チーム プロジェクトを Microsoft Excel や Microsoft Project でトラッキングする
更新 : 2007 年 11 月
Microsoft Excel や Microsoft Project を使用して、プロジェクトを管理およびトラッキングできます。チーム メンバが作業しているタスクにプロジェクト計画が直接リンクされるため、以下の処理が可能です。
Microsoft Excel や Microsoft Project から Team Foundation Server にタスクを直接発行する。
プロジェクト計画内のタスクの状態に関する情報を動的に更新する。
プロジェクトを構成する作業項目は、そのステータス情報や他の作業項目との間の相互関係に関する情報、およびソース コード ファイルと共に Team Foundation Server に格納されます。Team Foundation と Microsoft Excel および Microsoft Project とが統合されているため、Team Foundation Server 内のデータに接続したまま、この 2 つのツールのすべてのパワーを利用して作業項目を管理できます。Microsoft Excel では、要件やシナリオを並べ替えたりフィルタしたりしながら管理できます。Microsoft Project では、タスクの作成やスケジュールが可能です。または、チーム エクスプローラ を使用して、すべての作業項目を対象に進捗のトラッキングや報告を行うことができます。
Microsoft Project でプロジェクトをトラッキングする
Microsoft Project と Team Foundation Server で、プロジェクト マネージャが以下を行ってプロジェクトをトラッキングできます。
プロジェクト計画の設定。
タスク セットの作成、タスクのスケジュール、および Team Foundation Server へのタスクの発行。
チーム メンバが自分のタスクを受け取ったり、チーム エクスプローラ でその進捗を報告したりする。
Microsoft Project でプロジェクトの進捗をトラッキングする。
プロジェクト計画を設定する
Team Foundation に接続されたプロジェクト計画を設定するには、以下を行います。
プロジェクト計画を Team Foundation にリンクさせます。詳細については、「方法 : Team Foundation Server に接続する」を参照してください。
作業項目フィールドを Microsoft Project に対応付けます。詳細については、「方法 : Microsoft Project へのフィールドのマッピングを変更する」を参照してください。
Microsoft Project にビューを設定して、プロジェクトのトラッキングに必要なプロジェクト データを画面で確認できます。たとえば、進捗をトラッキングするのに役立つビューや、チームのリソースがどのように使用されているかを示すビューを設定できます。Team Foundation では、Microsoft Project で本来使用可能なビューに加え、チーム プロジェクトをトラッキングするための 2 つのビューが利用できます。これらのビューの詳細については、「Microsoft Project の作業項目ビュー」を参照してください。独自のビューを作成する方法については、「方法 : Microsoft Project でビューを作成する」を参照してください。
既存のプロジェクト計画を Team Foundation にインポートする
新しいプロジェクト計画を作成するか、既存のプロジェクト計画を選び、それを Team Foundation Server に発行して、チームが自分たちの作業項目を参照および更新できるようにします。
プロジェクト計画を Team Foundation にインポートするには
新しいプロジェクト計画を作成する場合は、Microsoft Project を使った通常どおりの方法で、タスク、存続期間、リソース割り当て、依存、およびその他の詳細を設定します。
プロジェクト計画を Team Foundation Server にリンクさせます。詳細については、「方法 : Microsoft Excel や Microsoft Project から Team Foundation に接続する」を参照してください。
Team Foundation Server に発行する各作業項目に対して、[作業項目の種類] 列に作業項目の種類を設定します。
Team Foundation Server に発行しないサマリー タスクに対しては、[同期] 列に [発行しない] を選択します。
複数のリソースに割り当てられたタスクがある場合は、1 つのリソースに割り当てることができるように別々のタスクに分割します (Team Foundation Server は現在、複数のリソースへの作業項目の割り当てをサポートしていません)。必要であれば、別々のタスクをサマリー タスクにグループ化して、計算を自動化する機能を利用することもできます。
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メモ :タスクにリソースを割り当てるときは、Active Directory ドメイン サービス (AD DS) の表示名を使用してリソースを指定する必要があります。エイリアスや、その他の短縮形を使用してリソースを割り当てると、Team Foundation Server でのリソースの指定方法に一貫性がなくなるおそれがあります。
タスクをグループ化するには、Team Foundation Server で区分のセットを作成し、[区分] 列を設定してタスクをグループ化します。Team Foundation Server で区分を作成する方法の詳細については、「方法 : チーム プロジェクトの区分を変更する」を参照してください。
[作業項目] ツール バーの [発行] をクリックして、プロジェクト計画を Team Foundation Server に発行します。
メモ :チーム メンバで参照するデータを Team Foundation Server に発行すると、タスク情報の一部が発行されます。発行されるのは、Microsoft Project と Team Foundation Server の間でマップしている部分のデータです。プロジェクト計画やリソース フィールドの全体が Team Foundation Server に発行されるわけではありません。
プロジェクトのサポートに関する制限事項
Microsoft Project と Team Foundation Server を使用する場合、プロジェクト計画のすべての情報が作業項目に保持されるわけではないことに注意してください。このため、Team Foundation Server に格納されない情報が失われないように、プロジェクト計画を残しておく必要があります。保持されない情報、または保持が制限される情報を以下に示します。
依存関係Microsoft Project から発行された作業項目の先行タスクや後続タスクの情報は、Team Foundation Server に格納されません。作業項目間のリンクは、単純なリンクであれば作成できます。たとえば、ある作業項目が別の作業項目の前に完了したことを確認するための作業項目リンクは使用できません。
Microsoft Project のメモMicrosoft Project のメモは Team Foundation Server に発行されません。Team Foundation Server の外部のチーム メンバにメモを送信するには、Microsoft Excel を使用してください。
マスター プロジェクト
Microsoft Project でマスター プロジェクトを作成する場合は、すべてのサブ プロジェクトが同じチーム プロジェクトにリンクされ、かつ一意な作業項目を含んでいるようにする必要があります。サブ プロジェクトが異なるチーム プロジェクトにリンクされているか、または同じ作業項目を含んでいると、エラーが表示されます。
また、マスター プロジェクト内の作業項目を編集する場合は、サブ プロジェクト内で編集する必要があります。マスター プロジェクト内では、読み取り専用で仮想的にしか作業項目を操作できません。
チーム プロジェクトの進捗を Microsoft Project でトラッキングする
ここでは、以下の内容について説明します。
プロジェクト計画を新しい作業項目で更新する。
高レベルのタスクを設定する。
作業項目の進捗をトラッキングする。
プロジェクト計画を新しい作業項目で更新する
プロジェクト計画から Team Foundation に作業項目を発行した直後から、チーム メンバは新しい作業項目を作成できます。新しい作業項目を返すクエリを Team Foundation に作成すると、プロジェクト計画を開いたときに、作成したクエリを使用して新しい作業項目を取得できます。
または、新しい作業項目をトラッキングするために、Team Foundation Server の管理者に以下を依頼するという方法もあります。
新しい作業項目が自動的に自分に割り当てられるように規則を設定する。
電子メールの通知を設定する。
これにより、新しい作業項目の作成時に電子メールを受信し、新しい作業項目を取り入れてリソースを適切に割り当てることで、プロジェクト計画を更新するかどうかを判断できます。作業項目を最新の情報に更新する方法の詳細については、「方法 : 作業項目を Microsoft Excel や Microsoft Project で発行または最新の情報に更新する」を参照してください。
高レベルのタスクを設定する
Microsoft Project で高レベルのタスクを作成すると、プロジェクト計画を管理不能にすることなく細かいタスクをトラッキングできます。
高レベルのタスクを設定して、非常に細かい作業項目をトラッキングするには
Microsoft Project で高レベルのタスク (サマリー タスクではない) を設定し、それを自分のチームの Team Foundation Server に発行します。
チームのメンバに以下を要求します。
Microsoft Excel を使用して、高レベルのタスクに含まれるすべての細かいタスクをトラッキングする。
Microsoft Excel で簡単な数式を設定して、残りすべての作業時間を合計した時間を高レベルのタスクに入力する。
作業項目の進捗をトラッキングする
チームのメンバは Team Foundation または Microsoft Excel を使用して、以下を行うことができます。
作業項目の参照。
それらの作業項目の状態の記録。
それらの作業項目に費やした時間の記録。
プロジェクト計画の各作業項目における進捗状況を確認するには、プロジェクト計画を最新の情報に更新します。プロジェクト計画は作業項目データベースに直接リンクされているので、プロジェクト計画に状態データを手動で入力する時間を省くことができます。詳細については、「方法 : 作業項目を Microsoft Excel や Microsoft Project で発行または最新の情報に更新する」を参照してください。
プロジェクトの進行に伴って、プロジェクト計画に追加された変更をトラッキングする場合は、最新の情報に更新する前に基準計画を取り込み、更新した後の基準計画と比較して変化を確認します。詳細については、Microsoft Project ヘルプで "基準計画の保存" について検索してください。
どの作業項目がスケジュールよりも遅れているか、または先行しているかをトラッキングするには、プロジェクト計画を最新の情報に更新する前にイナズマ線を表示して、チームの進捗状況を確認します。イナズマ線の表示については、Microsoft Project ヘルプで "イナズマ線の表示" について検索してください。
参照
処理手順
方法 : Microsoft Excel や Microsoft Project から Team Foundation に接続する
概念
その他の技術情報
方法 : 作業項目を Microsoft Excel や Microsoft Project で発行または最新の情報に更新する