BLANK 関数
空白を返します。
構文
BLANK()
戻り値
空白。
説明
空白は NULL と等価ではありません。 DAX では、データベースの NULL と Excel の空白セルの両方に対して空白を使用します。 詳細については、「PowerPivot ブックでサポートされているデータ型」を参照してください。
DAX 関数の中には、空白セルの処理が Microsoft Excel での処理と少し異なるものもあります。 空白と空の文字列 ("") は等価とは限りませんが、これらを同じものとして扱う演算もあります。 個々の関数および演算子の動作については、「DAX 関数リファレンス」を参照してください。
使用例
次の例は、数式での空白の使用方法を示しています。 この数式は、再販業者経由の売上とインターネット経由の売上との比率を計算しています。 ただし、比率を計算する前に、分母の値がゼロでないかどうかを確認する必要があります。 分母がゼロの場合は空白の値が返され、それ以外の場合は比率が計算されます。
=IF( SUM(InternetSales_USD[SalesAmount_USD])= 0 , BLANK() , SUM(ResellerSales_USD[SalesAmount_USD])/SUM(InternetSales_USD[SalesAmount_USD]) )
次の表に、この数式を使用してピボットテーブルを作成する場合に予期される結果を示します。
Reseller to Internet sales ratio |
列ラベル |
|
|
|
---|---|---|---|---|
行ラベル |
Accessories |
Bikes |
Clothing |
総計 |
2005 |
|
2.65 |
|
2.89 |
2006 |
|
3.33 |
|
4.03 |
2007 |
1.04 |
2.92 |
6.63 |
3.51 |
2008 |
0.41 |
1.53 |
2.00 |
1.71 |
総計 |
0.83 |
2.51 |
5.45 |
2.94 |
元のデータ ソースでは、BLANK 関数によって評価される列に、テキスト、空の文字列、または NULL が格納されていることに注意してください。 元のデータ ソースが SQL Server データベースであった場合、NULL と空の文字列ではデータの種類が異なります。 ただし、この演算では暗黙的な型キャストが実行され、DAX では両方が同じものとして扱われます。