Visual Studio の設定
更新 : 2007 年 11 月
Visual Studio では、統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) のカスタマイズは設定と呼ばれるグループに格納されます。設定は、各種の開発作業と独自の設定を基にしていることがあります。カスタマイズして設定に保存できる項目の例としては、ツール ウィンドウの表示、ウィンドウ レイアウト、メニュー コマンドの配置、メニュー名、[新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスで選択可能なテンプレート、定義済みのショートカット キー、ヘルプ フィルタなどがあります。
設定を使用すると、以下を実行できます。
アクティブな設定をコピーし、別のコンピュータで使用する。
アクティブな設定を他の開発者と共有する。
他の部分への各自のカスタマイズ設定を削除することなく、IDE の特定部分についてのみ、チーム メンバ全員が同じ設定を使用する。
設定を別のバージョンの Visual Studio に移行する。
このトピックでは、以下について説明します。
設定について
設定の機能
設定の移行
設定とセキュリティ
設定について
設定とは、ウィンドウ レイアウト、エディタの既定値、IntelliSense コード スニペット、使用可能なダイアログ ボックス オプションなど、IDE に対するカスタマイズのことです。設定の保存、エクスポート、インポート、リセットなどを通じて、IDE の使いやすさをより高めることができます。
アクティブな設定には、Visual Studio の初回起動時に選択した .vssettings ファイルに基づく定義済みの設定と、それ以降に独自に追加した IDE 設定の 2 種類があります。既定では、アクティブな設定は Currentsettings.vssettings というファイルに保存されます。
Visual Studio の定義済みの設定の詳細については、以下のトピックを参照してください。
| Topic | Location |
|---|---|
| 全般的な開発設定 | Visual Studio - 開発環境の構成 |
| Visual C++ の設定 | Visual C++ の概要 |
| Visual Web Developer の設定 | Visual Web Developer |
| Visual Basic の設定 | Visual Basic の概念 |
| Visual C# IDE の設定 | Visual C# 開発環境リファレンス |
| Visual J# の設定 | Visual J# の概要 |
| Visual Basic の設定 | Visual Basic の概念 |
| 全般的な開発設定 | Visual Studio - 開発環境の構成 |
| Visual C++ の設定 | Visual C++ の概要 |
| Visual C# IDE の設定 | Visual C# 開発環境リファレンス |
| Visual Web Developer の設定 | Visual Web Developer |
設定の機能
Visual Studio を初めて起動すると、さまざまな開発スタイルに合わせて設計された設定コレクションのいずれかを選択するように求められます。また、Visual Studio の別のエディションにアップグレードする場合、[元の設定] オプションを使用して、他のエディションの設定を適用することもできます。この設定コレクションが、アクティブな設定の最初の要素となります。エディタでコメントにされたコードの色を変更するなど、Visual Studio で追跡される設定を調整するたびに、その変更は事前に定義されている設定と一緒に Currentsettings.vssettings に自動的に保存されます。Visual Studio を起動するたびに、Visual Studio はアクティブな設定を自動的に適用します。
定義済みのコレクションの一部として適用された設定は、必要に応じて変更できる場合と、変更できない場合とがあります。たとえば、設定コレクションで、[オプション] ダイアログ ボックスのページを非表示にする設定が定義されていても、[すべての設定を表示] を選択することにより、非表示にされているページを手動で表示させることができます。異なるコレクションを適用しないと、定義済みの設定を上書きできない場合もあります。異なる設定コレクションを適用する方法の詳細については、「方法 : 選択した設定を変更する」を参照してください。
アクティブな設定のすべて、または一部だけを置き換えることができます。すべての設定カテゴリが含まれた .vssettings ファイルをインポートするか、または他の設定コレクションを適用することによって、アクティブな設定を完全に置き換えることができます。設定カテゴリの一部だけを含む .vssettings ファイルをインポートする、またはインポートされた .vssettings ファイルの設定カテゴリのうち不要な項目の選択を解除すると、選択された設定だけが置き換えられ、それ以外のカテゴリについては、アクティブな設定がそのまま使用されます。
ヘルプと設定
定義済みの設定コレクションは、ヘルプに対するカスタマイズも対象としています。設定により、ヘルプの既定の [カテゴリから検索] ページが指定されます。選択された [カテゴリから検索] ページでは、[目次] および [キーワード] に表示される内容がフィルタ処理されます。また、[カテゴリから検索] タブの内容も選択されたページによって異なります。他の [カテゴリから検索] ページ ボックスの一覧から、アクティブな [カテゴリから検索] ページを変更できます。
設定の移行
Visual Studio 2008 では、以前のリリースの Visual Studio からの設定の移行をサポートしています。
.gif "メモ") メモ : |
|---|
一部の設定は、移行できないことがあります。たとえば、Visual Studio の Team System Edition から Professional Edition に設定を移行しようとすると、Professional Edition では同じ機能をサポートしていないため、すべての設定が移行できるとは限りません。同様に、設定カテゴリがリリース間で変更されている場合、これらの設定が正しく移行されないことがあります。 |
自動移行
Visual Studio 2005 と Visual Studio 2008 を同じコンピュータに side-by-side インストールしている場合は、Visual Studio 2005 の設定を Visual Studio 2008 に自動的に移行できます。Visual Studio 2008 を初めて起動すると、[既定の環境設定の選択] ダイアログ ボックスに [以前のバージョンから有効な設定を移行し、以下で選択した既定の設定と合わせて適用する] オプションが表示されます。このオプションを選択して、Visual Studio 2005 設定を自動的に移行します。設定には、Visual Studio 2008 で使用するカスタムの IntelliSense コード スニペット パスと \My Documents\Visual Studio 2005\Code Snippets\ にあるスニペットが含まれます。
| メモ : |
|---|
チーム設定は、移行できません。 |
設定を手動で移行することもできます。
手動移行
設定のインポートとエクスポート ウィザードを使用して、Visual Studio 2005 から Visual Studio 2008 に設定をインポートして適用できます。詳細については、「方法 : コンピュータ間または Visual Studio のバージョン間で設定を共有する」を参照してください。
設定とセキュリティ
設定カテゴリによっては、ユーザーやコンピュータに固有の情報が含まれる場合があります。このような情報を他の開発者と共有することは、セキュリティ上、望ましくありません。たとえば、IDE をカスタマイズしてプロジェクトをネットワーク共有に保存した場合、その共有のパスは、currentsettings.vssettings ファイルで追跡されます。このファイルをエクスポートして他のユーザーと共有する場合、設定をインポートしたユーザーはだれでもこのネットワーク共有を参照できます。これは、知的所有権が保護されなくなる危険性があります。逆に、他の開発者から提供された設定をインポートする場合は、セキュリティ上の問題がないか、インポートされるファイルのカテゴリに注意を払う必要があります。
セキュリティ上の問題が生じる可能性のあるカテゴリについては、横にアイコンが表示されます。これらには、次のような設定カテゴリがあります。
外部ツール一覧
コマンド ウィンドウ エイリアス