XSLT コンパイラ (xsltc.exe)
更新 : November 2007
XSLT コンパイラ (xsltc.exe) は、XSLT スタイル シートをコンパイルしてアセンブリを生成します。コンパイルしたスタイル シートを XslCompiledTransform.Load(Type) メソッドに直接渡すことができます。
xsltc.exe ツールは Visual Studio 2008 に付属しています。詳細については、Microsoft ダウンロード センターにアクセスしてください。
xsltc [options] [/class:<name>] <sourceFile> [[/class:<name>] <sourceFile>...]
引数
引数 |
説明 |
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sourceFile |
スタイル シートの名前を指定します。スタイル シートはローカル ファイルであるか、イントラネット上に置かれていることが必要です。 |
オプション
オプション |
説明 |
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/c[lass]:name |
以降のスタイル シートのクラス名を指定します。クラス名には完全修飾名を指定できます。 既定のクラス名は、スタイル シートの名前です。たとえば、スタイル シート customers.xsl をコンパイルした場合、既定のクラス名は customers になります。 |
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/debug[+|-] |
デバッグ情報を生成するかどうかを指定します。 + または /debug を指定すると、コンパイラによりデバッグ情報が生成され、プログラム データベース (PDB) ファイルに記録されます。生成される PDB ファイルの名前は assemblyName.pdb です。 /debug を指定しない場合、- の指定が有効となります。これを指定した場合、デバッグ情報は作成されません。製品版のアセンブリが生成されます。
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/help |
ツールのコマンド構文とオプションを表示します。 |
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/nologo |
コンパイラの著作権メッセージが表示されないようにします。 |
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/platform:string |
アセンブリを実行できるプラットフォームを指定します。次に、有効なプラットフォームの値を示します。 x86 : 32 ビット x86 互換共通言語ランタイムにより実行できるように、アセンブリをコンパイルします。 x64 : AMD64 または EM64T 命令セットをサポートするコンピュータで 64 ビット共通言語ランタイムにより実行できるように、アセンブリをコンパイルします Itanium : Itanium プロセッサを搭載したコンピュータで 64 ビット共通言語ランタイムにより実行できるように、アセンブリをコンパイルします。 anycpu : 任意のプラットフォーム上で実行できるように、アセンブリをコンパイルします。これが、既定の設定です。 |
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/out:assemblyName |
出力となるアセンブリの名前を指定します。複数のスタイル シートが存在している場合、既定のアセンブリ名はメインのスタイル シートか最初のスタイル シートの名前になります。 スタイル シートにスクリプトが含まれている場合、スクリプトは別のアセンブリに保存されます。スクリプト アセンブリ名は、メインのアセンブリ名から生成されます。たとえば、アセンブリ名を CustOrders.dll と指定した場合、最初のスクリプト アセンブリは CustOrders_Script1.dll という名前になります。 |
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/settings:document+-, script+-, DTD+-, |
スタイル シートで document() 関数、XSLT スクリプト、またはドキュメント型定義 (DTD) を許可するかどうかを指定します。 既定では、DTD、document() 関数、スクリプトのサポートは無効になっています。 |
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@file |
コンパイラ オプションを含むファイルを指定できます。 |
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? |
ツールのコマンド構文とオプションを表示します。 |
解説
XSLT ソリューションは、複数のスタイル シート モジュールで構成できます。xsltc.exe ツールを使用して、スタイル シートからアセンブリを生成できます。このアセンブリを XslCompiledTransform.Load(Type) メソッドに直接渡すことができます。XSLT の配置シナリオによっては、これによってパフォーマンス コストを削減できます。
メモ : |
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アプリケーションには、コンパイル済みのアセンブリも参照として含める必要があります。 |
xsltc.exe ツールでは、クラス名 (/class:name) やアセンブリ名 (/out:assemblyName) が検証されません。名前が無効である場合、共通言語ランタイムによってエラーがスローされます。
例
次のコマンドを実行すると、スタイル シートがコンパイルされ、booksort.dll という名前のアセンブリが作成されます。
xsltc booksort.xsl
次のコマンドを実行すると、スタイル シートがコンパイルされ、booksort.dll という名前のアセンブリと booksort.pdb という名前の PDB ファイルが作成されます。
xsltc booksort.xsl /debug
次のコマンドを実行すると、msxsl:script 要素を含むスタイル シートがコンパイルされ、calc.dll および calc_Script1.dll という 2 つのアセンブリが作成されます。
xsltc /settings:script+ calc.xsl
次のコマンドを実行すると、DTD 処理とスタイルのサポートが有効になり、myTest.dll および myTest_Script1.dll という 2 つのアセンブリが作成されます。
xsltc /settings:DTD+,script+ /out:myTest calc.xsl
次のコマンドを実行すると、2 つのスタイル シート モジュールがコンパイルされ、booksort.dll という名前のアセンブリが 1 つ作成されます。
xsltc booksort.xsl output.xsl