スケールアウト配置 (ネイティブ モードのレポート サーバー)

このページを使用して、スケールアウト配置の初期化状態を表示したり、レポート サーバーをスケールアウト配置に追加します。

初期化されたレポート サーバーは、レポート サーバー データベースに格納された機密データを暗号化および暗号化解除できるサーバーを表します (データベースに格納されている暗号化されたデータには、格納された資格情報や接続文字列などがあります)。 レポート サーバーの初期化は、レポート サーバーの操作に必要です。

スケールアウト配置とは、複数のレポート サーバー インスタンスが 1 つのレポート サーバー データベースを共有する状態を表しています。 この構成は、次のシナリオで使用されます。

  • サーバー クラスターで複数のレポート サーバーの負荷分散を行うための前提条件として使用されます。 複数のレポート サーバーの負荷分散を行う前に、まず同じレポート サーバー データベースを共有するようにレポート サーバーを構成する必要があります。

  • レポート サーバー アプリケーションを異なるコンピューターに分割するために使用されます。1 つ目のサーバーを対話型のレポート処理に使用し、2 つ目のサーバーをスケジュールされたレポート処理に使用します。 このシナリオでは、各サーバー インスタンスによって、共有レポート サーバー データベースに格納されている同じレポート サーバー コンテンツに対する異なる種類の要求が処理されます。

スケールアウト配置を構成するには、まず同じレポート サーバー データベースに複数のレポート サーバー インスタンスをすべて接続します。 すべてのインスタンスをインストールした後に、最初のレポート サーバーに接続し、[スケールアウト配置] ページを使用してその他の各インスタンスを追加します。 追加ノードを初期化できるのは、データベースを使用するように初期化されているレポート サーバーだけです。

このページを開くには、Reporting Services 構成ツールを起動して、ナビゲーション ウィンドウで [スケールアウト配置] を選択します。 詳細については、「How to: Start Reporting Services Configuration Manager」を参照してください。

オプション

  • [SQL Server 名]
    レポート サーバー データベースをホストする SQL Server データベース エンジン インスタンス名を指定します。

  • [データベース名]
    レポート サーバー インスタンスが現在接続されているデータベースの名前を指定します。

  • [サーバー モード]
    サーバーとデータベースのモードを表示します。 サーバー モードはネイティブまたは SharePoint 統合のいずれかです。 スケールアウト配置は両方のモードでサポートされています。

  • [サーバー]
    レポート サーバー名を表示します。 ほとんどの場合、これはレポート サーバーがインストールされているコンピューターの名前です。

  • インスタンス
    レポート サーバー インスタンス名を表示します。 レポート サーバー インスタンスは、SQL Server インスタンスに基づいています。

  • [状態]
    レポート サーバーが初期化されているかスケールアウト配置への参加を待機しているかを示します。

    • スケールアウト配置に含まれていないスタンドアロンのレポート サーバーの場合、このページには、レポート サーバー インスタンスがその専用のレポート サーバー データベースに対して初期化されていることが表示されます。 状態は [結合] に設定されます。

    • レポート サーバーがスケールアウト配置への参加を待機している場合、このページの [サーバー]、[インスタンス]、および [状態] の値は空になります。 別のレポート サーバー インスタンスによって既に使用されている既存のレポート サーバー データベースを選択した場合、レポート サーバーはスケールアウト配置への参加を待機します。 このページに、既にファームに参加しているレポート サーバーに接続するように指示するメッセージが表示されます。 この要求を完了するには、[接続] をクリックし、レポート サーバー データベースを使用するように初期化されているレポート サーバーを選択します。[スケールアウト配置] をクリックし、状態が [参加を待っています] のレポート サーバー インスタンスを選択してから [初期化] をクリックします。

    • レポート サーバーがスケールアウト配置の一部である場合、このページには、同じレポート サーバー データベースを共有する複数のレポート サーバー インスタンスの初期化状態が表示されます。 スケールアウト配置の状態を表示するときは、どのサーバーに接続していてもかまいません。 スケールアウト配置内のすべてのノードで同じ状態情報がレポートされます。

      レポート サーバーが既にスケールアウト配置の一部である場合、このページを使用してノードの追加または削除を実行できます。

  • [初期化]
    [初期化] をクリックすると、レポート サーバーをスケールアウト配置に追加できます。 これにより、共有レポート サーバー データベース内の対称キーが使用されるようにレポート サーバーが構成されます。 [初期化] を使用すると、レポート サーバー インスタンスをスケールアウト配置に追加したり、移行やインストールで発生した問題のトラブルシューティングを行ったりすることができます。

    レポート サーバー インスタンスは、共有レポート サーバー データベースへの接続が構成されている場合にのみ使用できます。 また、初期化は、レポート サーバー データベースを使用するように初期化済みのサーバーから実行する必要があります。

  • [削除]
    選択したレポート サーバー インスタンスの暗号化キーをレポート サーバー データベースから削除するには、[削除] をクリックします。 キーを削除することにより、レポート サーバーをスケールアウト配置から削除したり、移行やインストールで発生した問題のトラブルシューティングを行ったりすることができます。 このオプションをオンにすると、指定したレポート サーバー インスタンスの暗号化キーのみが削除されます。 レポート サーバー データベースの暗号化されたデータは影響を受けません。

    念のために、対称キーを削除する前に必ずバックアップ コピーを作成してください。 一覧の最後のレポート サーバーの暗号化キーを削除すると、その後は、そのデータベースのレポート サーバーを初期化するときに新しい手順が必要になります。 追加される手順とは、レポート サーバーを初期化した後に、対称キーのバックアップ コピーを復元することです。 レポート サーバー データベース内に現存する暗号化されたデータにアクセスするには、対称キーの復元が必要です。

    暗号化されたデータが不要になった場合、またはキーのバックアップ コピーがない場合は、暗号化されたデータを削除してください。 詳細については、「暗号化キー」を参照してください。

関連項目

タスク

ネイティブ モード レポート サーバーのスケールアウト配置の構成

概念

レポート サーバーの初期化

暗号化キーの構成と管理

その他の技術情報

Configuring Reporting Services for Scale-Out Deployment