プロパティ ページ (プロジェクト)
ソリューション エクスプローラーでプロジェクトを選択した場合、[構成プロパティ] ノードの [全般] プロパティ ページには、次の 2 セクションから成るプロパティが表示されます。
[全般]
[プロジェクトの既定値]
[全般]
[全般] セクションのプロパティは、ビルド処理で作成されるファイルの場所と、[ビルド] メニューの [消去] を選択したときに削除するファイルに影響します。
[出力ディレクトリ]
リンカーなどのツールが、ビルド処理で作成されるすべての最終出力ファイルを置くディレクトリを指定します。 通常は、リンカー、ライブラリアン、BSCMake などのツールの出力があります。プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「OutputDirectory」を参照してください。
[中間ディレクトリ]
コンパイラなどのツールが、ビルド処理で作成されるすべての中間ファイルを置くディレクトリを指定します。 通常は、C/C++ コンパイラ、MIDL、リソース コンパイラなどのツールの出力があります。プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「IntermediateDirectory」を参照してください。
ターゲット名
このプロジェクトで生成されるファイル名を指定します。[ターゲットの拡張子]
このプロジェクトで生成されるファイル名拡張子 (.exe、.dll など) を指定します。[消去時に削除する拡張子]
[ビルド] メニューの [消去] を選択すると、プロジェクトの構成がビルドされる中間ディレクトリからファイルが削除されます。 このプロパティで指定された拡張子を持つファイルは、[消去] の実行時またはリビルドの実行時に削除されます。 ビルド システムでは、中間ディレクトリでこれらの拡張子を持つファイルのほかに、置かれている場所に関係なく、(.obj ファイルなどの中間出力を含む) 既存のビルドの出力も削除します。 ワイルドカード文字を指定できます。プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「DeleteExtensionsOnClean」を参照してください。
[ビルド ログ ファイル]
プロジェクトをビルドしたときに作成されるログ ファイルの既定の場所を変更できます。プロジェクト マクロを使用して、ディレクトリの場所を変更できます。 「ビルドのコマンドとプロパティのマクロ」を参照してください。
[プラットフォームのツールセット]
プロジェクトの対象を別のバージョンの Visual C++ のライブラリおよびコンパイラにすることができます。 Visual C++ プロジェクトの対象を、Visual Studio 2010 (v100) のツールセットまたは Visual Studio 2008 (v90) のツールセットにすることができます。 これにより、古いバージョンの Visual C++ のライブラリやコンパイラを引き続き使用しながら、Visual Studio 2010 での IDE の機能強化を利用できます。
[プロジェクトの既定値]
[プロジェクトの既定値] セクションのプロパティは、変更できる既定のプロパティを表します。 既定のプロパティについては、「プロパティ ページを使用したプロジェクト設定の指定」を参照してください。 これらのプロパティは、<インストール ディレクトリ>\VC\VCProjectDefaults にある .props ファイルで定義されます。
[構成の種類]
選択できる構成ファイルの種類は以下のとおりです。アプリケーション (.exe): リンカーのツールセット (C/C++ コンパイラ、MIDL、リソース コンパイラ、リンカー、BSCMake、XML Web サービス プロキシ ジェネレーター、カスタム ビルド、ビルド前のイベント、リンク前のイベント、ビルド後のイベント) を表示します。
ダイナミック ライブラリ (.dll): リンカーのツールセットを表示し、/DLL リンカー オプションを指定し、_WINDLL 定義を CL に追加します。
メイクファイル: メイクファイルのツールセット (NMake) を表示します。
スタティック ライブラリ (.lib): ライブラリアンのツールセット (リンカーの代わりにライブラリアンを使用し、XML Web サービス プロキシ ジェネレーターがないこと以外はリンカーのツールセットと同じ) を表示します。
ユーティリティ: ユーティリティのツールセット (MIDL、カスタム ビルド、ビルド前のイベント、ビルド後のイベント) を表示します。
プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「ConfigurationType」を参照してください。
[MFC の使用法]
MFC プロジェクトが MFC DLL に静的にリンクするか動的にリンクするかを指定します。 非 MFC プロジェクトでは [標準 Windows ライブラリを使用する] を選択して、MFC の使用時にさまざまな Win32 ライブラリにリンクできます。プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「useOfMfc」を参照してください。
[ATL の使用]
ATL プロジェクトが ATL DLL に静的にリンクするか動的にリンクするかを指定します。 [ATL を使用しない] 以外の値を指定すると、コンパイラの [コマンド ライン] プロパティ ページに定義が 1 つ追加されます。プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「useOfATL」を参照してください。
[文字セット]
_UNICODE または _MBCS を設定する必要があるかどうかを定義します。 該当する場合は、リンカーのエントリ ポイントにも影響します。プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「CharacterSet」を参照してください。
[共通言語ランタイム サポート]
/clr コンパイラ オプションが使用されます。プログラムを使用してこのプロパティにアクセスする方法については、「ManagedExtensions」を参照してください。
[構成プロパティ] ノードの [全般] プロパティ ページを表示する方法については、「方法 : [プロパティ ページ] でプロジェクトのプロパティを指定する」を参照してください。