ASP.NET Web サイトのレイアウト

更新 : 2007 年 11 月

アプリケーションに適した任意のフォルダ構造で Web サイトのファイルを保持できます。ASP.NET では、内容の種類別に使用できる特定のファイル名とフォルダ名が予約されており、アプリケーションを簡単に操作できるようになっています。

既定のページ

アプリケーションの既定のページを作成すると、ユーザーは簡単にサイトを表示できるようになります。既定のページとは、ユーザーが特定のページを指定しないでサイトにアクセスしたときに表示されるページです。たとえば、Default.aspx という名前のページを作成し、サイトのルート フォルダ内に格納できます。ユーザーが特定のページ (たとえば、https://www.contoso.com/) を指定しないでサイトにアクセスした場合に、自動的に Default.aspx ページが要求されるようにアプリケーションを構成できます。既定のページをサイトのホーム ページとして使用したり、ページにコードを記述してユーザーを別のページにリダイレクトしたりできます。

ex526337.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

インターネット インフォメーション サービス (IIS: Internet Information Services) では、既定のページはその Web サイトのプロパティとして構成されます。

アプリケーション フォルダ

ASP.NET は、特定の種類の内容に対して使用できる一定のフォルダ名を認識します。予約済みのフォルダ名とそのフォルダに通常格納されるファイルの種類を次の表に示します。

ex526337.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

App_Themes フォルダ以外のアプリケーション フォルダの内容は、Web 要求に対しては提供されませんが、アプリケーション コードからアクセスできます。

フォルダ

説明

App_Browsers フォルダ

個々のブラウザを識別し、それぞれの機能を判断するために ASP.NET が使用するブラウザ定義ファイル (.browser ファイル) が格納されます。詳細については、「ブラウザ定義ファイルのスキーマ (browsers 要素)」および「方法 : ASP.NET Web ページでブラウザの種類を検出する」を参照してください。

App_Code フォルダ

アプリケーションの一部としてコンパイルするユーティリティ クラスおよびビジネス オブジェクトのソース コード (たとえば .cs ファイル、.vb ファイル、.jsl ファイル) が格納されます。動的にコンパイルされるアプリケーションの場合、ASP.NET は、アプリケーションに対する最初の要求時に App_Code フォルダ内のコードをコンパイルします。その後は、変更が検出されたときに、このフォルダ内のアイテムが再コンパイルされます。

ex526337.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :
App_Code フォルダに任意のファイルの種類を格納して、厳密に型指定されたオブジェクトを作成できます。たとえば、Web サービス ファイル (.wsdl ファイルと .xsd ファイル) を App_Code フォルダに格納することにより、厳密に型指定されたプロキシが作成されます。

App_Code フォルダ内のコードは、アプリケーションで自動的に参照されます。さらに、App_Code フォルダには、実行時にコンパイルする必要があるファイルのサブディレクトリも格納できます。詳細については、「ASP.NET Web サイト内の共有コード フォルダ」および「compilation の codeSubDirectories 要素 (ASP.NET 設定スキーマ)」を参照してください。

App_Data フォルダ

MDF ファイル、XML ファイルなどのアプリケーション データ ファイル、およびその他のデータ ストア ファイルが格納されます。App_Data フォルダは、アプリケーションのローカル データベースを格納するために、ASP.NET 2.0 によって使用されます。これを使用してメンバシップ情報やロール情報の保守ができます。詳細については、「メンバシップの概要」および「ロール管理について」を参照してください。

App_GlobalResources フォルダ

グローバル スコープのアセンブリにコンパイルされるリソース (.resx ファイルと .resources ファイル) が格納されます。App_GlobalResources フォルダ内のリソースは、厳密に型指定され、プログラムによってアクセスできます。詳細については、「ASP.NET Web ページのリソースの概要」を参照してください。

App_LocalResources フォルダ

アプリケーション内の特定のページ、ユーザー コントロール、またはマスタ ページに関連付けられているリソース (.resx ファイルおよび .resources ファイル) が格納されます。詳細については、「ASP.NET Web ページのリソースの概要」を参照してください。

App_Themes フォルダ

ASP.NET Web ページとそのコントロールの外観を定義するファイルのコレクション (.skin ファイル、.css ファイル、イメージ ファイル、および汎用リソース) が格納されます。詳細については、「ASP.NET のテーマとスキンの概要」を参照してください。

App_WebReferences フォルダ

アプリケーション内で使用される Web 参照を定義する参照コントラクト ファイル (.wsdl ファイル)、スキーマ (.xsd ファイル)、および探索ドキュメント ファイル (.disco ファイルと .discomap ファイル) が格納されます。XML Web サービス用のコードの生成方法の詳細については、「Web サービス記述言語ツール (Wsdl.exe)」を参照してください。

Bin フォルダ

コントロール、コンポーネント、またはアプリケーションで参照するその他のコードのコンパイルされたアセンブリ (.dll ファイル) が格納されます。Bin フォルダ内のコードによって表されるクラスは、アプリケーション内で自動的に参照されます。詳細については、「ASP.NET Web サイト内の共有コード フォルダ」を参照してください。

サブフォルダの管理

サイトの構成設定は、そのサイトのルート フォルダ内にある Web.config ファイルで管理されます。サブフォルダ内にファイルがある場合、そのフォルダ内に Web.config ファイルを作成すると、これらのファイルの個別の構成設定を維持できます。

ex526337.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

構成設定をサイト全体に適用する場合は、サブフォルダ レベルでこれらを設定またはオーバーライドすることはできません。

詳細については、「ASP.NET Web サイトの管理」を参照してください。

サイト コンテンツに対するアクセスの制限

サイトの構成の一部として、個々のファイルまたはサブフォルダいずれかに対するアクセスを制限する設定を構成できます。個別にコンテンツを制限したり、ロール (グループ) 別にコンテンツを制限したりできます。詳細については、「ロールを使用した承認の管理」を参照してください。

参照

処理手順

方法 : Web.config ファイルを作成する

概念

ASP.NET Web サイト内の共有コード フォルダ

ASP.NET Web サイトのパス

ASP.NET のテーマとスキンの概要

ASP.NET Web ページのリソースの概要