SQL Server プロジェクト

[アーティクル]
09/17/2008

更新 : 2007 年 11 月

ストアドプロシージャやトリガなどのデータベースオブジェクトの作成、および Microsoft SQL Server 2005 データベースのデータの取得や更新には、Transact-SQL プログラミング言語以外に .NET Framework 言語も使用できます。SQL Server 用の .NET Framework データベースオブジェクトの開発にマネージコードを使用すると、Transact-SQL を使用する場合よりも多くの利点があります。詳細については、「マネージコードを使用したデータベースオブジェクトの作成の利点」を参照してください。

データベースオブジェクトを作成するには、SQL Server プロジェクトを作成して、必要な項目をプロジェクトに追加し、これらの項目にコードを追加します。その後で、プロジェクトをアセンブリにビルドし、SQL Server に配置します。

メモ :
既定では、Microsoft SQL Server で共通言語ランタイム (CLR) 統合機能が無効になっているので、SQL Server プロジェクト項目を使用するにはこの機能を有効にする必要があります。CLR 統合を有効にするには、sp_configure ストアドプロシージャの clr enabled オプションを使用します。詳細については、「CLR 統合の有効化」を参照してください。

既定では、Microsoft SQL Server で共通言語ランタイム (CLR) 統合機能が無効になっているので、SQL Server プロジェクト項目を使用するにはこの機能を有効にする必要があります。CLR 統合を有効にするには、sp_configure ストアドプロシージャの clr enabled オプションを使用します。詳細については、「CLR 統合の有効化」を参照してください。

新規プロジェクトの作成

SQL Server プロジェクトを新規作成するには、[ファイル] メニューをクリックし、[新しいプロジェクト] をクリックして、[新しいプロジェクト] ダイアログボックスの [SQL Server プロジェクト] を選択します。詳細については、「方法 : SQL Server プロジェクトを作成する」を参照してください。

SQL Server プロジェクトを新規作成すると、[データベース参照の追加] ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスは、プロジェクトにデータベース参照や接続を追加するときに使用します。サーバーエクスプローラ/データベースエクスプローラで、現在使用可能なデータベース参照を選択するか、新しい接続を定義します。各プロジェクトに追加できるデータベース参照は、1 つだけです。

プロジェクトのプロパティ

[アセンブリ名] は、変更できます。アセンブリ名は、アセンブリマニフェストを格納する出力ファイルの名前です。アセンブリ名を変更すると、SQL Server データベース内のデータベースオブジェクトの名前も変更されます。

プロジェクトへの項目の追加

新しい SQL Server プロジェクトには、参照とアセンブリ情報しか格納されていません。データベースオブジェクトを作成するには、まず、プロジェクトに項目を追加し、次にコードを項目に追加します。詳細については、「SQL Server プロジェクト用の項目テンプレート」を参照してください。

追加できる SQL Server プロジェクト固有の項目を次の表に示します。

項目	詳細情報
ストアドプロシージャ	方法 : CLR の SQL Server ストアドプロシージャを作成および実行する
トリガ	方法 : CLR の SQL Server トリガを作成および実行する
ユーザー定義関数	方法 : CLR の SQL Server ユーザー定義関数を作成および実行する
ユーザー定義型	方法 : CLR の SQL Server ユーザー定義関数を作成および実行する
集計	方法 : CLR の SQL Server の集計を作成および実行する

ビルド、配置、およびデバッグ

プロジェクトをビルドすると、アセンブリにコンパイルされ、プロジェクトでの参照やデバックが可能なデータベースに配置できます。

ヒント :
ビルド、配置、およびデバッグの 3 つの別個の手順を実行する代わりに、[開始] コマンド (F5 キー) または [デバッグなしで開始] コマンド (CTRL+F5 キー) を使用してアセンブリをビルドし、データベースに配置して、データベースオブジェクトをデバッグできます。

データベースオブジェクトをデバッグするには、Transact-SQL コードを Test.sql (Visual C++ の場合は debug.sql) 項目に追加する必要があります。Test.sql 項目のスクリプトは、データベースオブジェクトを起動してテストするために必要なアクションをデータベースで実行するので、デバッグで重要な役割を果たします。Test.sql 項目をプロジェクトに追加すると、この Test.sql 項目には、データベースで必要なアクションを実行するスクリプトのコードのアウトラインが格納されます。SQL Server プロジェクトに複数のデータベースオブジェクトが格納される場合、Test.sql 項目のスクリプトを各データベースオブジェクトに対して実行する必要があります。

デバッグスクリプトの要件は、独立した実行プログラムを作成して実行する Windows フォームプロジェクトなどの場合の要件とは異なります。デバッグスクリプトでは、データベースオブジェクトは、データベース内でのアクションや呼び出しに応じてのみ実行されるためです。たとえば、トリガは、テーブルに新しい行が挿入されるとアクティブにされます。そのため、トリガをアクティブにするには、Test.sql スクリプトでテーブルに新しい行を挿入する必要があります。トリガの実行結果は、Visual Studio の [出力] ウィンドウに表示されるので、トリガが正しく実行されているかどうかを確認できます。

次に、SQL Server プロジェクトに追加した項目と Test.sql 項目に、コードを追加します。各データベースオブジェクトのサンプルコードは、使用可能なデータベース項目のトピックに記載されています。前の表を参照してください。