パフォーマンス カウンタの型
更新 : 2007 年 11 月
パフォーマンス カウンタには型の定義があり、カウンタと監視しているアプリケーションとのやり取りの方法や、カウンタに含まれる値を決定します。たとえば、e コマース アプリケーションで 1 秒あたりに処理される注文の数を数える PerformanceCounter コンポーネントのインスタンスを作成するとします。各注文を処理するごとに 1 だけインクリメントされるパフォーマンス カウンタを作成します。この場合は、CounterType を RateOfCountsPerSecond32 に設定します。この型のカウンタでは、2 つのサンプリング結果をサンプルのタイミングで割ることによって、1 秒間に処理する注文数を計算します。サンプリング回数が多いほど、データの妥当性が高まります。
適切なカウンタ型の選択
カウンタを作成するときには、多くの選択肢の中からパフォーマンス カウンタの型を選択できます。特定の計算が関連付けられているカウンタもあれば、計算されない値だけを含むカウンタもあります。通常、頻繁に使用されるカウンタ型は 2、3 種類です。次の表に、それらの型を使用パターン別に示します。
目的 |
使用するカウンタの型 |
例 |
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項目の数や操作の数などを単に保持する |
このカウンタ型は、受け付けた注文の数を 32 ビットの数値として追跡する場合などに使用できます。 |
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大きな数を単に保持する |
このカウンタ型は、大量の注文を受け付けるサイトで注文の数を追跡する場合などに使用でき、64 ビットの数値として格納されます。 |
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項目または操作の 1 秒あたりの数を追跡する |
このカウンタ型は、小売りサイトで 1 秒あたりに受け付けた注文の数を追跡する場合などに使用でき、32 ビットの数値として格納されます。 |
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1 秒あたりの大きな数を追跡する |
このカウンタ型は、大量の注文を受け付けるサイトで 1 秒あたりの注文の数を追跡する場合などに使用でき、64 ビットの数値として格納されます。 |
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処理の実行または項目の処理にかかる平均時間を計算する |
このカウンタ型は、注文を処理するのにかかる平均時間を計算する場合などに使用でき、32 ビットの数値として格納されます。 |
カウンタの型については、以下の点に注意が必要です。
カウンタの型によって、Calculate メソッドが正しく動作する場合と、エラーが発生する場合があります。NumberOfItems32、NumberOfItems64、NumberOfItemsHEX32、NumberOfItemsHEX64、または RawBase 型のカウンタでは、計算を実行できません。
2 つのサンプルを比較する場合は、両者のカウンタ型が同じである必要があります。サンプルの詳細については、「パフォーマンス カウンタの値の取得」を参照してください。
使用可能なすべての型の一覧については、PerformanceCounterType のトピックを参照してください。