Visual Studio Tools for Office のユーザー補助機能
更新 : 2007 年 11 月
Microsoft Visual Studio および Microsoft Office には、多数のユーザー補助機能が用意されており、標準的なユーザー補助要件を満たすカスタム ソリューションを作成できます。Microsoft では、ユーザー補助に関するガイドラインを Web 上で公開しています。詳細については、Accessibility を参照してください。
ほとんどの場合、Visual Studio Tools for Office は標準的なユーザー補助要件を満たしているか、ソリューションをユーザー補助対応にするプロパティを公開しています。ただし、ユーザー補助に関して制限のある機能がいくつかあります。
デザイン時のユーザー補助
ドキュメント レベルのプロジェクトでのショートカット キーの使用
Visual Studio 内で Microsoft Office Word 文書または Microsoft Office Excel ブックを開いた場合、一度に 1 つのアプリケーションだけがショートカット キー コマンドを受け付けます。既定では Visual Studio がすべてのショートカット キー コマンドを受け取りますが、[オプション] ダイアログ ボックスのキーボード設定ページで [ダイナミック キーボード スキーム] を選択すると、文書またはブックにフォーカスがあるときに Word または Excel でショートカット キー コマンドを受け取ることができます。詳細については、「[Microsoft Office Word Keyboard] ([オプション] ダイアログ ボックス - [Microsoft Office Keyboard 設定])」および「[Microsoft Office Excel Keyboard] ([オプション] ダイアログ ボックス - [Microsoft Office Keyboard 設定])」を参照してください。
ドキュメント レベルのプロジェクトでのリボンに対応するショートカット キーの表示
Visual Studio 内で Word 2007 文書または Excel 2007 ブックを開いた場合、Alt キーを押してリボン上のタブやコントロールに対応するショートカット キーを表示することはできません。デザイナで文書またはブックを開いた状態でショートカット キーを表示するには、次の手順を実行します。
デザイナでリボンのタブおよびコントロールに対応するショートカット キーを表示するには
Visual Studio で、[ツール] メニューの [オプション] をクリックします。
[Office ツール] ノードを展開し、開いているアプリケーションに応じて [Microsoft Office Excel Keyboard] と [Microsoft Office Word Keyboard] のいずれかを選択します。
[ダイナミック キーボード スキーム] を選択します。
変更を有効にするために Visual Studio の再起動が必要であることを示すメッセージが表示されます。
[OK] をクリックします。
Visual Studio を再起動し、再度プロジェクトを開きます。
プロジェクトの文書またはブックのデザイナを開きます。
F6 キーを押してリボンのショートカット キーを表示します。
ドキュメント レベルのプロジェクトでのメニューおよびツール バーの使用
Visual Studio 内で Word 2003 文書または Excel 2003 ブックを開くと、ドキュメントにフォーカスを設定したときに、Word または Excel のメニューが Visual Studio のメニューと結合して表示されます。これらのメニューは、Visual Studio メニュー バーから使用可能です。詳細については、「Visual Studio 環境における Office メニュー」を参照してください。
ただし、Word 2003 および Excel 2003 のツール バーは、Visual Studio ツール バーには結合されません。Word と Excel のツール バーは、関連付けられているショートカット キーでは使用できません。ショートカット キーは、Visual Studio ツール バーに割り当てられます。
実行時のユーザー補助
Office ドキュメントの Windows フォーム コントロール
Windows フォーム コントロールは、ユーザー補助関連プロパティを公開しており、スクリーン リーダーなどのユーザー補助機能を制御するための情報を提供しています。ドキュメント レベルのカスタマイズの Office 文書に Windows フォーム コントロールがある場合は、それらのユーザー補助関連プロパティを利用できます。詳細については、「Windows フォーム上のコントロールのユーザー補助情報の提供」を参照してください。
ただし、Windows フォーム コントロールが Excel ブックまたは Word 文書でホストされている場合、実行時のユーザー補助機能に次のような制限が加えられます。
コントロール間をタブ移動できません。
ドキュメント上のコントロールは、ドキュメントのズーム設定を 100% 以外に変更すると使用不可になります。
ドキュメント上の Windows フォーム コントロールの制限事項については、「Office ドキュメントでの Windows フォーム コントロールの制限事項」を参照してください。
操作ウィンドウとカスタム作業ウィンドウ
操作ウィドウまたはカスタム作業ウィンドウにフォーカスがある場合、Windows フォーム アプリケーション上のコントロールと同じようにコントロールを使用できます。操作ウィンドウとドキュメントの間でカーソルを移動するには、F6 キーを押します。
操作ウィドウとカスタム作業ウィンドウの詳細については、「操作ウィンドウの概要」および「カスタム作業ウィンドウの概要」を参照してください。
表示モード
Visual Studio Tools for Office の表示モードには、以下の制限事項があります。
ドキュメント上のコントロールは、ドキュメントのズーム設定を 100% 以外に変更すると使用不可になります。
ユーザーがコンピュータのユーザー補助のオプションで [ハイコントラストを使う] を設定すると、[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスにコントロールが正しく表示されません。
拡大鏡を使用すると、これらの制限を回避できます。拡大鏡は、Windows の表示ユーティリティで、画面の一部を拡大表示する独立したウィンドウが表示されます。