チュートリアル : Web テストにデータ バインディングを追加する
更新 : 2007 年 11 月
このチュートリアルでは、データ バインディングを Web テストに追加し、それが正常に動作することを検証します。
データ バインディングを使用すると、データベースが Web テストにデータを提供できるようになります。データ ソースのデータを、フォーム ポスト パラメータなどのデータを必要とする Web 要求の一部にバインドできます。詳細については、「Web テストでのデータ バインディングの概要」を参照してください。
このチュートリアルでは次のタスクを行います。
Web テストにデータ バインディングを追加する。
Web テストを実行し、それが正しく動作することを検証する。
前提条件
このチュートリアルを実行するには、次のコンポーネントが必要です。
Visual Studio Team System Test Edition
「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーション
「チュートリアル : Web テストの記録と実行」で作成した Web テスト
Microsoft Access
重要 : Microsoft Access を所有していない場合は、このチュートリアルではなく「チュートリアル : Web テストへのデータ バインディングの追加 (CSV ファイル)」または「チュートリアル : Web テストへのデータ バインディングの追加 (XML ファイル)」を行ってください。
チュートリアルの準備
このチュートリアルでは、バインド先となるサンプル データ ソースが必要です。Microsoft Access で単純なデータベースを作成します。
データ ソースを準備するには
Microsoft Access で新しい空のデータベースを作成します。作成したデータベースには ColorData.mdb という名前を付けます。
ColorID と ColorName の 2 つのフィールドから成る新しいテーブルを作成します。
作成したテーブルを Colors という名前で保存します。
メモ : 主キーを指定するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[いいえ] をクリックします。このチュートリアルでは、主キーは必要ありません。
Colors テーブルに次のデ―タを追加します。
ColorID
ColorName
0
赤
1
青
データベースを閉じます。
メモ : 主キーを指定するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、[いいえ] をクリックします。このチュートリアルでは、主キーは必要ありません。
Web テストを準備するには
「チュートリアル : 簡単な Web アプリケーションの作成」で作成した Web アプリケーションを開きます。
Ctrl キーを押しながら F5 キーを押して、ブラウザで Web アプリケーションを実行します。最初のページが表示されます。ブラウザを閉じます。
メモ : この操作により、Web テストの対象となる Web アプリケーションを実行する ASP.NET 開発サーバーが起動します。ASP.Net 開発サーバーのアイコンが、タスク バーの右下隅の通知領域に表示されます。
「チュートリアル : Web テストの記録と実行」で作成した Web アプリケーションを開きます。
ソリューション エクスプローラで、[ColorWebTest.webtest] をダブルクリックします。Web テスト エディタが開き、Web 要求の一覧が表示されます。
Web テストにデータ バインディングを追加する
Web テストにデータ ソースを追加するには
Web テスト エディタで、Web テストの最上位ノードを右クリックし、[データ ソースの追加] をクリックします。
テスト データ ソース作成ウィザードが表示されます。
[データ ソース名] ボックスに「ColorsMDB」と入力します。
[データ ソースの種類] ボックスの一覧の [データベース] をクリックします。
[次へ] をクリックします。
既存の接続を選択するか、次の手順を実行します。
[新しい接続] をクリックします。
[データ ソースの選択] ダイアログ ボックスが開きます。
[データ ソース] ボックスの一覧で [Microsoft Access データベース ファイル] をクリックします。
[常にこれを選択する] チェック ボックスをオフにします。
[続行] をクリックします。
[接続のプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[データベース ファイル名] ボックスにファイル名を入力するか、[参照] をクリックして目的のファイルを選択します。たとえば、次のように入力します。
<Your Path>\Data\ColorData.mdb
(省略可能) [接続の確認] ボタンをクリックして、ファイルへの接続を検証します。
[OK] をクリックして、[接続のプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
データベースにアクセスするための接続文字列がウィザードに入力されます。
[次へ] をクリックします。
[このデータ ソースで使用できるテーブルから選択する] で [色] のチェック ボックスをオンにします。
[完了] をクリックします。
ファイルを現在のプロジェクトに追加するかどうかを確認するダイアログ ボックスが表示されます。
[いいえ] をクリックします。
[データ ソース] ノードが Web テストに追加され、階層構造にデータベースが表示されます。
このチュートリアルでは、ファイルをプロジェクトに追加する必要はありません。実際の作業では、次の表の情報に従ってファイルを追加するかどうかを決定してください。
応答
結果
利点
[はい]
ファイルがプロジェクトにコピーされます。
プロジェクトを配置するときに追加の作業は必要ありません。
[いいえ]
ファイルがプロジェクトにコピーされません。プロジェクトを配置するときに、ファイル パスの更新が必要になることがあります。
データ ファイルによっては、サイズが大きくなることがあり、その場合はプロジェクトとは別に管理する必要があります。チーム メンバによる共有が必要なデータ ファイルは、すべてのメンバがアクセスできる中央の場所に置きます。
[ファイル] メニューの [ColorWebTest.webtest の保存] をクリックして、Web テストを保存します。
Web テストにデータ バインディングを追加するには
Web テスト エディタで、Red.aspx ページにリダイレクトされる要求を探します。通常は、要求リストの 2 番目のノードになります。
重要 : Web アプリケーションでは、Default.aspx ページから Red.aspx ページへの移動にリダイレクトを使用します。Web テスト エディタでは、探している要求に対して要求リストは Red.aspx ではなく Default.aspx を示します。正しい要求を探すには、要求のノードを展開し、[フォーム ポスト パラメータ] フォルダを展開し、そこに RadioButtonList=Red というエントリがあることを確認します。
[RadioButtonList1] ノードを選択します。
[プロパティ] ウィンドウで、[値] プロパティを設定します。この時点では [Red] に設定されています。これは、Web テスト記録時に選択されたものです。プロパティをクリックし、表示される下向きの矢印をクリックします。
[ColorsMDB] を展開し、[Colors] テーブルを展開して、[ColorName] を選択します。これで、RadioButtonList がデータ ソースにバインドされました。
[テスト] メニューの [テストの実行構成の編集] をポイントし、[ローカルのテストの実行] をクリックします。
[localtestrun.testrunconfig] ダイアログ ボックスで、左ペインで [Web テスト] を選択し、右ペインで [データ ソース行ごとに 1 つ実行] オプションを選択します。これにより、テストはデータベースの行ごとに 1 回ずつ反復実行されます。テストの反復処理ごとに、ポインタはデータベースの次の行に移動します。
[閉じる] をクリックします。
[ファイル] メニューの [ColorWebTest.webtest の保存] をクリックして、Web テストを保存します。
Web テストの実行による動作の検証
Web テストを検証するには
Web テスト エディタの [テストの実行] をクリックして Web テストを開始し、Web テスト ビューアを表示します。
Web テスト ビューアには、Web テストの 2 つのテストの実行が表示されます。Run 1 は最初の行のデータを使用し、Run 2 は 2 番目の行のデータを使用します。Run 1 は Red.aspx ページにアクセスし、Run 2 は Blue.aspx ページにアクセスします。
メモ : 両方のテストの実行を表示するには Web テスト ビューアのスクロール アップが必要になることがあります。
次の手順
このチュートリアルでは、データ バインディングを Web テストに追加しました。
検証規則と抽出規則を Web テストに追加する方法については、「チュートリアル : 検証規則と抽出ルールを Web テストに追加する」を参照してください。最後に、Web テストをコード化された Web テストに変換する方法につぃては、「チュートリアル : コード化された Web テストの作成」を参照してください。
参照
処理手順
チュートリアル : 検証規則と抽出ルールを Web テストに追加する