入れ子になったテーブルを伴うデータ ソース ビューの追加 (中級者向けデータ マイニング チュートリアル)

マーケット バスケット モデルを作成するには、結合データをサポートしているデータ ソース ビューを使用する必要があります。 このデータ ソース ビューは、シーケンス クラスター シナリオでも使用されます。

このデータ ソース ビューは、入れ子になったテーブルを含んでいるという点で、これまで扱ってきた他のビューとは異なります。 入れ子になったテーブルとは、ケース テーブルの 1 つの行に関する情報を複数の行にわたって格納するテーブルです。 たとえば、モデルで顧客の購入行動を分析する場合は、顧客ごとに固有の行があるテーブルをケース テーブルとして使用するのが一般的です。 しかし、1 人の顧客が複数の商品を購入することもあります。また、顧客の一連の購入記録を分析したり、一緒に購入されることの多い商品を分析することが必要になる場合もあります。 モデルを使ってこのような購入記録を論理的に表すには、データ ソース ビューに、顧客ごとの購入記録を一覧表示するテーブルを 1 つ追加します。

この入れ子になった購入記録テーブルは、多対一のリレーションシップで顧客テーブルに関連付けられます。 入れ子になったテーブルには顧客ごとに複数の行を作成でき、各行には購入された製品 (通常、購入が行われた注文に関する情報が追加されます)、注文時の価格、適用されたプロモーションなどが記録されます。 入れ子になったテーブルの情報は、モデルへの入力または予測可能な属性として使用できます。

このレッスンでは、次の作業を行います。

  • Adventure Works DW Multidimensional 2012 データ ソースにデータ ソース ビューを追加します。 

  • このビューにケース テーブルと入れ子になったテーブルを追加します。

  • ケース テーブルと入れ子になったテーブルの間に多対一のリレーションシップを指定します。

    注意

    . 説明した手順に正確に従い、ケース テーブルと入れ子になったテーブルの間のリレーションシップを正しく指定して、モデルの処理時にエラーが発生しないようにすることが重要です。

  • データの列がモデルでどのように使用されるかを定義します。

ケース テーブルと入れ子になったテーブルの操作、および入れ子になったテーブル キーの選択方法の詳細については、「入れ子になったテーブル (Analysis Services - データ マイニング)」を参照してください。

データ ソース ビューを追加するには

  1. ソリューション エクスプローラーで [データ ソース ビュー] を右クリックし、[新しいデータ ソース ビュー] をクリックします。

    データ ソース ビュー ウィザードが表示されます。

  2. [データ ソース ビュー ウィザードへようこそ] ページで [次へ] をクリックします。

  3. [データ ソースの選択] ページの [リレーショナル データ ソース] で、「基本的なデータ マイニング チュートリアル」で作成した Adventure Works DW Multidimensional 2012 データ ソースを選択します。 [次へ] をクリックします。

  4. [テーブルとビューの選択] ページで次のテーブルを選択し、右矢印をクリックして、これらを新しいデータ ソース ビューに追加します。

    • vAssocSeqOrders

    • vAssocSeqLineItems

  5. [次へ] をクリックします。

  6. 既定では、 Adventure Works DW Multidimensional 2012 という名前のデータ ソース ビューが [ウィザードの完了] ページに表示されます。 この名前を「Orders」に変更し、[完了] をクリックします。

    データ ソース ビュー デザイナーが開き、Orders データ ソース ビューが表示されます。

2 つのテーブル間のリレーションシップを作成するには

  1. データ ソース ビュー デザイナーで、2 つのテーブルを横に並べて配置します (vAssocSeqLineItems テーブルが左で vAssocSeqOrders テーブルが右)。

  2. vAssocSeqLineItems テーブルで OrderNumber 列を選択します。

  3. 選択した列を vAssocSeqOrders テーブルの OrderNumber 列にドラッグします。

    重要な注意事項重要

    多対一結合の "多" の側を表す vAssocSeqLineItems 入れ子テーブルの OrderNumber 列を、結合の "一" の側を表す vAssocSeqOrders ケース テーブルに確実にドラッグしてください。

    vAssocSeqLineItems テーブルと vAssocSeqOrders テーブルの間に、多対一のリレーションシップが新たに作成されます。 テーブルを正しく結合した場合は、データ ソース ビューに次のように表示されます。

    想定されていた、入れ子になったテーブルとケース テーブルとの多対一結合

このレッスンの次の作業

Market Basket 構造およびモデルの作成 (中級者向けデータ マイニング チュートリアル)

関連項目

概念

中級者向けデータ マイニング チュートリアル (Analysis Services - データ マイニング)

マイニング構造 (Analysis Services - データ マイニング)

マイニング モデル (Analysis Services - データ マイニング)