キューブの翻訳
翻訳は、ラベルとキャプションの表示言語を変更する単純なメカニズムです。 各翻訳は、値のペアとして定義されます。翻訳済みテキストの文字列と言語 ID の数値とのペアです。 翻訳は、Analysis Services のすべてのオブジェクトで使用できます。 ディメンションは翻訳された属性値も持つことができます。 クライアント アプリケーションは、ユーザーによって定義された言語設定を検索し、すべてのキャプションとラベルの表示をその言語に切り替えます。 1 つのオブジェクトに対する翻訳の数に制限はありません。
簡単な Translation オブジェクトは、言語 ID 番号およびキャプションの翻訳で構成されます。 言語 ID 番号は、言語 ID を含む Integer です。 キャプションの翻訳は、翻訳されたテキストです。
Microsoft SQL Server Analysis Services のキューブの翻訳とは、キャプションや表示フォルダーなど、キューブ オブジェクトの名前をある言語固有の表現にしたものです。 Analysis Services では、ディメンション名およびメンバー名の翻訳もサポートされています。
翻訳は、複数言語に対応するクライアント アプリケーションにサーバー サポートを提供します。 同じキューブ データが、異なる国々のユーザーによって表示されることがよくあります。 キューブのさまざまな要素を異なる言語に翻訳できれば、異なる国々のユーザーがキューブのメタデータを表示し、理解するのに役立ちます。 たとえば、フランスのビジネス ユーザーは、フランス語のロケール設定のワークステーションからキューブにアクセスし、オブジェクト プロパティの値をフランス語で表示できます。 同様に、ドイツのビジネス ユーザーがドイツ語のロケール設定のワークステーションから同じキューブにアクセスすると、オブジェクト プロパティの値をドイツ語で表示できます。
クライアント コンピューターの照合順序と言語の情報は、ロケール識別子 (LCID) の形式で保存されます。 クライアントは接続時に Analysis Services のインスタンスに LCID を渡します。 このインスタンスでは LCID を使用して、Analysis Services オブジェクトのメタデータを各ビジネス ユーザーに表示する際にどの翻訳セットを使用するかが決定されます。 指定された翻訳が Analysis Services オブジェクトにない場合は、既定言語を使用してコンテンツがクライアントに返されます。