デバイス エミュレータ マネージャ
更新 : 2007 年 11 月
開発コンピュータでデバイス エミュレータの開始、接続、管理を行うには、デバイス エミュレータ マネージャ (DEM: Device Emulator Manager) を使用します。デバイス エミュレータ マネージャを使用して行うタスク全体は、次のカテゴリに分類できます。
DEM の起動
DEM に表示されるエミュレータの編成
DEM からデバイス エミュレータに対する操作の実行
プログラムによる DEM の制御
Active Sync または Windows Mobile Device Center 通信のサポート
その他の機能
以降では、DEM の機能について説明します。
DEM の起動
デバイス エミュレータ マネージャの起動方法は、インストール方法によって異なります。詳細については、「方法 : デバイス エミュレータ マネージャを起動する」を参照してください。
DEM に表示されるエミュレータの編成
デバイス エミュレータ マネージャは、エミュレータのツリー ビューを表示するウィンドウとして表示されます。ツリー ビューには、[データストア]、[マイ デバイス エミュレータ]、および [その他] という 3 つのルート ノードがあります。各ルート ノードにあるエミュレータについて、次の表で説明します。
ノード |
説明 |
---|---|
[データストア] |
データベースに登録されているすべてのデバイス エミュレータの一覧が表示されます。一般に、これらのエミュレータは、Visual Studio、Windows Mobile SDK、Windows CE SDK をインストールするときに開発用コンピュータのデータストアにインストールされます。
メモ :
スタンドアロン インストールでは、エミュレータのイメージと情報を保持するデータストアが存在しません。代表的なシナリオとしては、Visual Studio がインストールされていない開発コンピュータにデバイス エミュレータをダウンロードした場合が考えられます。
|
[マイ デバイス エミュレータ] |
"%USERPROFILE%\My Documents\My Device Emulators" (Windows Vista では "%USERPROFILE%\Documents\My Device Emulators") フォルダに保存されているデバイス エミュレータ構成ファイル (.decfg) の一覧を表示します。[名前を付けて保存] のエミュレータ操作を実行するか、エミュレータ構成 .decfg ファイルを手動で作成することによって、エミュレータ構成を作成できます。 |
[すべてのデバイス エミュレータ] |
"\Documents and Settings\All Users\Documents\All Device Emulators" (Windows Vista では "\Users\Public\Documents\All Device Emulators") フォルダに保存されているデバイス エミュレータ構成ファイル (.decfg) の一覧を表示します。[名前を付けて保存] のエミュレータ操作を実行するか、エミュレータ構成 .decfg ファイルを手動で作成することによって、エミュレータ構成を作成できます。 |
[その他] |
実行しているエミュレータのうち、[データストア] ノード、[マイ デバイス エミュレータ] ノード、または [すべてのデバイス エミュレータ] ノードにないエミュレータの一覧を表示します。実行している各エミュレータに、固有の仮想マシン ID (VMID) があります。DEM で、一致する VMID を持つエミュレータが [データストア] ノード、[マイ デバイス エミュレータ] ノード、または [すべてのデバイス エミュレータ] ノードに見つからない場合、エミュレータはここに示されます。 |
DEM からデバイス エミュレータに対する操作の実行
DEM ツリー ビューからデバイス エミュレータを選択した後、[操作] メニューから、またはエミュレータを右クリックして、デバイス エミュレータに対する操作を実行できます。各操作の説明を次の表に示します。
操作 |
説明 |
---|---|
[接続] |
エミュレータを起動し、エミュレータをデスクトップ コンピュータに接続します。 |
[クレードルに接続] |
エミュレータをクレードルに接続します。エミュレータをクレードルに接続するには、エミュレータに接続する必要があります。
メモ :
クレードルに接続されたデバイスを検出して応答するように設計された、ActiveSync や Windows Mobile Device Center などのソフトウェアをインストールする必要があります。
|
[クレードルの接続解除] |
エミュレータをクレードルから接続解除します。 |
Shutdown |
エミュレータを終了します。
メモ :
エミュレータは、終了前に状態を保存するように求めるメッセージを表示しません。
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[リセット] |
エミュレータを (ソフト) リセットします。 |
[状態の保存をクリア] |
エミュレータの保存状態をクリアします。次回、エミュレータはオペレーティング システムのイメージから起動されます。詳細については、「保存状態ファイル」を参照してください。 |
[手前に表示] |
他のウィンドウがエミュレータに重なったときに、エミュレータを見えるようにします。 |
[再構成] |
デバイス エミュレータ構成ファイル (.decfg) を選択するように求めるメッセージを表示し、エミュレータをファイル内の設定に再構成します。詳細については、「デバイス エミュレータ構成ファイル」を参照してください。 |
[名前を付けて保存] |
エミュレータの構成をデバイス エミュレータ構成ファイル (.decfg) として保存します。詳細については、「デバイス エミュレータ構成ファイル」を参照してください。 |
プログラムによるデバイス エミュレータ マネージャの制御
オートメーション インターフェイスにより、デバイス エミュレータ マネージャの機能へのプログラムによるアクセスが実現されます。デバイス エミュレータ マネージャは、アプリケーションおよびスクリプト言語で使用できる COM インターフェイスを公開します。詳細については、「デバイス エミュレータ マネージャ オートメーション インターフェイス」を参照してください。
ActiveSync 通信のサポート
DEM は、物理デバイス クレードルと同じ論理機能を提供することで、ActiveSync を通じたデバイス エミュレータとの通信を実現します。デバイスがクレードルに接続されているときは、ActiveSync を使用して、電子メールの内容、カレンダー、アプリケーションのインストールなどを同期できます。エミュレータ自身はそれに相当する機能を持たないので、クレードルに接続されていない限り、ActiveSync を使用できません。エミュレータと DEM および ActiveSync を使用すると、物理デバイスとクレードルを用意したのと同じことになります。一般的なシナリオでは、デバイス エミュレータを起動し、DEM を使用してエミュレータをクレードルに接続し、エミュレータとの ActiveSync 接続を確立します。詳細については、「方法 : デバイス エミュレータをクレードルに接続または接続解除する」を参照してください。
メモ : |
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ActiveSync は、Windows Vista では Windows Mobile Device Center に置き換わりました。 |
その他の機能
さらに、DEM ウィンドウで以下のタスクを実行できます。
[ファイル] メニューの [開く] をクリックして、以前に保存した状態イメージ (.dess) またはデバイス エミュレータ構成 (decfg) を取得できます。
すべてのエミュレータの状態 (実行中、クローズ、またはクレードルに接続) を取得するには、[最新の情報に更新] をクリックします。
保存状態ファイルでネットワーク接続、シリアル ポート、およびフォルダ共有の機能を使用しているときに、これらの機能を有効にするかどうかを確認するメッセージを無効にできます。確認メッセージを非表示にするには、[ファイル] メニューの [セキュリティの確認表示をしない] をクリックします。
セキュリティに関するメモ : フォルダ共有を使用すると、セキュリティ上のリスクが伴う場合があります。これらの確認メッセージを無効にするときは注意してください。