[式] ダイアログ ボックス
[式] ダイアログ ボックスを使用すると、レポート アイテムのプロパティの MicrosoftVisual Basic の式を作成できます。式を使用して、色、フォント、罫線など多数のプロパティを設定できます。実行時に、レポート プロセッサによって式が評価され、その結果がプロパティの値に置き換えられます。
式には、簡単なものも複雑なものもあります。簡単な式は、デザイン画面またはダイアログ ボックスにあるテキスト ボックスに直接入力できます。複雑な式を作成するには、[式] ダイアログ ボックスを使用します。詳細については、「単純式と複合式について (Reporting Services)」を参照してください。
[式] ダイアログ ボックスを開くには、ダイアログ ボックスの式 ([fx]) ボタンをクリックするか、ショートカット メニューまたは [プロパティ] ペインのドロップダウン リストの [式] を選択します。詳細については、「単純式と複合式について (Reporting Services)」を参照してください。
一部のダイアログ ボックス (たとえば、[フィルタ] ([データセットのプロパティ] ダイアログ ボックス) など) では、レポートの処理中に組み合わせることのできる複数の式を作成できますが、[式] ダイアログ ボックスで一度に扱える式は 1 つだけです。
[式] ダイアログ ボックスには、コード ウィンドウ、カテゴリ ツリー、カテゴリ アイテム、説明ペイン、およびサンプル ペインが含まれています。
[式] ダイアログ ボックスは状況に依存するため、使用する式カテゴリに応じてカテゴリ アイテムおよび説明が変わります。このダイアログ ボックスでは、IntelliSense、入力候補、関数呼び出しの例、および構文の色分けをサポートしており、構文エラーの検出に役立ちます。
詳細については、「式を追加する方法 (Reporting Services)」、「式の例 (Reporting Services)」、および「式における Parameters コレクションの参照の使用 (Reporting Services)」を参照してください。
式の作成
式は等号 (=) で始まり、定数、リテラル、演算子に加え、組み込みフィールド、組み込みコレクション、組み込み関数、Visual Basic ランタイム ライブラリ関数、.NET Framework 共通言語ランタイム クラス、およびカスタム関数への参照を含むことができます。式に追加できるカテゴリおよび値を次に示します。
[式の設定]<PropertyName>
式を定義するプロパティの名前です。このプロパティは、[プロパティ] ペインで名前を指定して設定することもできます。[定数]
定数に基づくプロパティに有効な定義済みの値の一覧を、このプロパティに提供します。たとえば、色に基づいたプロパティでは、有効な色の名前が表示されます。ブール値型のプロパティの場合、値は True および False になります。式をサポートするすべてのアイテムに定数を設定できるとは限りません。プロパティに定数値を設定できない場合は、その情報が説明ペインに表示されます。
[組み込みフィールド]
式で使用できるグローバル コレクションのアイテムの一覧を表示します。一部のコレクションは、レポートがサーバーにパブリッシュされるまでサポートされません。詳細については、「式での組み込みコレクションの使用 (Reporting Services)」を参照してください。[パラメータ]
レポート パラメータの一覧を表示します。[フィールド] (<selected Dataset>)
[データセット] カテゴリで選択したデータセットのフィールドの一覧を表示します。[式] ボックスにフィールドをコピーするには、フィールドをダブルクリックします。[データセット]
使用できるデータセットの一覧を提供し、データセットのメンバのフィールドを表示します。[変数]
レポート変数の一覧を表示します。詳細については、「式におけるレポート変数コレクションとグループ変数コレクションの参照の使用 (Reporting Services)」を参照してください。[演算子]
計算または文字列操作に含めることができる演算子を表示します。詳細については、「式における演算子の使用 (Reporting Services)」を参照してください。[共通の関数]
共通の関数を、種類ごとにグループ化して表示します。[アイテム] ペインで関数を選択すると、説明と例が表示されます。共通の関数には、組み込みのレポート関数と集計関数、Visual Basic ランタイム ライブラリ関数、および Math 名前空間と Convert 名前空間の .NET Framework 共通言語ランタイム (CLR) クラスが含まれます。また、カテゴリの一覧には表示されない、CLR クラスおよび外部アセンブリへの参照を追加することもできます。詳細については、「共通の関数参照とアセンブリ参照の使用 (Reporting Services)」を参照してください。
オプション
[コード ウィンドウ]
上部ペインのコード ウィンドウを使用して式を入力します。[式] ダイアログ ボックスを開くと、コード ウィンドウには式が含まれています。式を置換または変更できます。関数呼び出し、演算子、定数、フィールド、パラメータ、グローバル コレクションのアイテム、およびカスタム コードへの参照を追加できます。式を変更すると、変更内容がコード ウィンドウに表示されます。赤い波線は、構文エラーを示します。エラー メッセージを表示するには、下線が付けられたテキストの上にカーソルを合わせます。
グローバル コレクションの用語を入力し、その後に句読点を入力すると、使用できるメンバまたはプロパティのドロップダウン リストが表示されます。ドロップダウン リストを使用すると、最初の何文字かを入力した後タブを入力するだけで、自動的に選択することができます。
関数名に続けて左かっこを入力すると、パラメータと関数の戻り値に関する情報を提供するツールヒントが表示されます。
[カテゴリ]
式のカテゴリを表示します。カテゴリを選択すると、式を作成するためのコンテキストが確立され、[アイテム] ペインで有効な値の一覧が変更されます。たとえば、テキスト ボックスの値を表す式の場合は、[共通の関数] を展開して、[集計関数] を選択します。[アイテム] ペインに Avg や Count などの関数が表示されます。[アイテム]
選択したカテゴリに有効な値の一覧を表示します。アイテムをダブルクリックすると、コード ウィンドウ内のカーソルの位置に、このアイテムの式のテキストが追加されます。[値]
選択したカテゴリとアイテムに応じて、3 番目のペインには説明、サンプル式、または有効な値の一覧が表示されます。サンプル領域を広げるには、ダイアログ ボックスの枠をドラッグします。
関連項目