Devenv コマンド ライン スイッチ
更新 : 2007 年 11 月
Devenv を使用すると、コマンド ラインから統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) のさまざまなオプションを設定したり、プロジェクトをビルド、デバッグ、および配置できます。これらのスイッチを使用して、スクリプトや .bat ファイル (夜間用のビルド スクリプトなど) から IDE を実行したり、特定の構成で IDE を起動したりします。
メモ : |
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Windows Vista 上で Visual Studio 2008 を実行する場合、/Setup (devenv.exe) スイッチおよび /InstallVSTemplates (devenv.exe) スイッチを使用するには管理者として devenv を実行する必要があります。詳細については、「ユーザー権利と Visual Studio」を参照してください。 |
メモ : |
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Visual Studio で 1 つのファイルを適切なエディタで開くには、コマンド プロンプトで "devenv" と完全パスとファイル名をスイッチや引数なしで入力します。たとえば、「devenv "c:\test.cpp"」などです。 |
Devenv のスイッチの構文
既定では、devenv コマンドは、devenv.com ユーティリティにスイッチを渡します。
メモ : |
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devenv /? コマンドを使用すると、すべての使用できる devenv スイッチの一覧とスイッチの使用方法が [コマンド] ウィンドウに表示されます。 |
devenv.com ユーティリティは標準のシステム ストリーム、たとえば stdout および stderr などを介して結果を出力します。このユーティリティは出力をキャプチャする際に、txt ファイルなどの適切な入出力先を判断します。
devenv スイッチの構文規則は、他の DOS コマンド ライン ユーティリティのものとよく似ています。すべての devenv スイッチと引数に適用される構文規則は以下のとおりです。
devenv で始まるコマンド。たとえば、devenv /fn verdana というコマンドは、Verdana フォントを IDE の既定システム フォントに指定します。
メモ : devenv.exe で始まるコマンドも同じスイッチを使うことができますが、コマンドは devenv.com ユーティリティを介さずに devenv.exe プログラムに送られます。
スイッチは大文字と小文字を区別しません。
最初の引数は通常ソリューション ファイル名になります。
ソリューション ファイル名の代わりにプロジェクト ファイル名を入力すると、devenv コマンドは、プロジェクト フォルダの親フォルダで同じ名前が付いているソリューション ファイルを検索します。たとえば、devenv /build myproject1.vbproj というコマンドは、親フォルダで "myproject1.sln" という名前のついたソリューション ファイルを検索します。
メモ : このプロジェクトを参照するソリューション ファイルは、親フォルダの中に 1 つだけ置かれている必要があります。親フォルダにこのプロジェクトを参照するソリューション ファイルがない場合、また親フォルダにこのソリューション ファイルが 2 つ以上ある場合は、一時ソリューション ファイルが作成されます。一時ソリューション ファイルは、プロジェクトにちなんだ名前となり、プロジェクトを参照します。
ファイル パスやファイル名にスペースが含まれる場合は、二重引用符 ("") で囲む必要があります。たとえば、"c:\project a\" と指定します。
ファイル パスを指定する場合は、ドライブ名を含める必要があります。
1 行に複数のスイッチや引数を入力する場合は、空白文字 1 つで区切ります。
ワイルドカード文字や他のパターン マッチング構文は、devenv コマンドには使用できません。
Devenv のスイッチ
次の表のコマンド ライン スイッチを使用して、IDE を表示し、説明されているタスクを実行します。
コマンド ライン スイッチ |
説明 |
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IDE を起動し、指定したコマンドを実行します。 |
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Visual C++ の実行可能ファイルをデバッガの制御下に読み込みます。Visual Basic または Visual C# 実行可能ファイルには、このスイッチは使用できません。詳細については、「方法 : デバッガを自動的に起動する」を参照してください。 |
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/LCID (devenv.exe) または /l |
IDE の既定の言語を設定します。 |
Visual Studio を起動して、すべてのアクティビティを指定したログ ファイルに記録します。 |
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/Run (devenv.exe) または /r |
指定したソリューションをコンパイルして実行します。 |
指定したソリューションをコンパイルして実行します。ソリューションの実行時には IDE を最小化し、ソリューションの実行終了後に IDE を終了します。 |
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IDE で Visual C++ のコンパイルをする場合に、[オプション] ダイアログ ボックスの [プロジェクト] オプションの [VC++ ディレクトリ] セクションで指定した設定ではなく、PATH、INCLUDE、および LIB の各環境変数を使用します。詳細については、「コマンド ライン ビルドのパスと環境変数の設定」を参照してください。 |
次の表のコマンド ライン スイッチを使用して、タスクを実行します。これらのコマンド ライン スイッチでは、IDE が表示されません。
コマンド ライン スイッチ |
説明 |
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Devenv のスイッチのヘルプを [コマンド プロンプト] ウィンドウ内に表示します。 |
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指定のソリューションの構成に従って、指定のソリューションまたはプロジェクトをビルドします。 |
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指定のソリューションの構成に従って、指定のソリューションまたはプロジェクトを消去します。 |
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指定のソリューションの構成に従って、ビルド (またはリビルド) の後に配置を行います。 |
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<VisualStudioInstallDir>\Common7\IDE\ProjectTemplates または <VisualStudioInstallDir>\Common7\IDE\ItemTemplates にあるプロジェクトや項目テンプレートを登録して、[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスおよび [新しい項目の追加] ダイアログ ボックスからアクセスできるようにします。 |
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ビルド時のエラーを受け取るファイルを指定できます。 |
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ビルド、消去、または配置するプロジェクトを指定します。このスイッチは、/build、/rebuild、/clean、または /deploy スイッチを指定した場合にだけ使用できます。 |
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ビルドまたは配置するプロジェクト構成を指定します。このスイッチは、/project スイッチを指定した場合だけに使用できます。 |
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指定のソリューションの構成に従って、指定のソリューションまたはプロジェクトを消去してからビルドします。 |
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指定されたソリューション ファイルおよびそのすべてのプロジェクト ファイル、または指定されたプロジェクト ファイルを、そのファイルに対応する現在の Visual Studio 2005 の形式にアップグレードします。 |
次のスイッチは Visual Studio Industry Partner (VSIP) プログラム の参加者が使用できます。
コマンド ライン スイッチ |
説明 |
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開発者ワークステーションの VSIP 開発者のライセンス キーを無効にします。 |
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Visual Studio をセーフ モードで起動し、既定の環境とサービス、および梱包バージョンのサード パーティ パッケージだけを読み込みます。 |
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問題のある VSPackage が読み込まれないようにユーザーが VSPackages に追加した SkipLoading タグをすべて消去します。 |
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使用できるすべての VSPackages にある、メニュー、ツール バー、およびコマンド グループを記述したリソース メタデータが Visual Studio により強制的にマージされます。 |