データベース ミラーリング監視サーバー
自動フェールオーバーをサポートするには、データベース ミラーリング セッションが高い安全性モードで構成されている必要があります。また、このセッションにミラーリング監視サーバーと呼ばれる 3 番目のサーバー インスタンスを配置する必要もあります。ミラーリング監視サーバーは、必要に応じて配置できる SQL Server のインスタンスです。ミラーリング監視サーバーを使用することにより、高い安全性モードのセッションのミラー サーバーが、自動フェールオーバーを開始するかどうかを決定できるようになります。2 つのパートナーとは異なり、ミラーリング監視サーバーではデータベースの操作は行いません。ミラーリング監視サーバーの唯一の役割は、自動フェールオーバーをサポートすることです。
注意 |
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高パフォーマンス モードでは、ミラーリング監視サーバーによって可用性が低下する可能性があります。データベース ミラーリング セッションでミラーリング監視サーバーを構成すると、プリンシパル サーバーは他のサーバー インスタンスの少なくとも 1 つに接続している必要があります。つまり、ミラー サーバーおよびミラーリング監視サーバーの両方またはいずれか一方と接続している必要があります。どちらにも接続していないとデータベースが使用できなくなり、サービスの強制はできません (データが失われる損失の可能性あります)。したがって、高パフォーマンス モードでは、ミラーリング監視サーバーを常に無効に設定しておくことを強くお勧めします。高パフォーマンス モードに対するミラーリング監視サーバーの影響については、「非同期データベース ミラーリング (高パフォーマンス モード)」を参照してください。 |
次の図は、ミラーリング監視サーバーを使用した高い安全性モード セッションを示しています。
複数のセッションでのミラーリング監視サーバーの使用
特定のサーバー インスタンスは、それぞれ異なるデータベースに対応している同時実行データベース ミラーリング セッションで、ミラーリング監視サーバーとして機能することができます。セッションが異なれば、異なるパートナーを含めることができます。次の図は、ミラーリング監視サーバーが異なるパートナーを含む 2 つのデータベース ミラーリング セッションに参加しているサーバー インスタンスを示しています。
同じサーバー インスタンスを一部のセッションではミラーリング監視サーバーとして、他のセッションではパートナーとして、同時に使用することも可能です。ただし実際には、ミラーリング監視サーバーまたはパートナーのどちらかとしてサーバー インスタンスを使用するのが普通です。これは、パートナーには実稼働データベースを十分にサポートできるハードウェアを搭載した高度なコンピュータが必要であるのに対し、ミラーリング監視サーバーには SQL Server 2008 をサポートするものであればどのような Windows システムでも使用できるためです。
ソフトウェアとハードウェアの推奨事項
ミラーリング監視サーバーは、パートナーとは別のコンピュータに常駐させることを強くお勧めします。データベース ミラーリング パートナーは SQL Server 2005 Standard 以降のバージョンおよび SQL Server 2005 Enterprise Edition 以降のバージョンでのみサポートされます。一方、ミラーリング監視サーバーは、SQL Server 2005 Workgroup 以降のバージョンおよび SQL Server 2005 Express Edition 以降のバージョンでもサポートされます。ミラーリング監視サーバーは、SQL Server のこれらのエディションのいずれかをサポートする任意の信頼性の高いコンピュータ システムで実行できます。ただし、実行中の SQL Server の Standard バージョンに必要な最小構成のサーバー インスタンスをミラーリング監視サーバーとして使用することをお勧めします。これらの要件の詳細については、「SQL Server 2008 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」を参照してください。
自動フェールオーバーでのミラーリング監視サーバーの役割
データベース ミラーリング セッションの間は、すべてのサーバー インスタンスが接続の状態を監視します。パートナー間の相互接続が失われると、各パートナーはミラーリング監視サーバーを使用して、少なくとも 1 つのパートナーが現在データベースとして機能していることを確認します。同期ミラー サーバーからプリンシパル サーバーへの接続が失われても、ミラーリング監視サーバーとの接続が失われていなければ、ミラー サーバーはミラーリング監視サーバーにアクセスして、ミラーリング監視サーバーとプリンシパル サーバーとの接続が失われたかどうかを判断します。
プリンシパル サーバーとミラーリング監視サーバーとの接続が失われていなければ、自動フェールオーバーは行われません。プリンシパル サーバーは引き続きデータベースとして機能し、パートナーから再接続されるときに、その間蓄積したログ レコードをミラー サーバーに送信します。
プリンシパル サーバーからミラーリング監視サーバーへの接続も失われている場合、ミラー サーバーはプリンシパル データベースが使用できないことを認識します。この場合、ミラー サーバーはすぐに自動フェールオーバーを開始します。
ミラー サーバーからミラーリング監視サーバーおよびプリンシパル サーバーへの接続がどちらも失われた場合、プリンシパル サーバーがどのような状態であっても、自動フェールオーバーは行えません。
この少なくとも 2 つのサーバー インスタンスが接続されていなければならない要件を、クォーラムと呼びます。クォーラムでは、複数のパートナーが同時にデータベースとして機能することはないことが保証されます。クォーラムのしくみとセッションへの影響については、「クォーラム : データベースの可用性にミラーリング監視サーバーが与える影響」を参照してください。
ミラーリング監視サーバーの追加または削除
ミラーリング監視サーバーを追加するには
ミラーリング監視を削除するには