プロジェクトおよびソリューション (C++)
更新 : 2007 年 11 月
Visual Studio では、作業内容はプロジェクトとソリューションに整理されます。ソリューションには、DLL とその DLL を参照する実行可能ファイルなど、複数のプロジェクトを含めることができます。詳細については、「ソリューション、プロジェクト、および項目の概要」を参照してください。
前提条件
このトピックは、C++ 言語の基本を理解していることを前提としています。C++ の学習を始めたばかりのユーザーには、『C++ Beginner's Guide』(Herb Schildt 著) をお勧めします。このガイドはオンラインで入手できます (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=115303)。
プロジェクトとソリューションの使用
Visual Studio で Visual C++ プログラムを記述する際の最初の手順は、プロジェクトの種類の選択です。プロジェクトの種類ごとに、Visual Studio によってコンパイラ設定が設定され、初期コードが生成されます。
新しいプロジェクトを作成するには
[ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。
[プロジェクトの種類] 領域の [Win32] をクリックします。次に [Visual Studio にインストールされたテンプレート] ペインの [Win32 コンソール アプリケーション] をクリックします。
プロジェクトの名前を入力します。この例では、game という名前を付けます。
新しいプロジェクトを作成すると、Visual Studio により、そのプロジェクトがソリューションに配置されます。既定のソリューション名 (プロジェクト名と同じ) をそのまま使用します。
既定の保存場所をそのまま使用するか、別の場所を入力するか、プロジェクトを保存するディレクトリを検索できます。
[OK] をクリックして、Win32 アプリケーション ウィザードを起動します。
[Win32 アプリケーション ウィザード] ダイアログ ボックスの [概要] ページで、[次へ] をクリックします。
[アプリケーションの種類] の [アプリケーションの設定] ページで、[コンソール アプリケーション] を選択します。[追加のオプション] で [空のプロジェクト] 設定を選択し、[完了] をクリックします。
これでソース コード ファイルのないプロジェクトが作成されました。
ソリューション エクスプローラの使用
ソリューション エクスプローラでは、ソリューション内のファイルや他のリソースを簡単に使用できます。
この手順でプロジェクトにクラスを追加すると、Visual Studio によって .h ファイルと .cpp ファイルが自動的にプロジェクトに追加されます。次に、クラスをテストするメイン プログラムのプロジェクトに新しいソース コード ファイルを追加します。
プロジェクトにクラスを追加するには
ソリューション エクスプローラが表示されていない場合は、[表示] メニューの [ソリューション エクスプローラ] をクリックします。
ソリューション エクスプローラで [ヘッダー ファイル] フォルダを右クリックし、[追加] をポイントします。次に、[クラス] をクリックします。
[Visual C++] カテゴリで [C++] をクリックし、[Visual Studio にインストールされたテンプレート] 領域で [C++ クラス] をクリックします。[追加] をクリックします。
汎用 C++ クラス ウィザードで、[クラス名] に「Cardgame」と入力し、既定のファイル名および既定の設定を受け入れます。次に、[完了] をクリックします。
編集領域に表示されている Cardgame.h ファイルを次のように変更します。
クラス定義の左中かっこの後ろに、プライベート データ メンバを 2 つ追加します。
int players; static int totalparticipants;1 つの int 型パラメータをとるパブリック コンストラクタ プロトタイプを追加します。
Cardgame(int p);自動的に生成された既定のコンストラクタを削除します。既定のコンストラクタは、引数を受け取らないコンストラクタです。たとえば、次のように記述されます。
Cardgame(void);
変更後、Cardgame.h ファイルは次のようになります。
#pragma once class Cardgame { int players; static int totalparticipants; public: Cardgame(int p); ~Cardgame(void); };#pragma once の行は、そのファイルがコンパイラによって 1 度だけインクルードされることを表します。詳細については、「once」を参照してください。
このヘッダー ファイルにインクルードされている他の C++ キーワードについては、「class (C++)」、「int」、「Static (C++)」、および「public (C++)」を参照してください。
[ソース ファイル] フォルダの Cardgame.cpp をダブルクリックして開き、編集します。
1 つの int 型引数を指定するコンストラクタのコードを追加します。
Cardgame::Cardgame(int p) { players = p; totalparticipants += p; cout << p << " players have started a new game. There are now " << totalparticipants << " players in total." << endl; }「pl」または「to」と入力を開始して Ctrl + Space キーを押すと、オート コンプリートによって自動的に「players 」または「totalparticipants」と入力されます。
生成された既定のコンストラクタを削除します。
Cardgame::Cardgame(void);変更後、Cardgame.cpp ファイルは次のようになります。
#include "Cardgame.h" #include <iostream> using namespace std; Cardgame::Cardgame(int p) { players = p; totalparticipants += p; cout << p << " players have started a new game. There are now " << totalparticipants << " players in total." << endl; } Cardgame::~Cardgame(void) { }#include の詳細については、「The #include Directive」を参照してください。
ソース ファイルの追加
この処理で、クラスをテストするメイン プログラムのソース コード ファイルを追加します。
新しいソース ファイルを追加するには
[プロジェクト] メニューの [新しい項目の追加] をクリックします。
または、ソリューション エクスプローラを使用してプロジェクトに新しいファイルを追加するには、ソリューション エクスプローラの [ソース ファイル] フォルダを右クリックして [追加] をポイントし、次に [新しいアイテム] をクリックします。
[Visual C++] 領域の [コード] を選択します。次に、[C++ ファイル (.cpp)] をクリックします。
[ファイル名] に「testgames」と入力し、[追加] をクリックします。
testgames.cpp 編集ウィンドウに次のコードを追加します。
#include "Cardgame.h" int Cardgame::totalparticipants = 0; int main() { Cardgame *bridge = 0; Cardgame *blackjack = 0; Cardgame *solitaire = 0; Cardgame *poker = 0; bridge = new Cardgame(4); blackjack = new Cardgame(8); solitaire = new Cardgame(1); delete blackjack; delete bridge; poker = new Cardgame(5); delete solitaire; delete poker; return 0; }このソース ファイルに含まれている C++ キーワードについては、「new Operator (C++)」および「delete Operator (C++)」を参照してください。
[ビルド] メニューの [ソリューションのビルド] をクリックします。
[出力] ウィンドウでビルドの出力を確認すると、プロジェクトがエラーなくコンパイルされたことがわかります。そうならない場合は、入力したコードを、このトピックで前に出てきたコードと比較してください。
次の手順
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