LINQ の概要
更新 : 2007 年 11 月
統合言語クエリ (LINQ: Language-Integrated Query) は、Visual Studio 2008 および .NET Framework Version 3.5 の革新的な機能で、オブジェクトの世界とデータの世界の間の橋渡しをするものです。
従来、データに対するクエリは単純な文字列として表され、コンパイル時の型チェックや IntelliSense のサポートは利用できませんでした。また、SQL データベース、XML ドキュメント、さまざまな Web サービスなど、データ ソースの種類ごとに異なるクエリ言語を習得する必要がありました。LINQ により、クエリは、C# と Visual Basic における最上位の言語構成要素となります。言語キーワードと使い慣れた演算子を使用することで、厳密に型指定されたオブジェクトのコレクションに対するクエリを記述できます。次の図は、SQL Server データベースに対する部分的に完了した LINQ クエリを示しています。これは C# の例で、完全な型チェックと IntelliSense のサポートが有効になっています。
Visual Studio では、SQL Server データベース、XML ドキュメント、ADO.NET データセット、および IEnumerable またはジェネリック IEnumerable<T> インターフェイスをサポートするオブジェクトのコレクションを使用して、Visual Basic または C# で LINQ クエリを記述できます。ADO.NET Entity Framework 用の LINQ のサポートも予定されており、多数のサードパーティが、さまざまな Web サービスやその他のデータベース実装に対応する LINQ プロバイダを開発中です。
LINQ クエリは、新しいプロジェクトで使用することも、既存のプロジェクトで LINQ 以外のクエリと共に使用することもできます。唯一の要件は、プロジェクトが .NET Framework Version 3.5 を対象としていることです。
次に行う作業
LINQ の詳細については、使用する言語の「はじめに」のセクションを参照して、基本的な概念を理解することから始めてください。
次に、目的の LINQ テクノロジに関するドキュメントを参照してください。
SQL Server データベース : LINQ to SQL
XML ドキュメント : LINQ to XML
ADO.NET データセット : LINQ to DataSet
.NET コレクション、ファイル、文字列など : LINQ to Objects