可用性グループの権限の許可 (Transact-SQL)

AlwaysOn 可用性グループに対する権限を許可します。

トピック リンク アイコン Transact-SQL 構文表記規則

構文

GRANT permission  [ ,...n ] ON AVAILABILITY GROUP :: availability_group_name
        TO < server_principal >  [ ,...n ]
    [ WITH GRANT OPTION ]
    [ AS SQL_Server_login ] 

<server_principal> ::=  
        SQL_Server_login
    | SQL_Server_login_from_Windows_login 
    | SQL_Server_login_from_certificate 
    | SQL_Server_login_from_AsymKey

引数

  • permission
    可用性グループに対して許可できる権限を指定します。 権限の一覧については、後の「解説」を参照してください。

  • ON AVAILABILITY GROUP ::availability_group_name
    権限を許可する可用性グループを指定します。 スコープ修飾子 (
    ::
    ) が必要です。

  • TO <server_principal>
    権限を許可する SQL Server ログインを指定します。

  • SQL_Server_login
    SQL Server ログインの名前を指定します。

  • SQL_Server_login_from_Windows_login
    Windows ログインから作成された SQL Server ログインの名前を指定します。

  • SQL_Server_login_from_certificate
    証明書にマップされている SQL Server ログインの名前を指定します。

  • SQL_Server_login_from_AsymKey
    非対称キーにマップされている SQL Server ログインの名前を指定します。

  • WITH GRANT OPTION
    権限が許可されたプリンシパルが、この権限を他のプリンシパルにも許可できることを示します。

  • AS SQL_Server_login
    このクエリを実行するプリンシパルが権限を許可する権利を取得した、元の SQL Server ログインを指定します。

説明

サーバー スコープの権限を許可できるのは、現在のデータベースが master のときだけです。

可用性グループに関する情報は、sys.availability_groups (Transact-SQL) カタログ ビューで確認できます。 サーバー権限に関する情報は sys.server_permissions カタログ ビュー、サーバー プリンシパルに関する情報は sys.server_principals カタログ ビューでそれぞれ確認できます。

可用性グループは、サーバー レベルのセキュリティ保護可能なリソースです。 次の表に、可用性グループで許可できる権限のうち最も限定的なものを、それらを暗黙的に含む一般的な権限と共に示します。

可用性グループの権限

権限が含まれる可用性グループ権限

権限が含まれるサーバー権限

ALTER

CONTROL

ALTER ANY AVAILABILITY GROUP

CONNECT

CONTROL

CONTROL SERVER

CONTROL

CONTROL

CONTROL SERVER

TAKE OWNERSHIP

CONTROL

CONTROL SERVER

VIEW DEFINITION

CONTROL

VIEW ANY DEFINITION

すべての データベース エンジン 権限を示した一覧表については、「データベース エンジンの権限ポスター」を参照してください。

権限

可用性グループに対する CONTROL 権限、またはサーバーに対する ALTER ANY AVAILABILTIY GROUP 権限が必要です。

使用例

A. 可用性グループの VIEW DEFINITION 権限を許可する

次の例では、可用性グループ MyAg での VIEW DEFINITION 権限を、SQL Server ログイン ZArifin に対して許可します。

USE master;
GRANT VIEW DEFINITION ON AVAILABILITY GROUP::MyAg TO ZArifin;
GO

B. GRANT OPTION を指定して TAKE OWNERSHIP 権限を許可する

次の例では、可用性グループ MyAg での TAKE OWNERSHIP 権限を、SQL Server ユーザー PKomosinski に許可します。ここでは GRANT OPTION を使用します。

USE master;
GRANT TAKE OWNERSHIP ON AVAILABILITY GROUP::MyAg TO PKomosinski 
    WITH GRANT OPTION;
GO

C. 可用性グループの CONTROL 権限を許可する

次の例では、可用性グループ MyAg での CONTROL 権限を、SQL Server ユーザー PKomosinski に対して許可します。 CONTROL によって、ログインは可用性グループを (その可用性グループの所有者でない場合でも) 完全に制御できます。 所有権を変更する方法は、「ALTER AUTHORIZATION (Transact-SQL)」を参照してください。

USE master;
GRANT CONTROL ON AVAILABILITY GROUP::MyAg TO PKomosinski;
GO

関連項目

参照

可用性グループの権限の取り消し (Transact-SQL)

可用性グループの権限の拒否 (Transact-SQL)

CREATE AVAILABILITY GROUP (Transact-SQL)

sys.availability_groups (Transact-SQL)

概念

権限 (データベース エンジン)

プリンシパル (データベース エンジン)

その他の技術情報

AlwaysOn 可用性グループ カタログ ビュー (Transact-SQL)