配列の使用方法

更新 : 2007 年 11 月

JScript では、さまざまな種類の配列を使用できます。ここでは、いくつかの配列の使用方法と、特定のアプリケーションに対して適切な配列を選択する方法について説明します。

1 次元配列

次の例は、addressBook 配列の先頭の要素と最後の要素にアクセスする方法を示します。 addressBook の定義と値の代入は、スクリプトの別の部分で実行されていると仮定します。JScript では配列のインデックスが 0 から始まるため、配列の先頭の要素は 0 で、最後の要素は配列の長さから 1 を引いた値になります。

var firstAddress = addressBook[0];
var lastAddress = addressBook[addressBook.length-1];

配列の配列と多次元配列

複数のインデックスで参照されるデータは、配列の配列または多次元配列に格納できます。どちらの配列にも独自の機能があります。

各サブ配列の長さが異なるアプリケーションでは、配列の配列が便利です。サブ配列は簡単に再編成できるため、配列要素の並べ替えに役立ちます。一般的な使用の例にはカレンダーがあります。Year 配列には 12 の Month 配列が含まれ、各 Month 配列には各月の日数のデータが格納されます。

各次元のサイズが宣言時にわかっているアプリケーションでは、多次元配列が便利です。多次元配列は、速度とメモリ使用の面で配列の配列よりも効率的です。多次元配列は、型指定された配列であることが必要です。一般的な例には、配列サイズが最初から固定されている、数値計算で使用される行列があります。

JScript 配列要素を使ったループ

JScript 配列は疎配列であるため、最初の要素から最後の要素までの間に、未定義の要素が多数含まれている可能性があります。したがって、for ループを使用して配列にアクセスする場合は、各要素が undefined かどうかを確認する必要があります。

JScript の for...in ループを使用すると、JScript 配列の定義された配列だけに簡単にアクセスできます。次の例では、JScript の疎配列を定義し、for と for...in ループを使用して要素を表示します。

var a : Array = new Array;
a[5] = "first element";
a[100] = "middle element";
a[100000] = "last element";
print("Using a for loop. This is very inefficient.")
for(var i = 0; i<a.length; i++)
   if(a[i]!=undefined)
      print("a[" + i + "] = " + a[i]);
print("Using a for...in loop. This is much more efficient.");
for(var i in  a)
   print("a[" + i + "] = " + a[i]);

このプログラムの出力は次のようになります。

Using a for loop. This is very inefficient.
a[5] = first element
a[100] = middle element
a[100000] = last element
Using a for...in loop. This is much more efficient.
a[5] = first element
a[100] = middle element
a[100000] = last element

参照

概念

配列の配列

多次元配列 (Jscript)

参照

for...in ステートメント

その他の技術情報

JScript の配列