ステートメントの実行、電子メール メッセージ送信のためのタスク、データの抽出元と読み込み先を指定するための機能、データのクリーニング、集計、マージ、およびコピーを行うためのデータ変換、パッケージの実行と保存を管理するための Integration Services サービス、Integration Services オブジェクト モデルをプログラミングするための API (アプリケーション プログラミング インターフェイス) が用意されています。
このチュートリアルでは、SSIS デザイナを使用して、簡単な MicrosoftSQL ServerIntegration Services パッケージを作成する方法を学習します。作成するパッケージは、フラット ファイルからデータを取得し、そのデータを変換した後で、ファクト テーブルに挿入します。この後にレッスンでは、このパッケージを利用して、ループ、パッケージ構成、ログの記録、およびエラー フローの操作を学習します。
チュートリアルで使用するサンプル データをインストールすると、チュートリアルの各レッスンで作成するパッケージの完了した状態のバージョンもインストールされます。完了した状態のパッケージを使用すれば、手順をとばし、後のレッスンからチュートリアルを開始することができます。パッケージまたは新しい開発環境を初めて使用する場合は、レッスン 1 から開始することをお勧めします。
学習する内容
MicrosoftSQL ServerIntegration Services で利用できるツール、コントロール、機能に慣れ親しむには、実際に使ってみるのが一番の近道です。このチュートリアルでは、SSIS デザイナを使用して、ループ、構成、エラー フロー ロジック、およびログの記録を含む簡単な ETL パッケージを作成します。
必要条件
このチュートリアルは、データベースの基本的な操作を理解している一方で、SQL ServerIntegration Services の新機能にはほとんど触れたことがないユーザーを対象にしています。
このチュートリアルを使用するには、システムに次のコンポーネントがインストールされている必要があります。
SQL Server および AdventureWorksDW データベース。セキュリティ強化のため、既定ではサンプル データベースがインストールされません。サンプル データベースをインストールする方法については、「SQL Server のサンプルとサンプル データベースのインストールに関する注意点」を参照してください。
このチュートリアルにはサンプル データも必要です。サンプル データは、サンプルと共にインストールされます。サンプル データが見つからない場合は、前の手順に戻り、必要なインストール操作を完了してください。
注意 |
---|
チュートリアルを行うときは、ドキュメント ビューアのツール バーに [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンを追加することをお勧めします。詳細については、「ヘルプへの [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンの追加」を参照してください。 |
このチュートリアルでは、制御フロー要素とデータ フロー要素間で自動接続機能を使用するよう SSIS デザイナを再構成していないことを前提としています。SSIS デザイナで自動接続を使用していると、デザイン画面に要素を追加したときに要素が自動的に接続されることがあります。また、制御フローの自動接続機能では、既定の制約として、[成功] ではなく、[失敗] と [完了] の使用がサポートされます。SSIS デザイナで、既定の制約として [成功] を使用していない場合は、チュートリアルでの作業中にこの構成を再設定する必要があります。自動接続機能は、[ツール] メニューの [オプション] で表示される [オプション] ダイアログ ボックスの、[ビジネス インテリジェンス デザイナ] で構成できます。
このチュートリアルで行うレッスン
レッスン 1: プロジェクトと基本パッケージの作成
このレッスンでは、簡単な ETL パッケージを作成します。パッケージの内容は、1 つのフラット ファイルからデータを抽出し、参照変換を使用してデータを変換し、最後に結果をファクト テーブルのディメンションに読み込ませるというものです。レッスン 2 : ループの追加
このレッスンでは、レッスン 1 で作成したパッケージを拡張し、新しいループ機能を活用して、複数のフラット ファイルを単一のデータ フロー プロセスに抽出するパッケージを作成します。レッスン 3 : パッケージ構成の追加
このレッスンでは、レッスン 2 で作成したパッケージを拡張し、新しいパッケージ構成オプションを活用するパッケージを作成します。レッスン 4 : ログ機能の追加
このレッスンでは、レッスン 3 で作成したパッケージを拡張し、新しいログ機能を活用するパッケージを作成します。レッスン 5 : エラー フロー リダイレクションの追加
このレッスンでは、レッスン 4 で作成したパッケージを拡張し、新しいエラー出力構成を活用するパッケージを作成します。
|