互換性レベル (SSAS テーブル SP1)

SQL Server 2012 Service Pack 1 (SP1) には、テーブル モードで実行される Analysis Services 用の新しい機能が導入されています。これらの機能には、メジャーと KPI 用に最適化されたストレージ、拡張されたデータの分類、拡張文字、階層の注釈、Data Market データ フィードからインポートする際のサポートの向上などが含まれます。

互換性レベル

SQL Server 2012 SP1 により、新しいテーブル モデル プロジェクトの作成時、既存のテーブル モデル プロジェクトのアップグレード時、配置済みの既存のテーブル モデル データベースのアップグレード時、または PowerPivot ワークブックのインポート時に、互換性レベルを指定できるようになりました。 SQL Server 2012 SP1 の Analysis Services インスタンスは、次の互換性レベル (データベース バージョン) をサポートします。

  • SQL Server 2012 (1100)

  • SQL Server 2012 SP1 (1103)

通常は、実稼働コンピューターにインストールする前に、開発用コンピューターとテスト用コンピューターにサービス パックをインストールします。 このような場合は、新しいテーブル モデル プロジェクトと実稼働環境に既に配置されているテーブル モデル プロジェクトの両方に対する互換性レベルの設定について理解することが重要です。

新しいテーブル モデル プロジェクトを作成するときに互換性レベルを設定する

SQL Server 2012 SP1 がインストールされた SQL Server Data Tools (SSDT) で新しいテーブル モデル プロジェクトを作成するときは、[新しいテーブル プロジェクトのオプション] ダイアログで互換性レベルを指定できます。 作成した新しいプロジェクトの配置先として、SQL Server 2012 SP1 Analysis Services インスタンスまたは SQL Server 2012 Analysis Services インスタンス (Service Pack 1 なし) を選択できます。

[今後、このメッセージを表示しない] オプションを選択することで、既定の互換性レベルを指定することもできます。 以降、すべてのプロジェクトで、指定した互換性レベルが使用されます。 既定の互換性レベルは、SSDT の [オプション] で変更できます。

既存のテーブル モデル プロジェクトを SP1 互換性レベルにアップグレードする

Analysis Services SP1 との互換性を得るために SP1 をインストールする前に、モデルの [プロパティ] ウィンドウの [互換性レベル] プロパティを使用して、SSDT で作成されたテーブル モデル プロジェクトをアップグレードできます。 テーブル モデル プロジェクトをアップグレードするには、SSDT をインストールするコンピューターに SP1 がインストールされ、ワークスペース データベースが存在する Analysis Services インスタンス上にも SP1 がインストールされている必要があります。 SP1 から前のバージョンにダウングレードすることはできません。

配置済みテーブル モデル データベースを SP1 互換性レベルにアップグレードする

配置済みの既存のテーブル モデル データベースは、SQL Server Management Studio (SSMS) で [データベース プロパティ][互換性レベル] プロパティを使用して、SP1 互換性レベルにアップグレードできます。 アップグレードするには、SQL Server Analysis Services インスタンスがインストールされるコンピューターに SP1 がインストールされている必要があります。 配置済みのテーブル モデル データベースを SP1 から前のバージョンのインスタンスにダウングレードすることはできません。

PowerPivot からインポートする

新しいテーブル モデル プロジェクトを SQL Server 2012 SP1 がインストールされた SSDT の PowerPivot からインポートすることで作成する場合は、互換性レベルを既定の互換性レベルにアップグレードする (SSDT で構成済みの場合) か、PowerPivot ワークブックに既に指定されている互換性のままにするかを指定できます。

SSMS のテーブル モデル データベースの互換性レベルを確認する

Analysis Services インスタンスに SP1 がインストールされている場合は、[データベース プロパティ][互換性レベル] を表示することで、SSMS のテーブル モデル データベースの互換性レベルを確認できます。

SP1 がインストールされている Analysis Services インスタンスでサポートされる互換性レベルを SSMS で確認する

Analysis Services インスタンスに SP1 がインストールされている場合は、[Analysis Services のプロパティ][情報] ページ (SP1 で新規) で [サポート対象の互換性レベル] プロパティを表示することで、サポートされる互換性レベルを SSMS で確認できます。 サポートされる互換性レベル 1103 は、SP1 がインストールされていることを示します。 サポートされる互換性レベルは変更できません。