方法 : コマンド ラインで JScript コードをコンパイルする

実行可能な JScript プログラムを生成するには、コマンド ライン コンパイラの jsc.exe を使用する必要があります。 コンパイラはさまざまな方法で起動できます。

Visual Studio がインストールされている場合は、Visual Studio のコマンド プロンプトを使用して、コンピューターの任意のディレクトリからコンパイラにアクセスできます。 Visual Studio のコマンド プロンプトは、[Microsoft Visual Studio] プログラム グループの [Visual Studio ツール] フォルダーにあります。

Windows のコマンド プロンプトでもコンパイラを起動できます。Visual Studio がインストールされていない場合は、これが一般的な方法です。

Windows のコマンド プロンプト

Windows のコマンド プロンプトからコンパイラを起動するには、アプリケーションと同じディレクトリから実行するか、実行可能ファイルへの絶対パスを入力する必要があります。 この既定の方法を使用しない場合は、PATH 環境変数を変更して、コンパイラ名を入力するだけで任意のディレクトリからコンパイラを実行できるようにする必要があります。

PATH 環境変数を変更するには

  1. Windows の検索機能を使用して、ドライブで jsc.exe を検索します。 jsc.exe が格納されているディレクトリの名前は、Windows ディレクトリの名前と場所、およびインストールされている .NET Framework のバージョンによって決まります。 複数のバージョンの .NET Framework がインストールされている場合は、使用するバージョン (通常は最新のバージョン) を決定する必要があります。

    たとえば、コンパイラは C:\Windows\Microsoft.NET\Framework\v2.0.50727 などにあります。

  2. [システム情報] ダイアログ ボックスを表示するには、デスクトップの [コンピューター] または [マイ コンピューター] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  3. Windows Vista または Windows 7 を使用している場合は、表示される [コントロール パネル] ウィンドウで [システムの詳細設定] をクリックします。

  4. [システムのプロパティ] ダイアログ ボックスの [詳細設定] タブで、[環境変数] をクリックします。

  5. [システム環境変数] で、一覧の [Path] を選択し、[編集] をクリックします。

  6. [システム変数の編集] ダイアログ ボックスで、[変数値] ボックスの文字列の末尾にカーソルを移動し、セミコロン (;) と手順 1. で検索したディレクトリの完全パスを入力します。

    たとえば、コンパイラが手順 1. の例で指定した場所にある場合は、次のように入力します。

    ;C:\Windows\Microsoft.NET\Framework\v2.0.50727

  7. [OK] をクリックして編集を完了し、ダイアログ ボックスを閉じます。

  8. 新しいコマンド プロンプトを開きます。

PATH 環境変数を変更したら、Windows のコマンド プロンプトを使用して、コンピューターの任意のディレクトリから JScript コンパイラを実行できます。

コンパイラの使用方法

コマンド ライン コンパイラには組み込みのヘルプがあります。 ヘルプ画面は、/help または /? コマンド ライン オプションを使用するか、オプションを指定せずにコンパイラを起動することで表示できます。 次に例を示します。

jsc /help

JScript には、2 とおりの使用方法があります。 コマンド ラインからコンパイルするプログラムを作成するか、または ASP.NET で実行するプログラムを作成します。

jsc を使用してコンパイルするには

  • コマンド プロンプトで、「jsc file.js」と入力します。

    このコマンドにより、file.js というプログラムがコンパイルされ、file.exe という名前の実行可能ファイルが生成されます。

jsc を使用して .dll ファイルを生成するには

  • コマンド プロンプトで、「jsc /target:library file.js」と入力します。

    このコマンドにより、file.js というプログラムが /target:library オプションを指定してコンパイルされ、file.dll という名前のライブラリ ファイルが生成されます。

jsc を使用して別の名前の実行可能ファイルを生成するには

  • コマンド プロンプトで、「jsc /out:newname.exe file.js」と入力します。

    このコマンドにより、file.js というプログラムが /out: オプションを指定してコンパイルされ、newname.exe という名前の実行可能ファイルが生成されます。

jsc を使用してデバッグ情報と共にコンパイルするには

  • コマンド プロンプトで、「jsc /debug file.js」と入力します。

    このコマンドにより、file.js というプログラムが /debug オプションを指定してコンパイルされ、file.exe という名前の実行可能ファイルと、デバッグ情報を含む file.pdb という名前のファイルが生成されます。

JScript コマンド ライン コンパイラでは、他にも多数のコマンド ライン オプションを使用できます。 詳細については、「JScript コンパイラ オプション」を参照してください。

参照

その他の技術情報

JScript コードの作成、コンパイル、およびデバッグ

JScript コンパイラ オプション

条件付きコンパイル