ディメンションへの勘定科目インテリジェンスの追加

勘定科目インテリジェンス拡張機能をキューブまたはディメンションに追加して、収益や費用などの標準の勘定科目の分類を勘定科目属性のメンバーに割り当てます。 この拡張機能により、勘定科目の種類 (資産や負債など) の特定および各勘定科目の種類への適切な集計の割り当ても行われます。 Microsoft SQL Server Analysis Services は、分類を使用することによって、一定の期間にわたって勘定科目を集計できます。

注意

勘定科目インテリジェンスは、既存のデータ ソースに基づくディメンションにのみ使用できます。 データ ソースを使用せずに作成されたディメンションに対しては、勘定科目インテリジェンスを追加する前に、スキーマ生成ウィザードを使用してデータ ソース ビューを作成する必要があります。

勘定科目インテリジェンスは、勘定科目情報 (勘定科目名、勘定科目番号、勘定科目の種類など) を指定するディメンションに適用します。 勘定科目インテリジェンスを追加するには、ビジネス インテリジェンス ウィザードを使用して、[拡張機能の選択] ページの [勘定科目インテリジェンスの定義] オプションを選択します。 このウィザードで、勘定科目インテリジェンスの適用先のディメンションを選択し、選択した勘定科目ディメンションで勘定科目属性を識別し、ディメンション テーブル内の勘定科目の種類を、Analysis Services が認識できる勘定科目の種類にマッピングする手順を実行します。

ディメンションの選択

ウィザードの最初の勘定科目インテリジェンスの定義ページで、勘定科目インテリジェンスの適用先のディメンションを指定します。 選択したこのディメンションに追加された勘定科目インテリジェンス拡張機能により、ディメンションが変更されます。 これらの変更は、選択したディメンションを含むすべてのキューブによって継承されます。

勘定科目属性の指定

ウィザードの [ディメンションの属性の構成] ページで、選択した勘定科目ディメンションの勘定科目属性を指定します。 最初に、[追加] 列で、ディメンション内のディメンション属性にマッピングする勘定科目属性の各種類の横にあるチェック ボックスをオンにします。 次に、[ディメンションの属性] 列で、ドロップダウン リストを展開し、選択した属性の種類に対応するディメンション内の属性を選択します。 リストから属性を選択すると、その勘定科目属性の Type プロパティが設定されます。

勘定科目の種類のマッピング

勘定科目インテリジェンスの定義の 2 ページ目では、ディメンション テーブルの勘定科目の種類の値を、Analysis Services によって認識される勘定科目の種類にマッピングします。 このページは、ディメンションに [勘定科目の種類] ディメンション属性を含めた場合にのみ表示されます。 [勘定科目の種類] ディメンションを含めるには、ウィザードの [ディメンションの属性の構成] ページで、[勘定科目の種類] の横にあるチェック ボックスをオンにし、適切な属性を選択します。

勘定科目インテリジェンスの定義の 2 ページ目には、次の 2 つの列があります。

  • [基になるテーブルの勘定科目の種類] 列。ウィザードによってディメンション テーブルから取得された勘定科目の種類が一覧表示されます。

  • [ビルトイン勘定科目の種類] 列は、Analysis Services が認識できる、対応する勘定科目の種類を示します。 次の表に、Analysis Services が認識できる勘定科目の種類と、これらの各種類の既定の集計を一覧表示します。 ディメンション テーブルで、Analysis Services が使用するものと同じ勘定科目の種類名を使用している場合、選択は自動的に行われます。

    サーバーの勘定科目の種類

    集計

    説明

    Statistical

    None

    一定の期間に集計されない、計算される比率または数。 この種類の勘定科目では、変換規則を使用した通貨の換算は行われません。

    Liability

    LastNonEmpty

    特定の時期に負っている負債の金額または値。 この勘定科目の種類は時間の経過と共に累積しないので、自動的に集計されることはありません。 たとえば、年の値は、データを含む最後の月の値になります。 この種類の勘定科目では、期末レートを使用して通貨が換算されます。

    Asset

    LastNonEmpty

    特定の時期に保持しているものの金額または値。 この勘定科目の種類は時間の経過と共に累積するので、自然に集計されることはありません。 たとえば、年の値は、データを含む最後の月の値になります。 この種類の勘定科目では、期末レートを使用して通貨が換算されます。

    Balance

    LastNonEmpty

    指定された時期におけるものの数。 この勘定科目の種類は累積されますが、自然に集計されることはありません。 たとえば、年の値は、データを含む最後の月の値になります。

    Flow

    Sum

    集計されたものの増分数。 この勘定科目の種類は、時間の経過と共に Sum として集計されますが、通貨変換規則を使用した変換は行われません。

    Expense

    Sum

    消費されたものの金額または値。 この勘定科目の種類は、時間の経過と共に Sum として集計され、平均レートを使用して通貨が換算されます。

    Income

    Sum

    受け取ったものの金額または値。 この勘定科目の種類は、時間の経過と共に Sum として集計され、平均レートを使用して通貨が換算されます。

    注意

    該当する場合は、ディメンション内の複数の勘定科目の種類を特定サーバーの勘定科目の種類にマッピングできます。

データベースの各勘定科目の種類にマッピングされる既定の集計を変更するには、データベース デザイナーを使用します。

  1. ソリューション エクスプローラーで [Analysis Services] プロジェクトを右クリックし、[データベースの編集] をクリックします。

  2. [勘定科目の種類のマッピング] ボックスで、[名前] の一覧から勘定科目の種類を選択します。

  3. [別名] ボックスに、この勘定科目の種類の別名を入力します。

  4. [集計関数] の一覧で、この勘定科目の種類の既定の集計関数を変更します。