方法 : 64 ビットプラットフォーム用の Windows インストーラを作成する
更新 : 2007 年 11 月
Visual Studio 2005 の配置ツールを使用すると、64 ビットのアプリケーションおよびコンポーネントのインストーラを作成できます。配置プロジェクトの TargetPlatform プロパティ は、インストーラが 32 ビット プラットフォームと 64 ビット プラットフォームのどちらを対象とするかを指定します。対象プラットフォームは、32 ビット プラットフォームの場合は x86、AMD64 命令セットと EM64T 命令セットをサポートするコンピュータの場合は x64、64 ビットの Itanium プロセッサの場合は Itanium です。
また、ファイル システム エディタでは、3 つの特別なフォルダを利用できます。64 ビット アプリケーションの場合、共通ファイル (64 ビット)、プログラム ファイル (64 ビット)、およびシステム (64 ビット) がネイティブなフォルダです。共通コンポーネント、Program Files、および System は、Windows on Windows のフォルダです。
基本的に、32 ビット対応と 64 ビット対応の Microsoft Installer (MSI) パッケージは同じように処理されますが、Windows Installer が [Program Files] や [System Folder] などのフォルダ変数を扱う方法と、コンポーネントをレジストリまたは GAC に書き込む方法だけが異なります。32 ビット対応または 64 ビット対応の MSI パッケージを作成すると、.NET Framework のアセンブリが GAC にインストールされる際に、プロセッサ アーキテクチャがプロセッサ アセンブリの厳密な名前の ID に書き込まれます。また、32 ビット コンピュータで 64 ビット コンピュータのセットアップ プロジェクトを作成できます。
64 ビット対応の MSI パッケージは 32 ビットと 64 ビットの両方の DLL または EXE のカスタム動作の実行をサポートできますが、32 ビット対応の MSI パッケージは 64 ビットの DLL または EXE のカスタム動作の実行をサポートできません。
マージ モジュール プロジェクトにファイルまたはアセンブリを追加するときは必ず、そのファイルまたはアセンブリが 32 ビット プラットフォームを対象とするか、または 64 ビット プラットフォームを対象とするかを調べます。これは、64 ビットのマージ モジュールに 32 ビット コードと 64 ビット コードが混在しないようにするためです。マージ モジュールに 32 ビット ファイルが含まれている場合は、Visual Studio はメッセージを表示し、ファイルを追加しません。32 ビットのみとしてマークされたマネージ アセンブリを追加する場合は、ビルド警告が表示されますが、ファイルまたはアセンブリは対象インストールに含まれます。マージ モジュールの詳細については、「マージ モジュールの概要」を参照してください。
.NET Framework アプリケーションを 32 ビット プラットフォームと 64 ビット プラットフォームの両方に配布するには、32 ビット コンピュータを対象とする MSI パッケージと 64 ビット コンピュータを対象とする MSI パッケージの 2 つをビルドします。多くの場合、ユーザーは 32 ビット対応のセットアップ プロジェクト パッケージをインストールして 64 ビット アプリケーションとして実行できます。しかし、"Program Files64" ディレクトリへのインストールを行うのは 64 ビット対応のセットアップ プロジェクトだけです。
MSI パッケージを配布するが、64 ビット コンピュータへのインストールは行わないようにするには、"NOT VersionNT64" に設定した新しい起動条件を追加します。
.gif "メモ") メモ : |
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Visual Studio Express Edition では、64 ビットの MSI パッケージは作成できません。 |
| メモ : |
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AMD Athlon64 または Opteron コンピュータを MSI パッケージの対象とする場合は、MSI 3.0 以降がインストールされている必要があります。 |
| メモ : |
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x86 を対象とするセットアップ プロジェクトに 64 ビット フォルダのファイルが含まれる場合、64 ビット コンピュータへのインストールが行われても、そのファイルは MSI パッケージに含まれません。 |
64 ビット プラットフォーム向けのインストーラを作成するには
配置プロジェクトを開きます。詳細については、「方法 : 配置プロジェクトを作成または追加する」を参照してください。
ソリューション エクスプローラで配置プロジェクトを選択します。
[プロパティ] ウィンドウで [TargetPlatform] プロパティをクリックします。
Intel Itanium 64 ビット プラットフォームの場合は [Itanium]、その他の 64 ビット プラットフォーム (AMD64 および EM64T 命令セットなど) の場合は [x64] を選択します。
対象のコンピュータに指定されたプラットフォームとの互換性がない場合、インストール時にエラーが発生し、インストールが中断されます。
64 ビット プラットフォームの共通ファイル フォルダ、プログラム ファイル フォルダ、またはシステム フォルダにファイルをインストールするには
ソリューション エクスプローラで配置プロジェクトを選択します。
[プロパティ] ウィンドウで、[TargetPlatform] プロパティが [x64] または [Itanium] のいずれかに設定されていることを確認します。
[表示] メニューの [エディタ] をポイントし、[ファイル システム] をクリックします。
ファイル システム エディタで、[ターゲット コンピュータ上のファイル システム] ノードをクリックします。
[操作] メニューの [特別なフォルダの追加] をポイントし、[共通ファイル (64 ビット)]、[プログラム ファイル (64 ビット)]、または [システム (64 ビット)] のいずれかをクリックします。
目的のファイルを新しいフォルダにコピーします。詳細については、「方法 : ファイル システム エディタでファイルを追加および削除する」を参照してください。
参照
処理手順
方法 : ファイル システム エディタでファイルを追加および削除する