CMultiDocTemplate クラス
MDI (マルチ ドキュメント インターフェイス) を実装するドキュメント テンプレートを定義します。
class CMultiDocTemplate : public CDocTemplate
解説
MDI アプリケーションは、メイン フレーム ウィンドウをワークスペースとして使います。ワークスペースとは、ドキュメント フレーム ウィンドウをいくつでも開いて、その中にドキュメントを表示できる空間のことです。 MDI の詳細については、『Windows ユーザー インターフェイス デザイン ガイド』（アスキー出版局） を参照してください。
ドキュメント テンプレートは、次の 3 つのクラス間の関係を定義します。
ドキュメント クラス。これは、CDocument クラスから派生させます。
ビュー クラス。これは、上に挙げたドキュメント クラスのデータを表示します。 CView、CScrollView、CFormView、または CEditView からこのクラスを派生させることができます。 (CEditView を直接使用することもできます。)
フレーム ウィンドウ クラス。これは、ビューを保持します。 MDI のドキュメント テンプレートの場合は、CMDIChildWnd クラスから派生させることができます。フレーム ウィンドウの動作をカスタマイズする必要がないときは、派生クラスを作成せずに、直接 CMDIChildWnd を使うことができます。
MDI アプリケーションは、複数のドキュメント型をサポートできます。さらに、同時に異なる型のドキュメントを開けます。 アプリケーションではサポートするドキュメント型ごとに 1 つずつドキュメント テンプレートを持ちます。 たとえば、スプレッドシートとテキストのドキュメントをサポートする MDI アプリケーションは 2 つの CMultiDocTemplate オブジェクトを持ちます。
ユーザーが新しいドキュメントを作成すると、アプリケーションはドキュメント テンプレートを使います。 アプリケーションが複数のドキュメント型をサポートしていると、フレームワークはサポートしているドキュメント型の名前を取得して、[新規作成] ダイアログ ボックスの一覧に表示します。 ユーザーがドキュメント型を選択すると、アプリケーションは、ドキュメント クラス オブジェクト、フレーム ウィンドウ オブジェクト、ビュー オブジェクトを作成し、互いに結び付けます。
コンストラクター以外の CMultiDocTemplate クラスのメンバー関数を呼び出す必要はありません。 フレームワークが内部的に CMultiDocTemplate オブジェクトを処理します。
CMultiDocTemplate の詳細については、「ドキュメント テンプレートとドキュメント/ビューの作成手順」を参照してください。
必要条件
**ヘッダー:**afxwin.h