Analysis Services データベースのアタッチとデタッチ

Analysis Services データベース管理者 (dba) が一定期間データベースをオフラインにして、同じサーバー インスタンスまたは別のサーバー インスタンスで再びオンラインに戻すことが必要な場合があります。このような状況は、パフォーマンスの向上のためにデータベースを別のディスクに移動する場合、データベースの増大のために空き領域を増やす場合、製品をアップグレードする場合など、ビジネス ニーズによって発生することがよくあります。 このような状況だけでなくさまざまな場合に、Attach コマンドと Detach コマンドを使用することによって、Analysis Services の DBA は、データベースをオフラインにした後、簡単にオンラインに戻すことができます。

Attach コマンドと Detach コマンド

Attach コマンドを使用すると、オフラインになっているデータベースをオンラインにすることができます。 データベースは元のサーバー インスタンスにでも、別のインスタンスにでもアタッチできます。 データベースをアタッチする場合、データベースに ReadWriteMode 設定を指定できます。 Detach コマンドを使用すると、データベースをサーバーからオフラインにすることができます。

Attach と Detach の使用方法

Attach コマンドは、既存のデータベース構造をオンラインにする際に使用します。 データベースを ReadWrite モードでアタッチする場合は、1 つのサーバー インスタンスに 1 回だけアタッチできます。 一方、データベースを ReadOnly モードでアタッチする場合は、異なるサーバー インスタンスに複数回アタッチできます。 ただし、同じデータベースを同じサーバー インスタンスに複数回アタッチすることはできません。 同じデータベースを複数回アタッチしようとすると、データを別のフォルダーにコピーした場合でも、エラーが発生します。

重要な注意事項重要

データベースをデタッチする際にパスワードが必要だった場合は、そのデータベースをアタッチする際にも同じパスワードが必要になります。

Detach コマンドは、既存のデータベース構造をオフラインにする際に使用します。 データベースをデタッチする場合は、パスワードを指定して、機密性のあるメタデータを保護する必要があります。

重要な注意事項重要

データ ファイルの内容を保護するには、フォルダー、サブフォルダー、およびデータ ファイルのアクセス制御リストを使用する必要があります。

データベースをデタッチする場合、サーバーでは次の手順を実行します。

読み書き可能なデータベースのデタッチ

読み取り専用データベースのデタッチ

  1. サーバーはデータベースに対する CommitExclusive ロックの要求を発行します。

  2. サーバーは、実行中のトランザクションすべてがコミットまたはロールバックされるまで待機します。

  3. サーバーはデータベースのデタッチに必要なすべてのメタデータを構築します。

  4. データベースは削除済みに設定されます。

  5. サーバーはトランザクションをコミットします。

  1. データベースは削除済みに設定されます。

  2. サーバーはトランザクションをコミットします。

注意

読み取り専用データベースでは、デタッチ用のパスワードを変更できません。 アタッチされたデータベースに既にパスワードが含まれている場合にパスワード パラメーターを指定すると、エラーが発生します。

Attach コマンドおよび Detach コマンドは 1 つの操作として実行する必要があります。 同じトランザクション内でその他の操作と組み合わせることはできません。 また、Attach コマンドおよび Detach コマンドはアトミックなトランザクション コマンドです。 つまり、操作は成功するか失敗するかのどちらかになります。 データベースは未完了の状態にしておくことはできません。

重要な注意事項重要

Detach コマンドを実行するには、サーバーまたはデータベースの管理者特権が必要です。

重要な注意事項重要

Attach コマンドを実行するには、サーバーの管理者特権が必要です。

関連項目

参照

Attach

Detach

Detach 要素

Attach 要素

概念

Analysis Services データベースの移動

データベースの ReadWriteMode

Analysis Services データベースの ReadOnly モードと ReadWrite モードの切り替え