NamedRange コントロール

更新 : 2008 年 7 月

NamedRange コントロールは、一意の名前を持つ範囲で、イベントを公開し、データにバインドできます。

コントロールの作成

NamedRange コントロールは、デザイン時または実行時にドキュメント レベルのプロジェクトの Microsoft Office Excel ワークシートに追加できます。

Visual Studio 2008 Service Pack 1 (SP1) では、アプリケーション レベルのアドインで実行時に NamedRange コントロールをワークシートに追加できるようになりました。詳細については、「方法 : ワークシートに NamedRange コントロールを追加する」を参照してください。

メモ :
既定では、動的に作成された名前付き範囲は、ワークシートを閉じるときに、ホスト コントロールとしてワークシートに保持されません。詳細については、「実行時の Office ドキュメントへのコントロールの追加」を参照してください。

NamedRange コントロールは、特定のシート上の範囲だけで構成できます。NamedRange コントロールには、すべてのシートに適用される相対名を指定できません。さらに、このコントロールは、1 つのブック内の複数のワークシートにまたがる範囲 (3-D 範囲) では構成できません。

コントロールへのデータの連結

名前付き範囲は、多くのセルを含むことができるため、複合データ バインディングに適しているように思われますが、範囲は単にセルの集合であり、データセットから特定のカラムに簡単にマップすることはできません。そのため、NamedRange コントロールでは、単純データ バインディングのみをサポートします。複合データ バインディングには、ListObject コントロールを使用できます。詳細については、「ListObject コントロール」を参照してください。

NamedRange コントロールは、DataBindings プロパティを使用して、データ ソースにバインドできます。NamedRange コントロールの既定のデータ バインディング プロパティは Value2 です。

バインドされたデータセット内のデータがなんらかの機構をとおして更新された場合、NamedRange コントロールはその変更を反映します。

書式設定

Microsoft.Office.Interop.Excel.Range に適用できる書式設定は、Microsoft.Office.Tools.Excel.NamedRange コントロールにも適用できます。これには、罫線、フォント、数値の形式、およびスタイルが含まれます。

コントロールの名前の変更

NamedRange コントロールをツールボックスからワークシートに追加すると、Visual Studio Tools for Office によってコントロールの名前が自動的に生成されます。この名前は、[プロパティ] ウィンドウで変更できます。

イベント

次のイベントは NamedRange コントロールで使用できます。

• BeforeDoubleClick

• BeforeRightClick

• BindingContextChanged

• Change

• Deselected

• Disposed

• Selected

• SelectionChange

参照

処理手順

Excel アドインのダイナミック コントロールのサンプル

方法 : ワークシートに NamedRange コントロールを追加する

方法 : デザイン時に NamedRange コントロールを削除する

方法 : NamedRange コントロールのサイズを変更する

チュートリアル : NamedRange コントロールのイベントのプログラミング


概念

コントロールへのデータのバインド

アプリケーション レベルのアドインにおける実行時の Word 文書や Excel ブックの拡張

Excel のアプリケーション レベルのアドインの開発

実行時の Office ドキュメントへのコントロールの追加

コントロールへのデータのバインド

ホスト項目およびホスト コントロールのプログラム上の制限事項

その他の技術情報

Office ドキュメントのコントロール

Excel のホスト コントロール

Word ホスト コントロール

履歴の変更