_ftime_s、_ftime32_s、_ftime64_s

更新 : 2007 年 11 月

現在の時刻を取得します。これらの関数は、「CRT のセキュリティ強化」に説明されているように、_ftime、_ftime32、_ftime64 のセキュリティが強化されたバージョンです。

errno_t _ftime_s( 
   struct _timeb *timeptr 
);
errno_t _ftime32_s( 
   struct __timeb32 *timeptr 
);
errno_t _ftime64_s( 
   struct __timeb64 *timeptr 
);

パラメータ

  • timeptr
    _timeb、__timeb32、または __timeb64 のいずれかの構造体へのポインタ。

戻り値

正常終了した場合は 0 を返します。失敗した場合はエラー コードを返します。timeptr が NULL の場合、戻り値は EINVAL になります。

解説

_ftime_s 関数は、現在の現地時刻を取得し、timeptr が指す構造体に格納します。_timeb,、__timeb32、および __timeb64 の各構造体は、SYS\Timeb.h で定義されています。これらの構造体には、次に示す 4 つのフィールドが含まれています。

  • dstflag
    現在、現地のタイム ゾーンで夏時間が有効な場合は 0 以外の値。夏時間の設定方法の詳細については、「_tzset」を参照してください。

  • millitm
    秒の小数部 (ミリ秒単位)

  • time
    世界協定時刻 (UTC: Coordinated Universal Time) の 1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 から経過した時間

  • timezone
    UTC と現地時刻との差 (西回り、分単位)。timezone の値は、_timezone グローバル変数の値から設定されます (_tzset に関するトピックを参照)。

__timeb64 構造体を使用する _ftime64_s は、UTC の 3000 年 12 月 31 日の 23 時 59 分 59 秒までのファイル作成日を表すことができます。それに対して、_ftime32_s は、UTC の 2038 年 1 月 19 日の 03 時 14 分 07 秒までしか表すことができません。これらの関数の日付範囲の下限は、すべて 1970 年 1 月 1 日の午前零時です。

Visual C++ 2005 では、_ftime_s は _ftime64_s に相当し、_timeb には、64 ビットの時刻が格納されます。_USE_32BIT_TIME_T が定義されない限り、これが当てはまります。_USE_32BIT_TIME_T を定義した場合は、以前の動作が有効です。つまり、_ftime_s は 32 ビットの時刻を使用し、_timeb には 32 ビットの時刻が格納されます。

_ftime_s は、パラメータを検証します。null ポインタが timeptr として渡される場合、「パラメータの検証」に説明されているように、この関数は無効なパラメータ ハンドラを呼び出します。実行の継続が許可された場合、この関数は errno を EINVAL に設定します。

必要条件

関数

必須ヘッダー

_ftime_s

<sys/types.h> および <sys/timeb.h>

_ftime32_s

<sys/types.h> および <sys/timeb.h>

_ftime64_s

<sys/types.h> および <sys/timeb.h>

互換性の詳細については、「C ランタイム ライブラリ」の「互換性」を参照してください。

ライブラリ

C ランタイム ライブラリのすべてのバージョン。

使用例

// crt_ftime64_s.c
// This program uses _ftime64_s to obtain the current
// time and then stores this time in timebuffer.

#include <stdio.h>
#include <sys/timeb.h>
#include <time.h>

int main( void )
{
   struct _timeb timebuffer;
   char timeline[26];
   errno_t err;
   time_t time1;
   unsigned short millitm1;
   short timezone1;
   short dstflag1;

   _ftime64_s( &timebuffer );

    time1 = timebuffer.time;
    millitm1 = timebuffer.millitm;
    timezone1 = timebuffer.timezone;
    dstflag1 = timebuffer.dstflag;

   printf( "Seconds since midnight, January 1, 1970 (UTC): %I64d\n", 
   time1);
   printf( "Milliseconds: %d\n", millitm1);
   printf( "Minutes between UTC and local time: %d\n", timezone1);
   printf( "Daylight savings time flag (1 means Daylight time is in "
           "effect): %d\n", dstflag1); 
   
   err = ctime_s( timeline, 26, & ( timebuffer.time ) );
   if (err)
   {
       printf("Invalid argument to ctime_s. ");
   }
   printf( "The time is %.19s.%hu %s", timeline, timebuffer.millitm,
           &timeline[20] );
}

Seconds since midnight, January 1, 1970 (UTC): 1051553334
Milliseconds: 230
Minutes between UTC and local time: 480
Daylight savings time flag (1 means Daylight time is in effect): 1
The time is Mon Apr 28 11:08:54.230 2003

.NET Framework の相当するアイテム

System::DateTime::Now

参照

参照

時間管理

asctime、_wasctime

ctime、_ctime32、_ctime64、_wctime、_wctime32、_wctime64

gmtime、_gmtime32、_gmtime64

localtime、_localtime32、_localtime64

time、_time32、_time64