StrConv 関数
更新 : 2007 年 11 月
指定に従って変換された文字列型 (String) の値を返します。
Public Shared Function StrConv( _
ByVal str As String, _
ByVal Conversion As Microsoft.VisualBasic.VbStrConv, _
Optional ByVal LocaleID As Integer,
) As String
パラメータ
str
必ず指定します。変換される文字列 (String) 式を指定します。Conversion
必ず指定します。VbStrConv 列挙型 のメンバを指定します。実行する変換のタイプを指定する列挙型の値です。LocaleID
省略可能です。アプリケーションの現在のカルチャ値と異なる場合は、LocaleID 値を指定します。ロケール ID とカルチャ情報の詳細については、「CultureInfo」を参照してください。既定値は、アプリケーションの現在のカルチャ値です。
設定
引数 Conversion には、次の値を指定します。
列挙型メンバ |
説明 |
---|---|
VbStrConv.None |
変換は行われません。 |
VbStrConv.LinguisticCasing |
大文字と小文字については、ファイル システム (既定) ではなく言語の規則に従います。VbStrConv.UpperCase および VbStrConv.LowerCase にのみ使用できます。 |
VbStrConv.UpperCase |
文字列を大文字に変換します。 |
VbStrConv.LowerCase |
文字列を小文字に変換します。 |
VbStrConv.ProperCase |
文字列の各単語の先頭の文字を大文字に変換します。 |
VbStrConv.Wide* |
文字列内の半角文字 (1 バイト) を全角文字 (2 バイト) に変換します。 |
VbStrConv.Narrow* |
文字列内の全角文字 (2 バイト) を半角文字 (1 バイト) に変換します。 |
VbStrConv.Katakana** |
文字列内のひらがなをカタカナに変換します。 |
VbStrConv.Hiragana** |
文字列内のカタカナをひらがなに変換します。 |
VbStrConv.SimplifiedChinese* |
中国語の繁体字を簡体字に変換します。 |
VbStrConv.TraditionalChinese* |
中国語の簡体字を繁体字に変換します。 |
* アジア ロケールに適用されます。
** ロケール設定が日本の場合のみ有効です。
メモ : |
---|
これらの定数は、.NET Framework 共通言語ランタイムに指定されています。したがって、実際の値の代わりにコード内のどの部分でも使用できます。多くの場合、定数は組み合わせて使用できます (UpperCase + Wide など)。ただし、互いに両立しない定数 (VbStrConv.Wide + VbStrConv.Narrow など) を除きます。 |
単語の区切り記号には、Null (Chr$(0))、水平タブ (Chr$(9))、ライン フィード (Chr$(10))、垂直タブ (Chr$(11))、フォーム フィード (Chr$(12))、キャリッジ リターン (Chr$(13))、空白 (1 バイト文字セット) (Chr$(32)) を使用できます。ただし、大文字と小文字の記述が正しいことが必要です。空白の実際の値は、全角文字と半角文字のどちらでもかまいませんが、東アジア文化圏では国/地域によって異なります。
例外
例外の種類 |
エラー番号 |
状態 |
---|---|---|
LocaleID の値がサポートされていないか、Conversion が 0 未満または 2048 より大きいか、または変換の方法が指定されたロケールではサポートされていません。 |
非構造化エラー処理を使用する Visual Basic 6.0 アプリケーションをアップグレードする場合は、"エラー番号" の列を参照してください(エラー番号を Number プロパティ (Err オブジェクト) と比較することもできます)。ただし、可能であれば、このようなエラー制御は Visual Basic の構造化例外処理の概要 に置き換えることを検討してください。
解説
定数 VbStrConv.Wide、VbStrConv.Narrow、VbStrConv.SimplifiedChinese、VbStrConv.TraditionalChinese、VbStrConv.Katakana、および VbStrConv.Hiragana を、これらが適用されないロケールで使用すると、ランタイム エラーを起こす可能性があります (常に起こるわけではありません)。定数 VbStrConv.Katakana と VbStrConv.Hiragana は、日本語 Language Pack がインストールされた日本語以外のシステムで使用できます。また、定数 VbStrConv.Wide および VbStrConv.Narrow は、東アジアの言語がインストールされているシステムでサポートされます。
この関数は文字列を操作するときにアプリケーションのカルチャ情報を使用するため、大文字小文字がアプリケーションで使用しているロケールに対して正しく変換されます。
セキュリティに関するメモ : |
---|
比較処理または大文字/小文字変換処理の結果に基づいてアプリケーションのセキュリティ関連の決定を下す場合は、その処理を String.Compare メソッドで実行し、comparisonType 引数に Ordinal または OrdinalIgnoreCase を渡してください。詳細については、「Visual Basic においてカルチャが文字列に与える影響」を参照してください。 |
使用例
テキストをすべて小文字に変換する例を次に示します。
Dim sText As String = "Hello World"
' Returns "hello world".
Dim sNewText As String = StrConv(sText, VbStrConv.LowerCase)
スマート デバイス開発者のためのメモ
この関数はサポートされていません。
必要条件
名前空間 : Microsoft.VisualBasic
モジュール : Strings
**アセンブリ :**Visual Basic ランタイム ライブラリ (Microsoft.VisualBasic.dll)