Web サイトのソース管理の概要
更新 : 2007 年 11 月
コンピュータに Visual Web Developer と互換性があるソース コード管理システムをインストールしている場合、Visual Web Developer に内蔵されているソース コード管理コマンドを使用して、ソース管理へのファイルのチェックイン、ソース管理からのファイルのチェックアウト、ファイルのマージ、ファイル履歴の表示など、Web サイトにおけるその他のソース コード管理タスクを実行できます。たとえば、Microsoft Visual SourceSafe (VSS) がインストールされている場合、Visual Web Developer から直接 VSS タスクを実行できます。他のプロバイダでも、Visual Studio Industry Partner (VSIP) 規格に準拠しているものであれば、Visual Web Developer と統合させることができます。
Visual Web Developer でのソース コード管理の実際の動作は、使用しているソース コード管理システムによって異なります。VSIP 準拠ソース コード管理システムはすべて、チェックイン、チェックアウトなどの管理タスクを実行するのに必要な基本コマンドをサポートしています。これらの機能についての Visual Web Developer のコマンドとユーザー インターフェイスは、どのソース コード管理システムを使用している場合でも同じです。ただし、ファイルのマージなど、機能によっては、Visual Web Developer は、ソース コード管理プロバイダ独自のユーザー インターフェイスをホストするだけになります。
Visual Web Developer でのソース管理の有効化
コンピュータにインストールされている互換性のあるソース コード管理プロバイダを使用するように Visual Web Developer が構成されている場合、Visual Web Developer のソース コード管理コマンドは自動的に有効になっています。Visual Web Developer でソース コード管理機能を有効にする必要がある場合は、[ツール]、[オプション]、[ソース管理]、[プラグインの選択] を順にクリックし、正しいソース管理プラグインを選択します。
ソース コード管理と Visual Web Developer Web アプリケーションの種類
ソース コード管理は、ファイル システム Web アプリケーションとローカル IIS Web アプリケーションの 2 つの Web アプリケーションで動作します。両方の場合とも、通常、開発者は、指定した場所にあるファイルのコピーを操作します。ファイルをチェックアウトすると、そのファイルのコピーがソース コード管理リポジトリから指定した場所に移動します。
.gif "メモ") メモ : |
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FrontPage Server Extension Web サイトでは、ソース コード管理は制限された機能しか公開しません。FTP 配置 Web サイトではソース コード管理は動作しません。 |
リモート Web アプリケーションの場合、Visual Web Developer 環境からソース管理を使用できません。リモート Web アプリケーションでは、リモート サーバー上に Microsoft FrontPage Server Extensions (FPSE) がインストールされている必要がありますが、FPSE では、限定的なソース コード管理機能しかサポートしません。したがって、リモート Web サイトでソース管理を利用するには、Web サイト プロジェクトが、ファイルが存在するサーバー上のソース管理システムを使用するように構成されている必要があります。
FTP Web アプリケーションはソース管理をサポートしません。FTP Web アプリケーション内のファイルはすべて、中央サーバー上に格納され、FTP プロトコルを使用して読み書きが行われます。このプロトコルは、チェックイン機能とチェックアウト機能をサポートしていません。
ファイルのチェックアウトとチェックイン
ファイルを編集する場合、ソース管理システムからファイルをチェックアウトします。ファイルをチェックアウトすると、コンピュータ上にそのファイルの読み書き可能なコピーが置かれます。編集を終了すると、ファイルをチェックインしてソース管理システムに戻します。ファイルをチェックアウトまたはチェックインするためには、ソース管理システムにログインできる必要があります。ログイン用の資格情報については、ソース コード管理の管理者に確認してください。
Visual Web Developer では、ファイルのチェックアウトを明示的または暗黙的に実行できます。明示的なチェックアウトでは、使用するファイルを選択し、ソース管理機構を使用してファイルをチェックアウトする明示的なコマンドを実行します。暗黙的なチェックアウトでは、Visual Web Developer でファイルを開くだけです。
チェックアウトされていないファイルは読み取り専用モードになります。ファイルを編集すると、Visual Web Developer によって自動的にファイルがチェックアウトされ、変更を保存できるようになります。既定では、ファイルのチェックアウト前にプロンプトは表示されません。プロンプトを有効にするには、[ツール]、[オプション]、[ソース管理]、[環境] を順にクリックし、[チェックイン項目の動作] の [保存時] と [編集時] の横のボックスの [チェックアウトを確認する] を選択します。既定では [自動的にチェックアウトする] になっています。
Visual Web Developer が暗黙的なチェックアウトをしないように構成することもできます。[ツール]、[オプション]、[ソース管理]、[環境] を順にクリックし、[チェックイン項目の動作] の [保存時] と [編集時] の横のボックスの [何もしない] を選択します。この場合、ファイルは読み取り専用モードで開きます。変更を保存するには、まず、ファイルを明示的にチェックアウトする必要があります。
チェックイン時のファイルのマージ
ほとんどのソース コード管理システムでは、複数の開発者が、同じファイルを同時にチェックアウトできるようになっています。つまり、複数の開発者が同時にファイルを編集する可能性があります。したがって、ファイルをチェックインする際、ソース コード管理システムは、そのファイルがチェックアウトされてから、他の開発者によって変更されていないかを確認します。ファイルが変更されていない場合、通常どおりチェックインされます。ファイルが変更されていた場合、ソース コード管理システムは、そのファイル内で見つかった他の変更と現在の変更とをマージしようとします。
マージの処理手順は、使用しているソース コード管理プロバイダによって異なります。典型的なシナリオは次のとおりです。
ファイルをチェックインします。
ソース コード管理システムが、そのファイルがチェックアウトされてから他の開発者によって変更されていることを検出し、リポジトリ内のファイルと現在の変更とをマージします。
ソース コード管理システムに 2 つの変更セットを強調表示するダイアログ ボックスが表示されます。
開発者は変更を承認するか、拒否します。変更を承認した場合、マージされた変更でファイルがチェックインされます。
新しいファイルの追加
新しいファイルを Web アプリケーションに初めて追加したとき、ファイルはコンピュータ上のローカルでのみ存在します。ソース コード管理が Visual Web Developer で有効化されている場合、ソリューション エクスプローラで、新しいファイルに、新規ファイルであることを示すアイコンが表示されます。このファイルをソース コード管理リポジトリに追加する場合、個別にチェックインできます。また、Web アプリケーション全体の一部としてファイルをチェックインすることもできます。この場合、新しいファイルと共に、すべてのチェックアウトされたファイルがチェックインされます。
ファイルの移動、削除、およびファイル名の変更
ソース管理下にある Web サイトの使用中に、ファイルを移動したり、削除したり、ファイル名を変更したりすることが必要になる場合があります。ファイルの移動、削除、またはファイル名の変更は、ファイルのチェックイン中にソース管理機構を使用して実行することをお勧めします。このようにすると、次回、別の開発者が、変更されたファイルをチェックアウトした際、その変更が適用されます。
プロジェクトへの新しい開発者の追加
チームに参加した直後の開発者がソース管理下にある Web サイトを使用する場合、リポジトリからその Web サイトのコピーを取得できます。ソース管理用語では、これは、同期化または参加とも呼ばれます。同期化は、新しいコンピュータをセットアップする場合や、ソース管理下のファイルのバックアップを作成する場合にも便利です。
新しい Web アプリケーションを作成するのではなく、ソース管理から既存のプロジェクトを開きます。必要に応じて適切な資格情報を入力し、ローカル コンピュータ上の場所を指定します。指定した場所に、アプリケーションのファイルのコピーが読み取り専用モードで置かれます。この時点から、ファイルをチェックアウトしたり、編集したり、チェックインするなど、ファイルを操作できます。
ソース管理からの Web サイトのオープン
サイトがソース管理下にある場合、そのサイトはローカル コンピュータ上で直接開くのではなく、ソース管理から開きます。
初めて個々の Web サイトに参加する場合、Visual Web Developer で、[ファイル]、[Web サイトを開く]、[ソース管理] タブを順にクリックし、資格情報を入力し、サイトのローカルの場所を選択します。Web サイトに参加した後、Visual Web Developer 上でファイルを編集している間、ソース管理機構が使用されます。参加により、ローカルの Visual Web Developer のキャッシュにバインディング情報が格納されます。これらの情報は Web サイト名でインデックスが付けられます。