再配布する DLL の決定
更新 : 2007 年 11 月
アプリケーションと共に再配布するファイルを決定する最初の処理は、アプリケーションの依存関係を明らかにし、Dependency Walker (depends.exe) (「Visual C++ アプリケーションの依存関係の理解」を参照) などを使用して依存する DLL の一覧を収集することです。
DUMPBIN または depends.exe を使用して依存関係を表示する場合は、Redist.txt のファイルの一覧から、アプリケーションが依存する DLL のうち Visual Studio の一部として Microsoft が提供している DLL を確認できます。Redist.txt は、2 枚目の Visual Studio 2005 製品 CD または DVD の Program Files\Microsoft Visual Studio 2005 ディレクトリ内にあります。次に示すのは、アプリケーションが依存する可能性のある Visual C++ ファイルの一覧です。ただし、アプリケーションと共に再配布できるのは、Redist.txt で指定されたファイルだけです。アプリケーションのデバッグ バージョンは再配布できません。また、Visual C++ のさまざまなダイナミック リンク ライブラリ (DLL: Dynamic-Link Library) のデバッグ バージョンも再配布できません。詳細については、「配置方法の選択」を参照してください。
DLL 名 |
Visual C++ ライブラリ |
|---|---|
atl90.dll |
Active Template Library |
msvcm90.dll msvcp90.dll msvcr90.dll |
C ランタイムおよび標準 C++ ライブラリ |
mfc90.dll mfc90u.dll mfcm90.dll mfcm90u.dll mfcmifc90.dll |
Microsoft Foundation Class |
これらの DLL をアプリケーションと共に再配布する方法の詳細については、「Visual C++ ファイルの再配布」を参照してください。例については、「配置例」を参照してください。
通常、システム DLL (たとえば、Kernel32.dll、User32.dll、Ole32.dll、ShDocVW.dll) を再配布する必要はありません。これらの DLL はオペレーティング システムの一部であり、同じバージョンのオペレーティング システムがインストールされたコンピュータには常に存在します。ただし、Microsoft オペレーティング システムの複数のバージョンでアプリケーションを実行する場合など、これが該当しない可能性もあります。必要な場合は、使用許諾契約書を必ずお読みください。できる限り、Microsoft が提供する Service Pack や小さな再頒布可能パッケージを使用して、システム DLL のアップグレードを試みてください。利用できるパッケージを検索および識別するには、MSDN ライブラリまたは https://support.microsoft.com のサポート技術情報の文書を参照してください。