Visual Web Developer での Web ページのテスト

更新 : 2007 年 11 月

Visual Web Developer には、Web ページの開発中に Web ページをテストできるさまざまな方法があります。次のような方法があります。

  • デバッグ付きで Web サイトを実行する   ブラウザで Web サイトを実行し、コードのステップ実行やブレークポイント停止など、通常のデバッグ タスクを実行できます。

  • デバッグなしで Web サイトを実行する   デバッガを使用しないでブラウザ上で Web サイトを実行します。これは、ユーザーの使い勝手を確認するために行います。

  • ブラウザに個々のページを表示する   選択したページをブラウザ上で実行します。デバッグが有効になっている場合でも、デバッグ ブレークポイントは無効になります。

ブラウザ オプション

既定では、Visual Studio 2005 は、上記のすべての場合において Internet Explorer 6 を使用してページをテストします。別のブラウザを使用してページをテストする場合には、ソリューション エクスプローラ上でページを右クリックし、[ブラウザの選択] をクリックします。ダイアログ ボックスが開き、[ブラウザ] ボックスの一覧からブラウザを選択したり、新しいブラウザを一覧に追加したり、いずれかのブラウザを既定のブラウザとして設定したりできます。既定のブラウザは、デバック付きまたはデバッグなしで Web サイトを実行したり、ブラウザに個々のページを表示したりする際に使用されます。

ビルド オプション

既定では、Visual Web Developer は、ページを実行するときに Web サイトをビルドします。これにより、ページをブラウザに表示する前に、コンパイル時エラーを発見できます。サイト全体をビルドする、現在のページをビルドする、または、まったくビルドしないのいずれかを指定できます。

詳細については、「方法 : Visual Web Developer で Web ページをテストする」および「Web サイトのビルド」を参照してください。

開始ページからの実行

既定では、Visual Web Developer で Web サイトを実行すると、現在開いているページが実行されます。ただし、必ず特定のページから Web サイトを実行しなければならない場合があります。たとえば、Web サイトにホーム ページがあり、そのページから Web サイト内の他のページで必要になる選択をユーザーが行う場合などがこれに当たります。この場合、テスト時に最初にホーム ページが表示されるように Web サイトを構成できます。このようにして、アプリケーション内の正しいポイントから開始することができます。開始ページを設定することにより、Web.config などの実行可能でないページを実行する場合の Visual Web Developer の動作を指定することもできます。

開始ページを指定するには、ソリューション エクスプローラでページを右クリックし、[スタート ページに設定] をクリックします。

df5x06h3.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Visual Web Developer で開始ページを設定した場合、その設定はテストにのみ影響します。公開する Web サイトの開始ページを設定するのではありません。Web サイトの既定のページを指定するには、IIS (Internet Information Services) Manager を使用して、Web サイトまたは仮想ディレクトリでの既定のドキュメントを有効にしてから、目的のページを選択します。詳細については、IIS Operations Guide のトピック「Setting Up Default Documents」を参照してください。

特定の Web サーバーでの実行

ページを実行すると、Visual Web Developer は Web サーバーを起動し、ブラウザを起動し、そしてブラウザに指定のページを読み込みます。このとき、Visual Web Developer は、現在のページの URL を Web サーバーに渡し、その URL を使用して要求されたかのようにそのページを実行します。

ページを実行するのに使用される Web サーバーは、操作する Web サイトによって決まります。

  • ファイル システム Web サイトの場合、Visual Web Developer は、ローカルでその Web サーバーを起動し、ページを実行します。ただし、Web ページのテスト時に使用する URL を示す開始 URL を指定することもできます。これは、ファイル システム Web サイトが別のコンピュータ上にある場合に便利です。たとえば、マップされたドライブを使用してサイトにアクセスする場合などです。そして、そのコンピュータ上の IIS を使用してページをテストできます。ASP.NET 開発サーバーの詳細については、「Visual Web Developer における Web サーバー」を参照してください。

  • ローカル IIS サイトとリモート IIS サイトの場合、Visual Web Developer は対応する IIS のインスタンスでページを実行します。たとえば、ローカル IIS サイトの場合、ページは IIS のローカル コピー上で実行されます。詳細については、「Visual Web Developer における Web サーバー」を参照してください。

  • FTP 配置 Web サイトの場合、Visual Web Developer は、FTP Web サイト プロパティの一部として提供される開始 URL を使用してページを実行します。開始 URL が指定されていない場合、Visual Web Developer は、必要に応じて開始 URL の指定を要求します。詳細については、「FTP 配置 Web サイト」を参照してください。

リモート Web サイトまたは FTP サイトの場合、ページはリモート サーバーのコンテキストで実行するため、リモート コンピュータ上に .NET Framework Version 2.0 が実行している必要があります。

デバッガでの実行

デバッガでページを実行すると、コードのステップ実行やブレークポイント停止など通常のデバッグ タスクを実行できます。詳細については、「ASP.NET デバッグの概要」を参照してください。

デバッガでの実行には次の設定が必要です。

  • ページまたは Web サイトでデバッグが有効になっている必要があります。これにより、ページはデバッガが必要とする情報 (デバッグ シンボル) を含めてコンパイルされます。Visual Web Developer は、デバッグが有効になっているかどうかを確認し、有効になっていない場合、ローカルの Web.config ファイルのコンパイル オプションにデバッグを組み込みます。必要な場合は、Web.config ファイルを作成します。

  • 現在のユーザー アカウントがデバッグするために必要なアクセス許可で Web サーバーが構成されている必要があります。IIS 6.0 で実行するページをデバッグする場合には、そのコンピュータで管理者である必要があります。これができない場合、ASP.NET 開発サーバーを使用すれば、特別なアクセス許可なくアプリケーションをデバッグできます。詳細については、「Visual Web Developer における Web サーバー」および「方法 : Web サイトに対して Web サーバーを指定する」を参照してください。

これらの条件が満たされない場合、Visual Web Developer でデバッグを無効にしてページを実行できます。

df5x06h3.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Web サイトを運用サーバーに配置する前には、ページまたは Web サイトをデバッグなしで実行するように構成しておく必要があります。デバッグ オプションはページのオーバーヘッドを増やし、サーバーのパフォーマンスに影響します。

参照

処理手順

方法 : Visual Web Developer で Web ページをテストする