デリゲートを使用した非同期プログラミング

更新 : 2007 年 11 月

デリゲートを使用すると、同期メソッドを非同期的に呼び出すことができます。デリゲートを同期的に呼び出すと、Invoke メソッドによって対象メソッドが現在のスレッドで直接呼び出されます。BeginInvoke メソッドが呼び出されると、共通言語ランタイム (CLR: Common Language Runtime) は要求をキューに置き、すぐに呼び出し元に戻ります。対象メソッドは、スレッド プールのスレッドで非同期に呼び出されます。要求を送信した元のスレッドは、対象メソッドと並行して継続実行できます。 BeginInvoke メソッドの呼び出しにコールバック メソッドを指定した場合、対象メソッドの終了時に、そのコールバック メソッドが呼び出されます。コールバック メソッドでは、EndInvoke メソッドを使用して、戻り値と、入出力パラメータまたは出力専用パラメータを取得します。BeginInvoke の呼び出しにコールバック メソッドを指定しなかった場合は、BeginInvoke を呼び出したスレッドから EndInvoke を呼び出すことができます。

重要 :
コンパイラは、ユーザーが指定したデリゲート シグネチャを使用して、Invoke、BeginInvoke、EndInvoke の各メソッドを持つデリゲート クラスを出力します。BeginInvoke メソッドと EndInvoke メソッドは、ネイティブとして修飾されます。これら 2 つのメソッドはネイティブとしてマークされるため、クラスの読み込み時には、CLR によって自動的にメソッドが実装されます。ローダーは、これらのメソッドがオーバーライドされないことを保証します。

このセクションの内容

• 同期メソッドの非同期呼び出し
  デリゲートを使用した通常のメソッドの非同期呼び出しについて説明すると共に、簡単なコード例を示して、非同期呼び出しが戻るのを待機する 4 つの方法を紹介します。

• 非同期デリゲートのプログラミング サンプル
  デリゲートを使用して非同期呼び出しを行う例を示します。ここでは、より複雑なコード例を紹介し、数値の因数分解を実行します。

関連するセクション

• 非同期プログラミングのデザイン パターン
  .NET Framework での非同期プログラミングについて説明します。

参照

参照

Delegate