独自のエクスプローラの提供 : TreeView コントロールを使用する
更新 : 2007 年 11 月
TreeView コントロールを使用することによって、Windows エクスプローラのように機能するアプリケーション インターフェイスをデザインできます。インターフェイスの左側にノードの階層構造 (親フォルダから子フォルダに分岐する Windows ディレクトリに似た構造) を表示し、ノードに関連付けられたアイテムを右側に表示できます。たとえば、Visual Basic フォーラムの各 Web ページのノードを表示する TreeView コントロールを追加できます。ユーザーがノードを選択すると、対応する Web ページを WebBrowser コントロールに表示できます。
ノードには、親ノード、子ノード、ルート ノードの 3 種類があります。階層構造の最上位のノードをルート ノードといいます。階層構造で直下に 1 つ以上のノードを持つノードが親ノードです。階層構造でノードの直下に現れる別のノードが子ノードです。子ノードを追加すると、親ノードは自動的に折りたたみ可能および展開可能になります。
やってみよう
エクスプローラを作成するには
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。
[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスが表示されます。
[Windows フォーム アプリケーション] をクリックし、[OK] をクリックします。
フォームをクリックし、[プロパティ] ウィンドウで次のプロパティを変更します。
プロパティ
値
Text
Forum Explorer
Size
764, 564
フォームに TreeView コントロールを追加し、[プロパティ] ウィンドウで次のプロパティを変更します。
プロパティ
値
Dock
Left
Size
190, 530
Nodes プロパティをクリックし、その横の省略記号ボタン (...) をクリックして TreeNode エディタを開きます。
TreeNode エディタで [ルートの追加] をクリックし、ルート ノードの Text プロパティを「Visual Basic Forums」に変更します。
[子の追加] を 3 回クリックしてルート ノードに子ノードを 3 つ追加します。次に、各ノードの Text プロパティを次の表のように変更します。
ノード
値
ノード 1
Visual Basic Express Edition
ノード 2
Visual Basic IDE
ノード 3
Visual Basic Language
[OK] をクリックします。
フォームに WebBrowser コントロールを追加します。
既定では、フォームの残りのスペースが WebBrowser コントロールで埋められます。
TreeView コントロールをダブルクリックして、コード エディタで既定のイベント ハンドラを入力します。
TreeView1_AfterSelect イベント ハンドラに次のコードを追加します。このコードは、選択されたノードのテキストを判断し、対応する Web ページを WebBrowser コントロールに表示します。
メモ : この例は、転送リンクを使用しています。つまり、Microsoft が古いリンクを回避するために使用している URL リダイレクト システムを利用するリンクを使用していますが、表示する Web ページの URL を使用することもできます。
Select Case e.Node.Text Case "Visual Basic Forums" WebBrowser1.Navigate("https://go.microsoft.com/" _ & "fwlink/?LinkID=82999") Case "Visual Basic Express Edition" WebBrowser1.Navigate("https://go.microsoft.com/" _ & "fwlink/?LinkID=82994") Case "Visual Basic IDE" WebBrowser1.Navigate("https://go.microsoft.com/" _ & "fwlink/?LinkID=82996") Case "Visual Basic Language" WebBrowser1.Navigate("https://go.microsoft.com/" _ & "fwlink/?LinkID=82997") End Select
F5 キーを押してプログラムを実行します。
フォームが表示されると、Visual Basic フォーラムのメイン Web ページが表示されます。
ルート ノードの横の正符号 (+) をクリックし、子ノードをクリックすると、対応する Web ページが表示されます。
次の手順
このレッスンでは、TreeView コントロールを使用して、Windows エクスプローラのように機能するアプリケーションを作成する方法を説明しました。
次のセクションでは、Windows Presentation Foundation (WPF) アプリケーションの外観を作成する別の方法について説明します。このセクションを省略して、「問題の確認 : デバッグを行ってエラーを検出し、修正する」に進んでもかまいません。ここでは、Visual Basic のツールを使用して、プログラム内のエラー (一般にバグと呼ばれるもの) を見つけて修正する方法を説明します。
次のレッスン : 「プログラムの外観の作成 : Windows Presentation Foundation の概要」
参照
参照
TreeView コントロールの概要 (Windows フォーム)