Visual Studio で LINQ to Entities プロジェクトを作成する方法

各種の統合言語クエリ (LINQ) プロジェクトでは、インポートされる特定の名前空間 (Visual Basic) または using ディレクティブ (C#)、および参照設定が必要となります。最低限、System.Core.dll および System.Data.Entity.dll の参照設定と、System.Linq 名前空間および System.Data.Objects 名前空間に対する using ディレクティブが必要です。LINQ to Entities では、クエリの対象となる エンティティ データ モデル (EDM) の参照設定も必要です。LINQ to Entities セクションの例では、AdventureWorks Sales Model (EDM) が使用されています。

以前のバージョンの Visual Studio のプロジェクトをアップグレードする場合は、これらの LINQ 関連の参照を手動で指定することが必要な場合があります。さらに、.NET Framework バージョン 3.5 をプロジェクトのターゲットとして手動で設定する必要がある場合があります。

[!メモ]

コマンド プロンプトからビルドする場合、drive:\Program Files\Reference Assemblies\Microsoft\Framework\v3.5 内の LINQ に関連する DLL を手動で参照する必要があります。

.NET Framework 3.5 をターゲットとして設定するには

  1. Visual Studio 2008 で、新しい Visual Basic または C# プロジェクトを作成します。または、Visual Studio 2005 で作成された Visual Basic または C# プロジェクトを開き、指示に従って Visual Studio 2008 プロジェクトに変換します。

  2. [プロジェクト] メニューの [プロパティ] をクリックします。

    • C# プロジェクトの場合は、[アプリケーション] プロパティ ページで、[ターゲット フレームワーク] ボックスから [.NET Framework 3.5] を選択します。

    • Visual Basic プロジェクトの場合は、[コンパイル] プロパティ ページで、[詳細コンパイル オプション] をクリックし、[ターゲット フレームワーク (すべての構成)] ボックスから [.NET Framework 3.5] を選択します。

  3. [プロジェクト] メニューの [参照の追加] をクリックします。

  4. [参照の追加] ダイアログ ボックスで、[.NET] タブをクリックし、[コンポーネント名] の一覧から [System.Core] を選択します。次に、[OK] をクリックします。

  5. C# プロジェクトの場合は、ソース コード ファイルまたはプロジェクトに、System.Linq 名前空間と System.Data.Objects 名前空間の using ディレクティブを追加します。

    Visual Basic プロジェクトの場合は、ソース コード ファイルまたはプロジェクトに、System.Linq 名前空間と System.Data.Objects 名前空間の Imports ディレクティブを追加します。

AdventureWorks Sales Model を作成および参照するには

  1. [プロジェクト] メニューの [新しい項目の追加] をクリックします。

  2. [テンプレート] ペインの [ADO.NET Entity Data Model] を選択します。

  3. [名前] ボックスに「AdvWorksModel.edmx」と入力し、[追加] をクリックします。

  4. [データベースから生成] を選択し、[次へ] をクリックします。

  5. [データ接続の選択] ウィンドウで、一覧から既存の AdventureWorks 接続を選択するか、AdventureWorks サンプル データベースが存在する SQL Server インスタンスへの新しい接続を作成します。

  6. エンティティ接続設定に「AdventureWorksEntities」という名前を付けて App.Config に保存し、[次へ] をクリックします。

  7. [データベース オブジェクトの選択] ダイアログ ボックスで、すべてのオブジェクトを選択解除し、[テーブル] を展開して、次のテーブル オブジェクトを選択します。

    • Address (Person)

    • Contact (Person)

    • Product (Production)

    • SalesOrderDetail (Sales)

    • SalesOrderHeader (Sales)

  8. モデルの名前空間に「AdventureWorksModel」という名前を付けて、[完了] をクリックします。

  9. C# プロジェクトの場合は、ソース ファイルに AdventureWorksEntities の using ステートメントを追加します。

    Visual Basic プロジェクトの場合は、ソース ファイルに AdventureWorksEntities の Imports ステートメントを追加します。

参照

概念

LINQ to Entities の概要
LINQ to Entities の例