ロード パターンの概要
更新 : 2007 年 11 月
ロード パターン プロパティは、ロード テスト中に、シミュレートされたユーザー ロードを調整する方法を指定します。Visual Studio Team System Test Edition では、持続、ステップ、およびゴール志向の 3 つの組み込みのロード パターンが提供されています。ロード パターンを選択し、ロード テストの目的に適したレベルにプロパティを調整します。
ロード パターンはシナリオのコンポーネントです。定義されたロード パターンを持つシナリオによって、ロード テストが構成されます。
.gif "メモ") メモ : |
|---|
すべてのロード パターンでは、Team Test が生成するロードは、仮想ユーザーによってシミュレートされるロードです。 |
ロード パターン
持続
持続ロード パターンは、ロード テスト中に変化しないユーザー ロードを指定するために使用されます。たとえば、Web アプリケーションでスモーク テストを実行する場合、軽い、10 ユーザーの持続したロードを設定します。
ステップ
ステップ ロード パターンは、定義された最大ユーザー ロードまで、時間と共に増加するユーザー ロードを指定するために使用されます。ステップ ロードの場合、[初期のユーザー カウント]、[最大ユーザー カウント]、[ステップ継続時間 (秒)]、および [ユーザー カウントのステップ] を指定します。
たとえば、[初期のユーザー カウント] に 1、[最大ユーザー カウント] に 100、[ステップ継続時間 (秒)] に 10、[ユーザー カウントのステップ] に 1 を設定したステップ ロードの場合、1 で開始し、100 ユーザーになるまで、10 秒ごとに 1 増えるユーザー ロード パターンが作成されます。
| メモ : |
|---|
合計テスト期間が、最大ユーザー ロードまで増大するために必要な時間よりも短い場合、テストは経過期間の後で停止し、[最大ユーザー カウント] のターゲットまでは達しません。 |
ステップの目標を使用すると、サーバーのパフォーマンスが急激に低下する点までロードを増やすことができます。ロードが増えると、サーバーはリソースがなくなるまでパフォーマンスを維持します。ステップ ロードは、この現象が発生するユーザー数を決定するために適した方法です。ステップ ロードの場合、エージェントで目的のロードを生成できることを確認するために、エージェント リソースを注意深く監視する必要もあります。
指定したロードでの正しい測定を得るには通常、異なるステップ期間とステップ ユーザー数を使用して、いくつかの実行を実行する必要があります。各ステップでユーザーが追加されると通常、ロードでは初期スパイクが見られます。ロードをそのレートに保つと、システムが初期スパイクから回復した後で、システム パフォーマンスを計測できます。
ゴール志向
ゴール志向ロード パターンは、ステップ パターンに似ていますが、定期的なユーザー ロードの調整とは異なり、パフォーマンス カウンタのしきい値に基づいてユーザー ロードを調整します。ゴール志向のロードは、さまざまな目的で役立ちます。
エージェントからの出力を最大化する。エージェントの出力を最大化するために、エージェントの主要な制限メトリックを測定します。通常は CPU ですが、メモリが原因の場合もあります。
対象のサーバーで、通常は CPU が対象のリソース レベルに到達したときに、そのレベルでのスループットを計測する。これにより、サーバーのリソース利用状況を一定のレベルに保った状態で、スループットの実行ごとの比較を行うことができます。
サーバーで対象のスループット レベルに到達する。
次の表に、以下のようなプロパティが設定されたゴール志向パターンの一例を示します。
プロパティ グループ |
プロパティ |
値 |
|---|---|---|
[パフォーマンス カウンタ] |
[カテゴリ] |
[Processor] |
[パフォーマンス カウンタ] |
[コンピュータ] |
[ContosoServer1] |
[パフォーマンス カウンタ] |
カウンタ |
[% Processor Time] |
[パフォーマンス カウンタ] |
[インスタンス] |
[_Total] |
[パフォーマンス カウンタの対象範囲] |
[最大値] |
90 |
[パフォーマンス カウンタの対象範囲] |
[最小値] |
70 |
[ユーザー カウントの制限] |
[初期のユーザー カウント] |
1 |
[ユーザー カウントの制限] |
[最大ユーザー カウント] |
100 |
[ユーザー カウントの制限] |
[最大ユーザー カウントの減少] |
5 |
[ユーザー カウントの制限] |
[最大ユーザー カウントの増加] |
5 |
[ユーザー カウントの制限] |
[最小ユーザーカウント] |
1 |
これらの設定では、ロード テスト モニタは、WebServer01 の [% Processor Time] のカウンタが、70% ～ 90% の間になるように、ユーザー ロードを 1 ～ 100 の間で調整します。
それぞれのユーザー ロード調整のサイズは、[最大ユーザー カウントの増加] および [最大ユーザー カウントの減少] の設定に従って決定されます。ユーザー数の制限は、[最大ユーザー カウント] プロパティおよび [最小ユーザー カウント] プロパティで設定されます。
ロード パターンの設定と変更
ロード テスト ウィザードを使用してロード テストを作成する場合、ロード パターンを選択します。詳細については、「方法 : ロード パターンを指定する」を参照してください。
ロード テストを作成した後で、ロード テスト エディタでロード パターンを編集できます。詳細については、「方法 : ロード パターンを変更する」を参照してください。