方法 : アプリケーション構成ファイルを使用して対象とする .NET Framework のバージョンを指定する
更新 : 2007 年 11 月
アプリケーション構成ファイルを使用して、アプリケーションまたはコンポーネントがサポートする .NET Framework のバージョンを指定することができます。アプリケーション構成ファイルで <supportedRuntime> 要素または <requiredRuntime> 要素を使用する場合は、サポートされる各 .NET Framework バージョンのバージョン番号とビルド番号を指定する必要があります。
アプリケーションが実行される .NET Framework のバージョンは、次のようにして決まります。
アプリケーションがビルドされた .NET Framework のバージョンがコンピュータに存在する場合、アプリケーションはそのバージョンで実行されます。
アプリケーションがビルドされた .NET Framework のバージョンがなく、構成ファイルの <supportedRuntime> 要素にバージョンが指定されていない場合、アプリケーションはコンピュータにある .NET Framework の最新バージョンで実行されます。
アプリケーションがビルドされた .NET Framework のバージョンがなく、構成ファイルの <supportedRuntime> 要素にバージョンが指定されている場合、アプリケーションは構成ファイルに指定され、コンピュータに存在する .NET Framework の最新バージョンで実行されます。
メモ : |
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アプリケーション構成ファイルは、アプリケーションと同じ名前にして、拡張子 .config を付ける必要があります。たとえば、アプリケーションが MyExecutable.exe という名前であれば、アプリケーション構成ファイルの名前は MyExecutable.exe.config にする必要があります。 |
アプリケーションが作成されたバージョンまたはそれ以降の .NET Framework のバージョンで実行されるように構成することもできます。たとえば、.NET Framework Version 1.0 で作成されたアプリケーションでは、Version 1.0、1.1、2.0、またはその 3 つのすべてのバージョンを指定できます。.NET Framework Version 2.0 で作成されたアプリケーションの対象となるのは .NET Framework Version 2.0 のみです。
.NET Framework Version 1.1 の指定
このセクションで示すアプリケーション構成ファイルのエントリを使用すると、.NET Framework Version 1.0 を使用して作成されたアプリケーションが、次の場合に .NET Framework Version 1.1 を使用します。
.NET Framework Version 1.1 がインストールされている場合
.NET Framework Version 1.0 と .NET Framework Version 1.1 の両方がインストールされている場合
バージョン 1.0 だけがインストールされている場合、バージョン 1.0 では <supportedRuntime> 要素が認識されず、バージョン 1.0 を示す PE ファイル ヘッダーのバージョンが使用されるため、アプリケーションは実行されます。
次の図では、MyApp とアセンブリ A には .NET Framework Version 1.0 への静的参照があり、アセンブリ B には .NET Framework Version 1.1 への静的参照があります。この例では、MyApp のアプリケーション構成ファイルで Version 1.1 をサポートするように指定されているため、アプリケーションとアセンブリ A は .NET Framework Version 1.1 を使用するようにリダイレクトされます。
アセンブリ バインディングを Version 1.1 にリダイレクトするアプリケーション構成ファイル
.NET Framework Version 1.1 を使用して作成されたアプリケーションを .NET Framework Version 1.0 で実行するように指定するには
アプリケーション構成ファイルに次の XML を入力します。
<?xml version ="1.0"?> <configuration> <startup> <supportedRuntime version="v1.1.4322" /> </startup> </configuration>