スライサーを使用したデータのフィルター処理

スライサーは、ピボットテーブルとピボットグラフに表示されるデータをワンクリックで絞り込むことができるフィルター処理コントロールです。 スライサーを使用すると、フィルターを適用した場合のデータの変更内容を対話的に表示できます。 たとえば、年別の売上を表示するピボットテーブル レポートまたはグラフを作成し、プロモーションを表すスライサーを追加できます。 スライサーは、ピボットテーブルまたはピボットグラフのコントロールとして追加されます。スライサーを使用して、速やかに基準を選択し、変更内容を瞬時に表示できます。 行または列見出しにフィールドを追加することによって、レポート自体にプロモーションごとの内訳を埋め込むこともできます。ただし、スライサーを使用しても、データの対話的なビューが表示されるだけで、テーブルに行は追加されません。

スライサーについては、Excel オンライン ヘルプも参照してください。

注意

PowerPivot によって制御されるスライサーは、内部アルゴリズムによってレイアウトされ、UI が更新されたときにそのレイアウトに再調整されます。 PowerPivot スライサーのレイアウトを変更した場合は、ワークシートが更新されたときにそれらの変更が失われる可能性があります。この状況を回避するには、PowerPivot スライサー ゾーンの外にスライサーをドラッグして、PowerPivot によってスライサーのレイアウトが制御されないようにします。

PowerPivot でのスライサーの追加と操作

スライサーを追加して使用するには

  1. Excel ウィンドウで、ピボットテーブル内の任意の場所をクリックし、[PowerPivot フィールドの一覧] を表示します。

  2. [PowerPivot フィールドの一覧] で、フィルターの基準にするフィールドを [垂直スライサー] 領域または [水平スライサー] 領域にドラッグします。

    スライサーがブックに表示され、スライサー項目が表示されます。 新しいスライサーを追加した場合、既定ではすべてのスライサー項目が選択された状態になります。

  3. スライサーで項目をクリックして、ピボットテーブルに表示されるデータにフィルターを適用します。

    ピボットテーブルに表示する項目をスライサーで複数選択するには、Ctrl キーを押しながら各項目をクリックします。 スライサーを消去して、すべてのデータを表示するには、スライサーの右上隅の [消去] ボタンをクリックします。

注意

スライサーは、Excel ウィンドウのリボンを使用して追加することもできます。 [テーブル ツール] の下にある [オプション] タブの [並べ替えとフィルター] グループで、[スライサーの挿入] をクリックし、フィルターの基準にするフィールドの横のチェック ボックスをオンにして、[OK] をクリックします。 この方法を使用した場合、スライサーのレイアウトは自動的には調整されません。

スライサーのレイアウトは、PowerPivot によって自動的に調整されます。 [PowerPivot フィールドの一覧][水平スライサー] 領域にスライサーを追加すると、ピボットテーブルの横の水平ゾーンにスライサーが自動的に配置されます。 [垂直スライサー] 領域にスライサーを追加した場合は、スライサーは垂直スライサー ゾーンに配置されます。 スライサーの配置は便宜的に行われるだけなので、データの選択には影響を与えません。 これらのゾーンには、PowerPivot for Excel によって管理されるスライサーのみが含まれます。 スライサーをドラッグして有効なゾーンから完全に外に出すと、PowerPivot による管理は行われなくなり、スライサーは Excel リボンの [スライサーの挿入] ボタンを使用して挿入した場合と同じ状態になります。 逆に、[スライサーの挿入] ボタンを使用して追加したスライサーを PowerPivot ゾーンのいずれかにドラッグすると、PowerPivot によって管理されるようになります。

ブックでスライサーを並べ替えるには

  • [PowerPivot フィールドの一覧][垂直スライサー] 領域または [水平スライサー] 領域でフィールド名を右クリックし、[上へ移動][下へ移動][先頭に移動]、または [末尾に移動] を選択して、順序を変更します。

スライサーのサイズと位置を変更するには

  1. Excel ウィンドウで、ピボットテーブル内の任意の場所をクリックし、[PowerPivot フィールドの一覧] を表示します。

    PowerPivot を使用してスライサーが既に追加されている場合は、ピボットテーブルの横のスライサー ゾーンの周りに灰色の枠線が表示されます。

  2. スライサー ゾーンの灰色の枠線をクリックしてドラッグし、サイズまたは位置を変更します。

    枠線を調整することで、個別のスライサーに対するほとんどの変更操作を行うことができます。 スライサーを並べて配置するために、スライサーをドラッグして横に並べると、灰色の枠線内でスナップされます。

スライサーを削除するには

  • [PowerPivot フィールドの一覧][垂直スライサー] 領域または [水平スライサー] 領域でスライサーを右クリックし、[フィールドの削除] をクリックします。
重要な注意事項重要

PowerPivot スライサーをピボットテーブルまたはピボットグラフに追加した場合、Excel の標準のピボットテーブル接続オプションを使用してスライサーの接続を解除することはできません。 この方法で PowerPivot スライサーの接続を解除すると、予期しない動作が発生する可能性があるため、PowerPivot for Excel によって自動的に再接続されます。

関連項目

その他の技術情報

レポート、グラフ、およびピボットテーブルの概要