ローカル管理用のネイティブ モードのレポート サーバー (SSRS) の構成
レポート サーバー インスタンスをローカルに管理しようとする場合、Reporting Services レポート サーバーを次のオペレーティング システムのいずれかに配置するには、追加の構成手順が必要です。 以下のオペレーティング システムでは、高度な権限の乱用を防ぐために、アプリケーションにアクセスする際に管理者権限が削除されます。
Windows Server 2012 R2
Windows 8.1
Windows 8
Windows Server 2012
Windows Server 2008 R2
Windows 7
Windows Server 2008
Windows Vista
記載されているオペレーティング システムによって権限が制限されるため、ほとんどのアプリケーションは、ローカルの Administrators グループのメンバーが実行しても、標準ユーザー アカウントを使用しているかのように実行されます。
これにより、システム全体のセキュリティが向上しますが、Reporting Services がローカル管理者のために作成するあらかじめ定義された組み込みのロールの割り当てを使用できなくなります。
このトピックでは、セットアップが完了した後にレポート サーバーをローカル管理用に構成する方法を説明します。 レポート サーバーのインストールや構成がまだ完了していない場合は、「インストール ウィザードからの SQL Server 2012 のインストール (セットアップ)」および「Reporting Services ネイティブ モードのレポート サーバーの管理」を参照してください。
構成変更の概要
ローカル レポート サーバーとレポート マネージャーの管理を構成するには
ローカル レポート サーバー管理を行う目的で SQL Server Management Studio (SSMS) を構成するには
ローカル レポート サーバー管理を行う目的で SQL Server データ ツール (SSDT) を構成するには
追加情報
構成変更の概要
以下に示す構成変更でサーバーを構成することにより、標準ユーザーの権限を使用してレポート サーバーのコンテンツや操作を管理できます。
Reporting Services の URL を信頼済みサイトに追加します。 既定では、記載されているオペレーティング システムで動作している Internet Explorer は保護モードで実行されます。保護モードとは、同じコンピューターで実行されている高レベルのプロセスにブラウザーの要求が到達するのを防ぐ機能です。 レポート サーバー アプリケーションを信頼済みサイトに追加することで、それらのアプリケーションに対して保護モードを無効にすることができます。
Internet Explorer で [管理者として実行] 機能を使用しなくてもコンテンツや操作を管理できる権限をレポート サーバー管理者に与えるロールの割り当てを作成します。 Windows ユーザー アカウントに対してロールの割り当てを作成することにより、Reporting Services が作成するあらかじめ定義された組み込みのロールの割り当てを置き換える明示的なロールの割り当てを使用して、コンテンツ マネージャーおよびシステム管理者の権限でレポート サーバーにアクセスできるようになります。
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ローカル レポート サーバーとレポート マネージャーの管理を構成するには
ローカル レポート サーバーを参照しているときに、次のようなエラーが表示された場合は、このセクションの構成手順を完了してください。
- ユーザー 'Domain\[user name]' に必要なアクセス許可がありません。 適切なアクセス許可が付与されていることと、Windows ユーザー アカウント制御 (UAC) の制限に対処済みであることを確認してください。
ブラウザー内の信頼済みサイトの設定
管理者権限を使用してブラウザー ウィンドウを開きます。 [スタート] メニューの [すべてのプログラム] をクリックし、[Internet Explorer] を右クリックして [管理者として実行] をクリックします。
[許可] をクリックして続行します。
URL アドレスにレポート マネージャーの URL を入力します。 手順については、SQL Server オンライン ブックの「レポート マネージャー (SSRS)」を参照してください。
[ツール] をクリックします。
[インターネット オプション] をクリックします。
[セキュリティ] をクリックします。
[信頼済みサイト] をクリックします。
[サイト] をクリックします。
http://<server name>/reports を追加します。
既定のサイトに対して HTTPS を使用しない場合は、[このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認 (https:) を必要とする] チェック ボックスをオフにします。
[追加] をクリックします。
[OK] をクリックします。
レポート マネージャーのフォルダーの設定
レポート マネージャーのホーム ページで、[フォルダー設定] をクリックします。
[フォルダー設定] ページの [セキュリティ] をクリックします。
[新しいロールの割り当て] をクリックします。
[グループ名またはユーザー名] フィールドに、<domain>\<user> という形式で自分 (レポート サーバー管理者) の Windows ユーザー アカウントを入力します。
[コンテンツ マネージャー] を選択します。
[OK] をクリックします。
レポート マネージャーのサイトの設定
管理者特権を使用してブラウザーを開き、レポート マネージャー (http://<server name>/reports) を参照します。
ホーム ページの上隅にある [サイトの設定] をクリックします。
ヒント 注: [サイトの設定] オプションが表示されない場合は、ブラウザーを閉じて、管理者特権を使用してもう一度開き、レポート マネージャーを参照してください。
[セキュリティ] をクリックします。
[新しいロールの割り当て] をクリックします。
[グループ名またはユーザー名] フィールドに、<domain>\<user> という形式で自分 (レポート サーバー管理者) の Windows ユーザー アカウントを入力します。
[システム管理者] を選択します。
[OK] をクリックします。
レポート マネージャーを閉じます。
[管理者として実行] を使用せずに再び Internet Explorer でレポート マネージャーを開きます。
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ローカル レポート サーバー管理を行う目的で SQL Server Management Studio (SSMS) を構成するには
既定では、管理者権限を使用して Management Studio を開始した場合以外は、SQL Server Management Studio で使用できるレポート サーバー プロパティのいずれにもアクセスできません。
Reporting Services ロール プロパティとロールの割り当てを構成して、高度な権限で Management Studio を毎回起動する必要をなくすには、以下の手順を実行します。
[スタート] メニューの [すべてのプログラム] をクリックし、[SQL Server 2012] をクリックし、Management Studio を右クリックして [管理者として実行] をクリックします。
ローカル Reporting Services サーバーへの接続
[セキュリティ] ノードで、[システム ロール] をクリックします。
[システム管理者] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[システム ロールのプロパティ] ページで、[レポート サーバーのプロパティを表示] を選択します。 システム管理者ロールを持つメンバーに割り当てる他のすべてのプロパティを選択します。
[OK] をクリックします。
Management Studio を終了します。
システム ロール "システム管理者" にユーザーを追加するには、このトピックで既に登場した「サイト設定の構成」セクションを参照してください。
これで、Management Studio を開くときに [管理者として実行] を明示的に選択しなくても、レポート サーバーのプロパティにアクセスできるようになりました。
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ローカル レポート サーバー管理を行う目的で SQL Server データ ツール (SSDT) を構成するには
SQL Server データ ツール (SSDT) を、このトピックの最初のセクションに記載したオペレーティング システムのいずれかにインストールした状況で、SSDT を使用してローカルのネイティブ モード レポート サーバーを操作する場合は、SQL Server データ ツール (SSDT) を高度な権限で開くか、レポート サービス ロールを構成しない限り、権限エラーが発生します。 たとえば、十分な権限がない場合には次のような問題が発生します。
ローカル レポート サーバーにレポート アイテムを配置しようとすると、[エラー一覧] ウィンドウに次のようなエラー メッセージが表示されます。
- ユーザー 'Domain\<user name>' には、この操作を行うのに必要な権限が与えられていません。
SSDT を開くときに高度な権限を毎回使用するには:
[スタート] メニューの [すべてのプログラム] をクリックし、[SQL Server 2012] をクリックし、[SQL Server データ ツール] を右クリックして [管理者として実行] をクリックします。
[続行] をクリックします。
[プログラムの実行] をクリックします。
これで、レポートやその他のアイテムをローカル レポート サーバーに配置できるようになります。
Reporting Services ロール プロパティとロールの割り当てを構成して、高度な権限で SSDT を毎回起動する必要をなくすには、以下の手順を実行します。
- このトピックで既に登場した「フォルダー設定の構成」と「サイト設定の構成」セクションを参照してください。
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追加情報
Reporting Services の管理に関連する追加の一般的な手順は、Windows ファイアウォールでポート 80 を開いてレポート サーバー コンピューターへのアクセスを許可することです。 手順については、「レポート サーバー アクセスに対するファイアウォールの構成」を参照してください。
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関連項目
概念
Reporting Services ネイティブ モードのレポート サーバーの管理