インストール プロセスにおける状態の格納

更新 : 2007 年 11 月

Installer クラス (または RunInstallerAttribute 値が true に設定されている任意のクラス) は、コンポーネントのインストール中に、拡張子 .InstallState のファイルを配置先のコンピュータに書き込みます。詳細については、「インストーラ ツール (Installutil.exe)」を参照してください。このファイルは、リソースがインストールされる前の元のシステムの状態と、インストール中に加えられた変更に関する情報を格納するために使用されます。このファイルは、インストール コンポーネントの各メソッドにおいて使用されます。

  • Install メソッドは、このファイルの空白のコピーにアクセスし、正常に実行されたすべてのインストールに関する情報を書き込みます。

  • Commit メソッドは、このファイルからの情報を savedState パラメータで受け取ります。必要に応じて、IDictionary オブジェクトを使用してこのファイルの内容を操作できます。

  • Rollback メソッドは、このファイルからの情報を savedState パラメータで受け取り、その情報を使用して、Install メソッドでエラーが発生した場合にそれまでのトランザクションを元に戻します。ロールバックが完了すると、状態ファイルは削除されます。

  • Uninstall メソッドは、このファイルからの情報を savedState パラメータで受け取り、そのファイルを使用してシステムを元の状態に戻します。

.InstallState ファイルは、配置先のコンピュータ上で、プロジェクトの DLL をインストールしたのと同じディレクトリに保存されます。このファイルは直接変更しないでください。ただし、IDictionary オブジェクトを使用してファイルの内容を操作することはできます。

参照

概念

インストール コンポーネントの概要