PowerPivot for SharePoint のアップグレード (PowerPivot 構成ツール)
SQL Server 2008 R2 から SQL Server 2012 への既存の PowerPivot for SharePoint インストールのアップグレードは、複数の手順で構成されるプロセスです。これには、SQL Server セットアップの実行によるサーバー上のプログラム ファイルのアップグレードと SharePoint でのアップグレード操作が含まれます。 SharePoint で PowerPivot アップグレード操作を実行するには、PowerPivot 構成ツールまたは PowerShell を使用する必要があります。 このトピックでは、ツールを使用してこれらのタスクを実行する方法について説明します。
このトピックでは、広範なプロセスの一部の手順について説明します。 この手順の前後に実行する手順については、「PowerPivot for SharePoint のアップグレード」を参照してください。
注 |
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SharePoint 2013 では、SharePoint 2010 からのインプレース アップグレードがサポートされていません。 SharePoint 2013 では、SharePoint のデータおよび構成の移行を伴う、データベース アタッチ アップグレードがサポートされています。 詳細については、「SharePoint 2013 への PowerPivot の移行」を参照してください。 |
ツールを使用するための要件
ツールを使用するには、ファーム管理者、Analysis Services インスタンスでのサーバー管理者、およびファームの構成データベースの db_owner である必要があります。
このツールは、PowerPivot for SharePoint の SQL Server 2012 インスタンスでのみ使用できます。 SQL Server 2008 R2 インストールでツールを使用しないでください。 ツールを実行してファームの機能およびソリューションをアップグレードする前に、SQL Server 2012 セットアップを実行してプログラム ファイルをアップグレードする必要があります。
SharePoint 2010 Administration Service が実行されていることを確認します。
サーバーの全体管理で SQL Server Analysis Services および SQL Server PowerPivot System Service が起動されていることを確認します。
注 |
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SQLServer セットアップを使用してプログラム ファイルをアップグレードした後、構成ツールを実行する前にサーバーを再起動することをお勧めします。 これにより、SQLServer セットアップによってインストールされた更新プログラムや必須コンポーネントがシステムで完全に構成されます。 |
PowerPivot 構成ツールでアップグレード タスクを実行する
SQL Server 2012 セットアップ プログラムを使用してプログラム ファイルをアップグレードした後、PowerPivot 構成ツールを使用してアップグレードを完了します。
[スタート] メニューの [すべてのプログラム] をポイントし、[ Microsoft SQL Server 2012 ] をクリックします。次に、[構成ツール] をクリックし、[PowerPivot 構成ツール] をクリックします。 このツールは、PowerPivot for SharePoint がローカル サーバーにインストールされている場合にのみ表示されることに注意してください。
起動時、構成ツールにより、PowerPivot ファーム ソリューションと PowerPivot Web アプリケーション ソリューションのアップグレード状態がチェックされます。 これらのソリューションの古いバージョンが検出されると、メッセージ "新しいバージョンの PowerPivot ソリューション ファイルが検出されました。 ファームをアップグレードするために、アップグレード オプションを選択してください。" と表示されます。[OK] をクリックし、メッセージを閉じます。
[機能、サービス、アプリケーション、およびソリューションのアップグレード] をクリックし、[OK] をクリックして続行します。
次の警告が表示されます: "PowerPivot 管理ダッシュボードのブックを最新のバージョンにアップグレードしようとしています。 既存のブックに加えたカスタマイズは失われます。 続行しますか?"
これは、データ更新操作を報告する PowerPivot 管理ダッシュボードのブックに関する警告です。 これらのブックをカスタマイズしている場合、これらのブックに加えた変更は、既存のファイルを新しいバージョンで置き換えるときに失われます。
ブックを新しいバージョンで上書きする場合は、[はい] をクリックします。 それ以外の場合は、[いいえ] をクリックしてホーム ページに戻ります。 ブックを別の場所に保存してコピーを作成します。続行する準備が整ったら、この手順に戻ります。
ダッシュボードで使用するブックをカスタマイズする方法の詳細については、「PowerPivot 管理ダッシュボードのカスタマイズ」を参照してください。
タスク一覧内のアクションを確認し、ツールで実行しないアクションを除外します。 既定ではすべてのアクションが含まれています。 アクションを削除するには、タスク一覧でアクションを選択し、[パラメーター] ページの [この操作をタスク一覧に含めます] チェック ボックスをオンにします。
必要に応じて、[出力] タブまたは [スクリプト] タブの詳細情報を確認します。
[出力] タブには、ツールによって実行されるアクションの概要が示されます。 この情報は、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\110\Tools\PowerPivotTools\ConfigurationTool\Log のログ ファイルに保存されます。
[スクリプト] タブには、PowerShell コマンドレットや、ツールが実行する PowerShell スクリプト ファイルが表示されます。
[検証] をクリックして、それぞれのアクションが有効かどうかを確認します。 [検証] が使用不可能な場合、システムにおいてすべてのアクションが有効であることを意味します。 [検証] が使用可能な場合は、入力値 (たとえば、Excel サービス アプリケーション名) を変更している可能性があるか、または特定のアクションを実行できないことがツールによって検出された可能性があります。 アクションを実行できない場合は、そのアクションを除外するか、またはアクションが無効であることを示すフラグが設定された原因となっている根本的な条件を解決してください。
重要 最初のアクションである [ファーム ソリューションのアップグレード] は、常に最初に処理する必要があります。 このアクションを実行すると、サーバーの構成に使用する PowerShell コマンドレットを登録できます。 このアクションを実行したときにエラーが発生する場合は、続行しないでください。 タスク一覧の残りのアクションを処理する前に、エラーとして返された情報に基づいて問題を診断し、解決してください。
[実行] をクリックして、このタスクで有効なすべてのアクションを実行します。 [実行] は、検証チェックに合格した後でのみ使用可能になります。 [実行] をクリックすると、アクションがバッチ モードで処理されることを示す次の警告が表示されます: "ツールで有効としてフラグが立てられている構成設定はすべて SharePoint ファームに適用されます。 続行しますか?"
[はい] をクリックして続行します。
ファーム内のソリューションおよび機能のアップグレードが完了するまで、数分かかります。 この間、PowerPivot データに対する接続要求は、"データを更新できません" または "要求されたアクションを実行しようとしたときにエラーが発生しました。 もう一度やり直してください。" などのエラーで失敗します。アップグレードが完了するとサーバーが利用可能になり、これらのエラーは発生しなくなります。
エラーのトラブルシューティング
エラーが発生してタスクが完了しないことがあります。 各アクションのパラメーター ペインには、エラー情報が表示されます。
ソリューションの配置または取り消しに関連する問題に対しては、SharePoint 2010 Administrator サービスが開始されていることを確認します。 このサービスは、ファームの構成の変更をトリガーするタイマー ジョブを実行します。 サービスが実行されていない場合、ソリューションの配置または取り消しは失敗します。 永続的なエラーは、既存の配置または取り消しジョブが既にキューに格納されていて、構成ツールの他のアクションがブロックされていることを示します。
既にキューに入っている配置または取り消しジョブを見つけて削除するには、次の操作を行います。
SharePoint 2010 管理シェルを管理者として起動し、次のコマンドを実行してキュー内のジョブを表示します。
Stsadm –o enumdeployments
既存の配置について、[種類] が "取り消し" または "展開" であり、[ファイル] が powerpivotwebapp.wsp または powerpivotfarm.wsp であることを確認します。
PowerPivot ソリューションに関連する配置または取り消しの場合、JobId の GUID 値をコピーし、次のコマンドに貼り付けます (シェルの [編集] メニューの [マーク]、[コピー]、および [貼り付け] を使用して GUID をコピーします)。
Stsadm –o canceldeployment –id “<GUID>”
構成ツールで [検証] に続けて [実行] をクリックして、タスクを再試行します。
他のエラーについては、ULS ログを確認します。 詳細については、「SharePoint ログ ファイルと診断ログの構成と表示 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。