チュートリアル : 論理データセンター ダイアグラムの作成
更新 : 2007 年 11 月
このチュートリアルでは、ゾーン、論理サーバー、接続から成る基本的な論理データセンター ダイアグラムを作成する方法を説明します。この例では、セキュリティ ゾーンを作成します。セキュリティ ゾーンとは、ゾーン内でホストされる論理サーバーとそのゾーンを通過する通信に対して制約が定義されたゾーンを指します。ここでは、セキュリティ ゾーンとして境界ネットワークを作成します。ゾーンの設定方法については、次のチュートリアル「チュートリアル : セキュリティ ゾーンの作成 (第 1 部)」で説明します。
空の論理データセンター ダイアグラムを作成するには
空の論理データセンター ダイアグラムを備える新しいソリューションを作成します。詳細については、「方法 : 論理データセンター ダイアグラムを作成する」を参照してください。
論理データセンター ダイアグラムを使用すると、データセンター内のサーバー レイアウトの論理表現と設定をデザインできます。
次の処理では、ゾーンをダイアグラムに追加します。ゾーンは通常、ネットワークの境界を表すために使用しますが、任意の境界を表すために使用できます。
境界ネットワーク ゾーンを作成するには
ツールボックスからゾーンをダイアグラムにドラッグします。
詳細については、「方法 : 論理データセンター ダイアグラムにゾーンを定義する」を参照してください。
ゾーンには既定で 2 つのエンドポイントがあります。ゾーン内に入る通信のためのエンドポイントと、ゾーンから出る通信のためのエンドポイントです。ゾーンを出入りする通信は、ゾーンエンドポイントを必ず通過します。必要に応じて、着信、発信、または双方向のゾーン エンドポイントをいくつでも追加できます。詳細については、「ゾーンおよび論理サーバーとの通信」を参照してください。
着信ゾーン エンドポイント (ZoneEndpoint1) を選択し、[プロパティ] ウィンドウを表示します。
[名前] プロパティを Internet に変更します。
詳細については、「方法 : ゾーンおよび論理サーバーにエンドポイントを追加する」を参照してください。
発信ゾーン エンドポイントを右クリックし、[ラベルの表示] を選択します。
メモ : 発信ゾーン エンドポイントの名前は、既定では表示されません。
発信ゾーン エンドポイントの名前を Intranet に変更します。
ゾーン名 (Zone1) をダブルクリックし、名前を PerimeterNetwork に変更します。
名前には空白を含めないでください。
次の処理では、論理サーバーをダイアグラムに追加します。
論理サーバーを論理データセンター ダイアグラムに追加するには
ツールボックスから IISWebServer をダイアグラムにドラッグし、PerimeterNetwork ゾーンの外側に置きます。
ダイアグラムで IISWebServer をクリックします。
[ダイアグラム] メニューの [ゾーンへ移動] をポイントし、[PerimeterNetwork] を選択します。
サーバーが PerimeterNetwork ゾーンの内側に移動します。ダイアグラムに複数のゾーンがある場合は、論理サーバーを別のゾーンに移動することもできます。サーバーはドラッグ アンド ドロップしても移動できます。詳細については、「方法 : 論理データセンター ダイアグラムで論理サーバーを移動する」を参照してください。
論理サーバーに HardenedIIS という名前を付けます。
別の IISWebServer をゾーンの外側に追加し、InternetServer という名前を付けます。
Alt キーを押しながら、InternetServer 上のコンシューマ エンドポイントをドラッグし、着信ゾーン エンドポイント Internet に接続します。
メモ : コンシューマ エンドポイントは、InternetServer 上で名前のないエンドポイントになります。
同様の操作を繰り返して、Internet ゾーン エンドポイントを HardenedIIS 上の WebSiteEndpoint1 に接続します。
このように接続すると、InternetServer と HardenedIIS が PerimeterNetwork ゾーンを経由して相互に通信することになります。
ゾーンをまたいでサーバーを接続する場合は、ゾーン エンドポイントを経由する必要があります。ゾーン エンドポイントには、ゾーンを通過するプロトコルの種類など、ゾーンに関する多数のポリシーがあります。
次のチュートリアルでは、この接続を使用することとゾーンに入ることが許可される通信を設定する制約をゾーン エンドポイントに適用する方法について説明します。
次の手順
次のチュートリアル「チュートリアル : セキュリティ ゾーンの作成 (第 1 部)」では、次の操作について説明します。
データベース サーバーをゾーンに追加します。
ユーザー定義制約とゾーン エンドポイント制約を指定して、ゾーン内でホストする論理サーバーの具体的な要件を作成します。
構成済み境界ネットワーク ゾーンを再利用可能なプロトタイプとして作成し、ツールボックスから利用できるようにします。ツールボックスに登録すると、社内の他の部署でもプロトタイプを共有できるようになります。分散システム デザイナでは、ツールボックスに登録された多数のアイテムを "プロトタイプ" と呼びます。詳細については、「分散システム デザイナ関連用語の概要」を参照してください。