スクリプト コンポーネントによるエラー出力の強化

既定では、Integration Services のエラー出力の 2 つの追加列 (ErrorCode と ErrorColumn) には、エラー番号を表す数値コードと、エラーが発生した列の ID しか含まれていません。これらの数値は、対応するエラー説明がないとあまり役に立ちません。

ここでは、スクリプト コンポーネントを使用して、データ フローの既存のエラー出力データにエラー説明の列を追加する方法を説明します。この例では、IDTSComponentMetaData100 インターフェイスの GetErrorDescription メソッドを使用して、事前定義された特定の Integration Services エラー コードに対応するエラーの説明を追加します。これは、スクリプト コンポーネントの ComponentMetaData プロパティから使用できます。

注意注意

複数のデータ フロー タスクおよび複数のパッケージでより簡単に再利用できるコンポーネントを作成する場合は、このスクリプト コンポーネント サンプルのコードを基にした、カスタム データ フロー コンポーネントの作成を検討してください。詳細については、「カスタム データ フロー コンポーネントの開発」を参照してください。

次に示す例では、変換として構成されたスクリプト コンポーネントを使用して、データ フローの既存のエラー出力データにエラー説明の列を追加します。

スクリプト コンポーネントをデータ フローで変換として使用するための構成方法の詳細については、「スクリプト コンポーネントによる同期変換の作成」および「スクリプト コンポーネントによる非同期変換の作成」を参照してください。

このスクリプト コンポーネントの例を構成するには

  1. 新しいスクリプト コンポーネントを作成する前に、データ フローの上流コンポーネントを構成して、エラーや切り捨てが発生した場合に行をエラー出力にリダイレクトするようにします。テスト目的の場合、たとえば、参照が失敗するような 2 つのテーブル間の参照変換を構成するなどして、エラーが発生するような形でコンポーネントを構成します。

  2. 新しいスクリプト コンポーネントを [データ フロー] デザイナ画面に追加し、変換として構成します。

  3. 上流コンポーネントからのエラー出力を新しいスクリプト コンポーネントに接続します。

  4. [スクリプト変換エディタ] を開き、[スクリプト] ページの [ScriptLanguage] プロパティでスクリプト言語を選択します。

  5. [スクリプトの編集] をクリックして MicrosoftVisual Studio Tools for Applications (VSTA) IDE を開き、以下に示すサンプル コードを追加します。

  6. VSTA を閉じます。

  7. スクリプト変換エディタの [入力列] ページで、[ErrorCode] 列を選択します。

  8. [入力および出力] ページで、ErrorDescription という String 型の新しい出力列を追加します。長いメッセージをサポートするために、新しい列の既定の長さを 255 に拡張します。

  9. [スクリプト変換エディタ] を閉じます。

  10. スクリプト コンポーネントの出力を、適切な変換先にアタッチします。アドホック テスト用に最も構成しやすいのは、フラット ファイル変換先です。

  11. パッケージを実行します。

Public Class ScriptMain
    Inherits UserComponent
    Public Overrides Sub Input0_ProcessInputRow(ByVal Row As Input0Buffer)

  Row.ErrorDescription = _
    Me.ComponentMetaData.GetErrorDescription(Row.ErrorCode)

    End Sub
End Class
public class ScriptMain:
    UserComponent
{
    public override void Input0_ProcessInputRow(Input0Buffer Row)
    {

  Row.ErrorDescription = this.ComponentMetaData.GetErrorDescription(Row.ErrorCode);

    }
}
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